434:635:2023/11/25(土) 07:23:16 HOST:119-171-249-47.rev.home.ne.jp

銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその九十九



シレイラ号内部。


「地球へ行く前にフェルさんたちのご両親が遭遇したというのを情報バンクで見ましたが電お姉さんアレが…と、この整備ハッチ外して…このケーブルですね。」

「マシュちゃん、こっちに回すのです。ヂラールコロニー、アレらの天体級生産施設兼基地とでもいうシロモノなのです。」

「ちょいと私達駆逐艦級の手持ちの兵装じゃ骨が折れるわね…そこいらのkm級程度なら超重力砲やディルフィルドゲート砲でどうにかなるけど…。
電こっちにも繋げて私のも含め駆逐艦級のとはいえハイクァーンリアクター三基で回せばこの規模の船の修復ならどうにかなるでしょ。」

「アレ消し飛ばすのに星間級戦略兵器持ち出したって話だしねえ…。
核兵器もあんま効果ないし…外で戦ってる戦艦級艦娘の艤装でもキツイでしょ、アレ。」

「ただ叩き割るだけならローマさんの軍神の剣なら出来るのです、でも…。」

「少しでも残ってたら厄介ですし、消し飛ばさないと。」


マシュは何やらシレイラ号の壁を引っ剥がすと中から何かのケーブルを取り出し自分と繋げ、ついでに電と雷にも回す。


回線越しのマシュと電と雷とトウカイテイオーのそんな会話を聞きつつ、
とうとう宇宙にまで飛び出したストームボーダー内では相も変わらぬ常識人の新所長が混乱していた。


「どどどどーすんの!?どーすんのかねかね!あれ、大日本帝国のあった地球にもあるやつじゃないか!?」

「ヂラールコロニー…大日本帝国のデータや原作にもあった生体兵器ヂラールの生産施設にして拠点、数多の文明を滅ぼして来た厄災…ですか。」


召喚状態になかったので見るの初めてだと呟きふーむと呟くホームズに顔を青くしているゴルドルフ、どどどどーすんのどーすんの!?とか言ってる。
その時、ネモマリーンの一人が報告する。


「シレイラ号上部の第七ハッチが解放されてる。何か出てくるよ!」


その声に全員が画面に目をやれば。
シレイラ号のハッチが開くと何かがせり上がってくる、先程までシレイラ号内映した画面の中に居た筈のイゼイラの神ナヨクァラグヤが両腕を組む姿が映る。
その背後には何やらメカメカしい白い巨大な機械のライオンを従えている。


「何だアレ…。」

「何か神性の反応するから神獣か何かっぽい!」

「どう見ても機械の獣なんだが!?」


さらなる訳の分からんものの登場に混乱するゴルドルフ、更に追い打ち掛けるようにその会話にメソポタミアの女神らが話に割り込んでくる。


「ちょっと待って!何でアレがあんな姿でいるのだわ!?イシュタル、あれって!」

「ええ…エレキシュガル、姿形その他違うけどアレは…。」

『行きますよ…ウガルルム!』


画面の中ではナヨクァラグヤの声に応える様に機械の獅子が吼える。
そしてナヨクァラグヤは跳躍すると機械の獅子の口に飲み込まれ、その獅子は変形し人型機動兵器となった。


『クルール、ラハム、ムシュフシュ、バシュム、ウム・ダブルチュ!』

「やっぱりあのライオンって…。」


獅子が変形した機動兵器がナヨクァラグヤの声で叫ぶと銀河連合日本の政府中央艦常世の方から何かが飛んでくる。
明らかに獣っぽい姿形だがウガルルム同様に機械の姿をし、ウガルルムの所まで飛んでくると各機が何やら変形を始めウガルルムと合体を始めた。
そして機械の獣の名前を聞くとメソポタミアの女神たちは己の疑念を確信へと変える。
それにホームズは尋ねる。


「何か気付いたのかね?」

「ええ…アレは多分ティアマト母さんの生み出した十一の魔獣なのだわ。」

「ティアマト神十一の魔獣、天地創造以前にマルドゥーク神らと戦う為に生み出したという…。」

「一部は下り神獣と成ったものもいるのだわ。」

「何で機械になってのかは知らないけど間違いない。」

435:635:2023/11/25(土) 07:23:56 HOST:119-171-249-47.rev.home.ne.jp


画面の中の機械の魔獣らは合わさりさらに巨大な人型を取る。
黒き身体に竜の如き漆黒の翼と尾、頭部よりは黄金の角を生やすその姿。


「だけどあの気配は…。」

「私です。」


艦橋の扉が開き誰かが入ってくる。
星の内海を映す瞳でモニターに映るく黒き巨神を見るは原初の母、ティアマト。


「母さん。」

「ティアマト神、如何なることか?」

「アレは私の化身、私ではない私が力を貸しています。」


シレイラ号船内、突如として消えたナヨに混乱していた。
すると直ぐにその場所は判明した。シレイラ号甲板に出現すると獅子型メカと融合し更に幾つかのメカと合体して巨大ロボになったのだ。
ジェネシックやんけ…と零す自衛官もいるが実際見ると神々しいというか平伏したくなるというか…。

それもその筈、漆黒の四肢に竜の翼と尾、頭部より生やすは黄金の角という言葉で上げれば神話の巨神そのもの。
大地と成った大地母神の似姿たる人造の神体、それを操るはイゼイラの創造主。
メソポタミアの原初神の分け御霊たるその名を七岐の大蛇、ムシュマッヘと言った。




常世の艦橋で日本国総理大臣は戸惑っていた。
先程より映り続ける戦闘、自分が命じた戦後日本初の本格的な軍事力の行使。
その対象が同じ人類で無かったことは幸いであるがどうにも現実感というものに欠ける。
彼の中での戦闘とはミサイルが飛び交い空爆がなされ銃撃戦が繰り広げられる遠い世界の映像を画面越しに見るもの。
機動戦士なロボやM78星雲から来た巨人が醜悪な明らかに悪と断定出来る生物兵器と戦ったり、
化け物相手に時代錯誤な装い着た人間が近接戦闘仕掛けたり魔法放ったりロボットスーツを着て光線銃を撃つというものではない。
ましてやリボルケイン、相手は死ぬ!をするとか。
そしてそれが僅か一光分内、僅か60秒にも満たない時間で行ける距離で繰り広げられているのだ。


「やはり…ムシュマッヘのドライバーや雷霆戦鎚(ケラウノス・コピー)でも決定打に欠けるか…。」

「jud、雷霆戦鎚(ケラウノス・コピー)は時空断層で大凡汎ゆる存在を消滅させられますが効果を及ぼせる範囲が限定的。
ムシュマッヘのジェネシック・ドライバーはティアマト神の権能の代行行使。
生命体を原初の海へ強制的に戻す生命強制回帰波動を広域に浴びせるものですが浴びた部分を切り離されれば効果はありません。」


神崎提督と艦長の武蔵(侍女)の会話。
今、画面内では黒い大型ロボットが多数の自身よりも巨大などう見てもゾルダート師団な人型兵器率い、
ヂラールコロニーとかいう天体サイズの生体兵器工場とそれを守る生体兵器相手に無双している。
何やら手に緑のドライバーみたいなの装着すればそれから出す波動でヂラールの集団を消滅させ、
大きな金色の金槌を持てば触れたもの片っ端から消滅させている。
しかしそれでも未だに殲滅するには至らずヂラールコロニーは生き残っていた。


「神崎提督、あれらヂラールという存在は消滅させるしかないのでしょうか?」


総理は分かり切っていることであったが聞いてみる。
ゲート世界の地球人類に種族存亡を掛けた争いという経験はない故に妥協という考えも出てくる。
特定の民族を絶滅に追いやろうとしたというケースはあれど人類という生物という視点で見ればコロニーの一つが滅びるだけであり、
それも状況と妥協で絶滅することはなかった。

これがティ連であれば過半の国は種族として危機に陥りトーラルを以て乗り越えていった歴史があり、
銀河連合日本ならば種族どころか地球の存亡かけた様な戦いを経験しているが故にその様な言葉はでないだろう。
その間も戦闘が続く銀河連合日本の艦艇より重力子兵器が放たれ粒子兵器が飛び交い核融合反応や核分裂反応がヂラールに炸裂する。
そう核だ。あの戦争と状況で一昔前にも満たない歴史の分岐程度で程度銀河連合日本とゲート日本に致命的なまでの差が生まれている。
現在の核兵器は銀河連合日本では大気圏内では使えないが大気圏外ではミサイルの弾頭から砲弾にまで使われるありふれた兵器と化している。


「総理、生命に有害な筈の宇宙線はもとより一部は今ご覧の戦場で我らが使う核兵器にすら耐え、星を侵略し生命を喰らうもの…。
斯様な存在を何処かへと放逐したならば宇宙の何処か…星に根付き始めた若き生命達はもとより、
宇宙(そら)へ飛び出し幼年期の終わりを超えんとする幼き文明の脅威となるのは明白。
それは我々人類の汚点となりましょう…武蔵、アレを使うぞ。」

「jud、それが最善でしょう。」

「アレ…?」

「神崎鎮守府提督神崎博之がシステムに命じる。大雷の封印解除しろ。」

【確認、第一封印を解除】

436:635:2023/11/25(土) 07:24:35 HOST:119-171-249-47.rev.home.ne.jp


神崎がそう言うと艦長の武蔵やブリッジの者らは何やら準備を始め総理のみが疑問符を浮かべる。
その時だった艦橋にゼルモニターが造成される。
それとほぼ同時に艦のシステムが二柱からの承認も告げる。


【イザナミ、ヘスティア二柱による承認を確認。第二、第三封印解除】


その言葉と共に神崎の目の前にゼルモニターが造成され神崎はそれに触れる。


【アストラルパターン、遺伝子パターンクリア。運用者・神崎博之を確認。最終封印解除】


システムの言葉と共にブリッジにいる総理らからは見えないが政府中央艦常世を構成する八隻の内の一つ、
政府中央艦と同じ名を冠する都市政府機能中枢艦常世の船体下部から何かがせり出して来る。


「総理…貴方はこれからを起こることを見届けて欲しい…いやこの場に居る以上見届ける義務がある。」

「一体何を…。」


【全機構オールグリーン…星間戦略兵器”大雷”起動します】


システムの音声の言葉への理解を総理の頭が拒否する。スケールが違い過ぎる。
地上の地域国家一国どころか一つの都市を制圧させる原子の火が最大の火力である地球、その遥か上を行く星間戦略兵器。


「大雷…対星系級敵性存在を想定した決戦兵器です。」


我々も実戦は初めてですがねと続ける神崎。



「ああ、司令官さんアレを使うのですね。」


シレイラ号内で画面の中姿を変えた常世を見る電は呟く。
常世の下部からせり出したそれは紫電を帯びとんでもない威圧感を出している。


「アレは…。」

「マシュにはまだ知らされてなかったわね…アレは私達鎮守府のとっておきの一つ。
ティ連、本部ディルフィルドゲート砲と同じ惑星・星系級なんか相手に想定した星間戦略兵器【大雷】よ。」

「雷お姉さん…星間…戦略兵器って!?」


マシュは雷の言葉に驚きの声を上げる。


「うーん…分かりやすく言えばねえ…大和さん大改造したチート宇宙戦艦の艦首砲をさらに大きくしたやつ。アレよアレ。
彗星なんたらだっても時空攻撃や概念破砕も出来るから一撃で木っ端微塵よ!」

「「「「………。」」」」


その言葉に皆、押し黙る。


「ま、その実態は機神ゼウスのケラウノスなのですが…。」


小さく呟く電、その視線の向こうのゼルモニターの常世からごん太の稲妻がビーム状に放たれヂラールコロニーに命中し消し飛ばしていた。
あれだけ強敵だった筈のヂラール、その最後は酷くあっけないものだった。





その頃、ゲート日本国海上自衛隊の宇宙護衛艦グレイファントム所属の自由号に乗る多川は困惑していた。


『フハハハ、君に助けられるとはな!これも因縁か!クッ…鎮まれ…私の右腕…。』


なんか近づいてきた大日本帝国の機動兵器…。
なんか人の業背負われ過ぎな高笑いしそうな仮面の人の乗るオールレンジ攻撃してきそうなのが撃墜されたので救助したらそんな通信が入ってきた。


「えええ…。」


無論聞こえてくるのは多川の知るのだと某忍術学園な教師の声である。
で、モニターにパイロットの姿映るのだが…仮面であるやはり仮面だったよ…。
しかもなんか原作の制服じゃないけど白だよ。そしてパイロットは多川を認識すると呟く。


『む…キラ・ヤマト…老けたな。』


多川は守りたい世界があるとか叫ぶ系ではない…多分。

437:635:2023/11/25(土) 07:25:23 HOST:119-171-249-47.rev.home.ne.jp
以上になります。転載はご自由にどうぞう。
最後の方は右手が疼く釘宮病患者なのです。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2023年11月26日 13:59