553 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/10/11(水) 18:22:12 ID:FL1-118-109-217-196.kng.mesh.ad.jp [71/192]
日本連合 日本 第五話

中東・中央アジアの状況について


20XX年!既存中東体制は崩壊する!!!

「「「な、なんだってー!!!」」」

事実である。

第二次日中戦争に余波により既存大国が軒並み死亡した世界情勢においてハマスからのいつものテロ攻撃を契機としたイスラエルによるパレスチナへの本格侵攻とそれに影響された周辺諸国の参戦から勃発した第五次中東戦争を切っ掛けに中東から中央アジアにかけて巨大な紛争地域が誕生してしまったのだ。


事の発端は前述の通り既存秩序体制の崩壊である。
欧米&中露が自国のことでてんやわんやしているのだから火遊びしても目を向けられんやろ!の精神で反イスラエル勢力がいい感じに盛り上がっていた際に突如イスラエルへのテロが勃発。
これらへの報復としてイスラエルがパレスチナを始めとする周辺へと本格侵攻を開始したのが始まりであった。

ガザ地区のみならずパレスチナ、ヨルダン、レバノンと周辺の怪しい奴ら悉くに先制攻撃を仕方のである。

イスラエルがこのような過激な行動を行ったのは後ろ盾であった欧米社会の崩壊が原因である。
最早実質孤立状態のイスラエルは己の生存権を確保するために周辺の怪しい潜在敵対勢力を片っ端に叩き潰すことを決意したためであった。

切っ掛けとなった反イスラエル勢力からの攻撃とてどこまで本当が甚だ疑問であったという。

無論周辺諸国もイスラエルの蛮行に黙ってはおらず行動を開始…できるような情勢ではない!!!


同時期サウジアラビア。
台湾事変を契機とする国際経済情勢の悪化によりイエメンの難民キャンプの総数が3000万人を突破。
第二次日中終結までに米欧中の先進国が崩壊し国連が機能停止。同時に国際資本援助も消えたため難民キャンプも崩壊した。

3000万の群衆はイエメンを蹂躙し、近隣のサウジ、オマーンなどに殺到。
サウジを始めとするアラブ諸国はこれら難民の群れへの対処に終われイスラエルへの対応は後手に回ることとなる。


同時期シリア。
未だ紛争の火種が燃え盛っていた同地域はイスラエルによる周辺への侵攻開始と同時に現地のクルド人勢力が蜂起。
シリア及びイラク北部一帯を占領し、クルディスタンとして独立することを表明した。

これに対して対応しなければいけなくなったのが当事者であるシリアとイラク。そして他人事ではないトルコであった。
シリアともイラクとも因縁はあったが、ここは対クルド人、対イスラエルとして一旦手を組み対応に乗り出すこととした。
しかし世界経済崩壊の余波はこの三カ国を蝕んでおり、これと言った後ろ盾もいなくなった現状では歴戦のクルド人を早期に鎮圧する力は出せていなかった。

無論これはイスラエルが仕込んだ火種である。だがこれはイスラエルのみによって起こされた出来事ではなかった…


同時期コーカサス。
イスラエル同様にクルド人を煽っていた国がここにいた。
その名はアルメニア。周りにイスラム国家皆死ねと思っているキリスト教国家である。
長年トルコと険悪な関係であり、おまけに最近はアゼルバイジャンとの紛争で敗北するなどいいところなしな国である。

更に大きなロビー勢力を持っていた欧米も崩壊し四面楚歌状態に陥っていたこの国に手を差し伸べたのがイスラエルであった。
最も直接的にではなく、イスラエルの友好国であるジョージア(旧グルジア)を通しての接触であった。

唯一頼れる身近な大国であるロシアすらもアゼルバイジャンとの紛争で役に立たないとつくづく思い知ったアルメニア政府はこれに飛びついた。

そしてアルメニア政府はイスラエルと共にクルド人勢力を支援。国際社会が実質崩壊した今こそクルド人国家を建国し、なし崩し的に認めさせればいいと囁いた。

無論アルメニアからすればクルド人のことなど内心はどうでもよく、その目的はアゼルバイジャンへのリベンジである。
あと仲の悪いトルコやイランも苦しめば嬉しい。そんな感じであった。

こうして身近の国々がやれリベラル赤化欧州やらクルディスタンやらイスラエルの破れかぶれ大侵攻だに気を取られている間に何度目かわからないアゼルバイジャンとの戦争勃発。
今回はアルメニア側から仕掛けた完全な奇襲であった。
そしてアルメニア側からはジョージア経由でイスラエルからの支援が入っており、その侵攻は奇襲効果も合わせ非常にスムーズに進むこととなる。

554 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/10/11(水) 18:22:44 ID:FL1-118-109-217-196.kng.mesh.ad.jp [72/192]
同時期中央アジア
イスラエルが突如侵攻を開始し、アルメニアとアゼルバイジャンとの間に何度目かの戦争が勃発している最中。

中央アジアに近しい地域大国イランも他人事ではなかった。
クルド人問題もあれば、周辺地域の調停役を自負していたかの国ではコーカサス地域の争いは看過できない問題であった。
あと今ならロシアから同地域の主導権奪えんじゃね?という野心もあった。

何より自国も経済不調が酷い。なのでここら辺はアゼルバイジャンへの支援という軍事産業活発化で不景気吹っ飛ばそうぜ!と色々と企んでいた。

しかしそれは全てぬか喜びに終わる。
トルクメニスタン崩壊、ウズベキスタン崩壊。アフガニスタン崩壊。
中央アジア三カ国の連続崩壊による難民の大量発生である。

原因は第二次日中戦争における中国の消滅。それによる取引先の消滅及び国際経済の完全崩壊である。

なおアフガニスタンはタリバン政権の強権により一時は持ちこたえていたがトルクメニスタンとウズベキスタンの崩壊を切っ掛けに押し寄せてくる難民の群れと後ろ盾であったパキスタンも半壊状態であったことから、地方の部族や勢力を抑えられなくなり、国家としては実質分裂状態へと至った。

因みにタジキスタンとキルギスも死んだ。中国が死んだ余波に耐えられなかったのだ。

こうしてイランへも大量の難民と武装勢力とおまけに麻薬が今まで以上に流入してきた。
イランからすれば最悪の状況であるが、やるしかないので軍を展開し徹底抗戦を開始。

更に宗教事情も絡みだし(イランはシーア派、アフガン始めとして中央アジアの大半はスンナ派)現地は自国の状況をていしていた。


中東から中央アジア、コーカサスにかけて広い範囲で戦争が繰り広げられているが、これはまだ序の口であった。

20XX年。×月◇◇日。イスラエル戦線においてエジプト軍が介入を開始。
同時にサウジアラビアやトルコなども絞りに絞った余力をもって多少の介入を行い始めた。

これに対して危機感を覚えたイスラエルが警告も含めサウジの方面に向けて核搭載弾道ミサイルを発射。

そして高高度において日連の軍事衛星により同国弾道弾撃墜。
国際社会崩壊のせいで衛星軌道に日連の迎撃衛星が展開していることへの裏取りが取れていなかったことから起こった悲劇であった。

そして高高度で核が爆破すれば何が起こるか。それは日連軍に向けて中国軍が核を使った時と同様の広域電磁パルスの発生である。

この日。アラビア半島及び近隣地域において電子機器の多くが破壊され、絶滅した。
後に悪夢の日曜日呼ばれる出来事である。


悪夢の日曜日後。

近代兵器の加護を失った周辺諸国軍は瓦解した。唯一イスラエルは事前に対策していたため幾らかの電子、通信系統が使えない状態で戦闘を続行。
周辺勢力及び介入してきた他国軍を蹴散らし、北はシリアの南部、東はイラクの過半、南はサウジ北部やシナイ半島までを確保。
中東西部における覇権を確立したのである。

そして同時にロシアから絶対殺す宣言をされた。当たり前である。
コーカサスとクルディスタンのこと片付けたら覚悟しておけよとは当時の露大統領の発言であった。


クルディスタンも核パルスの影響は受けたが、元々ローテク兵器に慣れていた彼らの戦闘力は左程変わらないままであった。

核パルスの影響から混乱する各国介入軍を蹴散らし、確固たる地盤を確保。
シリア及びイラクの北部に念願の独立国家を確立することに成功した。

シリアはイスラエルとクルディスタンに分割され消滅。イラクも領土の過半を両国に分捕られて終い、辛うじてペルシャ湾に面する南部地域がイランの支援で存続できただけであった。

555 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/10/11(水) 18:23:40 ID:FL1-118-109-217-196.kng.mesh.ad.jp [73/192]
アラビア半島は壊滅的な被害を被った。
今までイエメンからの難民を食い止めていた近代的な軍隊はイスラエル産核パルスの影響で組織的な行動が不可能となり、各地で難民の群れに飲み込まれていった。

更に北からはヨルダンを踏み潰したイスラエル軍が進撃してきており、南北でイスラエルと難民に挟まれたサウジアラビアは領土を大きく失陥。
他のアラビア諸国と共に海軍の支援を辛うじて受けられるペルシャ湾方面へと追い詰められていき、ここまでか…と言ったところでインドの介入が間に合い九死に一生を得た。

元々中東事情が荒れると石油の輸入がアカンくなると介入の準備を進めていたインドは悪夢の日曜日事件を切っ掛けとして介入を決意。

未だ組織的抵抗が出来ていたオマーンと協力体制を結び、部隊を上陸させアラビア半島東部の掌握に成功。
辛うじてガワール油田を始めとする西部油田軍の確保に成功した。

逆に言えばアラビア半島西部はイスラエルと難民の手に渡ったわけである。
なおメッカは燃えた。メディアも消えた。

以降のアラビア諸国はインドとロシアの支援を受けながらイスラエルや難民集団から生じた新生ISISとの戦いに身を投じていくこととなる。


コーカサス地域の争いはマジギレしたロシアが介入し全て踏み鳴らされて終わった。
イスラエルと繋がっていたジョージア。同じくその支援を受けていたアルメニア。
戦況の悪化と共にカスピ海を渡ってくる難民や武装勢力や麻薬密売人にいい様に荒らされるようになったアゼルバイジャン。

そのすべてを踏み潰し現地に大いなる平和をもたらした。もっとも軍靴の音がする平和であったが…

しかしロシアの介入もここまで。
そこから先は確固たる地盤を築いてしまったクルディスタンと、核パルスの影響で青色吐息なトルコが壁となっていたからである。

特にトルコに関しては欧州革命諸国に対するギリシャ‐ブルガリアライン維持のためには必須な国であるため、仕方なくかの国への支援を優先することとした。

以降のトルコとロシアはいつの日かにっくきイスラエルと叩き潰すための臥薪嘗胆の日々が始まる。


イランは運よく核パルスの範囲が小さく済んだ。
イラク国境に近い西部は多少影響を受けたが、メインの戦線は中央アジア諸国から流れ出す難民や武装勢力を止めている東部戦線である。

この戦いに関してはロシアやインドが援護してくれることが決まり、カスピ海、アラビア海経由での支援となった。

つまるところイランはどうにかこうにか国家として生き残ることに成功したのである。
一息付けたと言ってもいい。

しかしトルクメニスタン方面からカスピ海にあふれ出す武装難民や武装ゲリラのせいでロシアルートの支援は中々安定せず、その後近い将来にてカスピ海ルートを安定させるためのロシア、カザフスタン、イランによるカスピ海東部及びトルクメニスタン制圧戦。
通称カスピ海戦争が勃発することになる。

556 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/10/11(水) 18:24:43 ID:FL1-118-109-217-196.kng.mesh.ad.jp [74/192]
ロシアは切れた。必ずかの邪知暴虐の国(イスラエル)を取り除かねばならぬと決心した。
ロシアには複雑な中東情勢はわからぬ。ロシアは北の大国である。欧州の自称リベラリストをしばき、元中国の野盗共を大砲で吹き飛ばしていた。けれども(己にとっての)邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

唯一の幸運だったのはカザフスタンがどうにかこうにか持ちこたえていた点であった。
トルコやイランもそうである。パキスタンは残念ながら死んだ。

しかし油断は禁物である。復活したISIS。分裂し好き勝手始めた自称タリバンたち。
武装した難民。氾濫するアフガン製麻薬。その他宗教、民族対立。

中東事情は複雑である。しかしやらねばならぬ。出なければ柔らかなロシアの下腹はいつまで経っても平和にならないからだ。

なので今日も日本に土下座して交易の取引量を増やしてもらう仕事が続くのである。
金がなければ首は回らないのだ。


インドは周りの目を気にせず中指をおったてた。死ねよアホ共。内心どころか憚らず口に出した。
インドは世界有数の資源国家である。しかし石油の産出量はそれほどではもない。
そして世界の経済や交易網は破綻している昨今中東からの原油輸入は正に命綱であった。
十数億の国民を活かしながら、周辺の武装難民や軍人崩れやらその他に対抗するため軍を全力対応させねばならないからである。

なのでアホ(イスラエルやアルメニア)が切っ掛けで中東一帯が火の海である。
辛うじてガワール油田含むアラビア半島の東半分やイランなどは維持できたが、油田地帯が前線近くになってしまい安定性を失ってしまった。
サウジなども軍事優先になるだろうから輸出量も減りそうである。

紅海も不安定化している。アラビア半島の半分を元難民、現新生ISISを名乗る連中が制圧しているからである。
スエズ運河そのものも不安定だ。現在はエジプトが辛うじて確保しているが、シナイ半島を制圧したイスラエル軍と運河越しに睨み合いが続いている。
このため東地中海経由のロシアとの貿易量が激減していた。今となっては数少ないまともに貿易できる相手だというのにだ。

インドは切れた。なのでロシアやイランと組んで将来的にイスラエルぶっ殺す宣言をしていた。
あいつら絶対許さねぇ…

それはそれとして最近話題になっている日連製の核融合炉。あれをどうにか自国に導入できないかの交渉を今日も今日とて進めていくのであった。

557 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/10/11(水) 18:25:59 ID:FL1-118-109-217-196.kng.mesh.ad.jp [75/192]
投下終了

リアル先生「中東の油田にいつまでも頼ってんじゃねぇ!」


本当は中東はもうちょっと平和な予定だったんですが、リアル先輩がなんかスロットルふかし始めたので、じゃいっか!とこちらもスロットル入れました(小並感)
+ タグ編集
  • タグ:
  • 日本大陸
  • 日本連合
  • ポリコーラル
最終更新:2023年12月09日 17:06