695 :New ◆QTlJyklQpI:2012/03/13(火) 18:50:11
ネタSS ~ゲートクロス 史実世界×憂鬱世界×ルの字世界~

20XX年の帝都東京、そこでは来日した現ドイツ総統と大日本帝国首相が固い握手を交わしていた。
日米戦争前から長年対立していた両者であったが異世界のゲート出現によってその関係に終止符が打たれた。
ゲートの向こうの両国の消滅と民族絶滅の危機に両国の世論は激昂、更に横暴過ぎる降伏要求に辛うじてストッパーとなっていた
良識者も含めて完全に切れて”米国率いる連合軍国家の撃滅”を決定し、史上空前の規模での共闘を成し遂げたからだ。
頑なに白人主義を振りかざしていた連中もアメリカという(極端だが)なれの果てを見て沈黙した。
そして日独の関係は「敵対者」から「信頼出来うるライバル」となり上下問わない友好関係が生まれた。

そして、その決定的瞬間を映像で見ながら苦悩してる面々もいた。

「大統領・・・・・・」
「・・・・・・・」

1946年のアメリカ合衆国が消滅する時を見ながら先にゲートで繋がっていた史実世界の合衆国首脳陣は青ざめた顔を
しつつ彼らのボス合衆国大統領に視線を向けていた。

「大統領閣下、モーゲンソー特使から大日本帝國への軍事力行使を・・・」
「無視しろ!!特使にはホワイトハウスの前の光景を見せてやれ!」

ホワイトハウスの前では「打倒日独」「虐殺帝国に鉄槌を!」というプラカードの群衆と「戦争反対!」「大統領は心中する気か!」
という群衆とせめぎ合っていた。
史実世界でも向こう側の合衆国の所業は問題視されていた。日本、ドイツの国を滅ぼしただけでなく民族浄化の黙認は
中国など一部の国を除き悪印象しか持てなかった。そして早々に日独に降伏要求を突き付けるに及び日独側での国連軍派遣も
審議されたが拒否権発動で停滞した(拒否した国は言わずもがな。逆に日独帝国主義打倒の国連軍派遣まで言う始末)。

そうこうしてる内に日独が行動を開始し、その情け容赦のない攻撃に各国は唖然となった(無論某国+2は無理やり軍を派遣しよう
としてゲートの日本帝国軍と睨みあい、米軍が動いてなんとか収束した)。先に原爆を使用した米軍もだが日独の文字通り虐殺じみた
攻撃に世論も「やりすぎではないか?」などという声も聞こえたがローズヴェルト大統領の発言や日独での惨状を見ると口をつぐむ
しかなかった。そして何より自分らがこの攻撃の矢面になるのを危惧し、動いた中国などの国を含めて日独の行動を肯定しはじめた。

そして今、合衆国でもその決断を下そうとしていた。

”アメリカ合衆国はローズヴェルト政権下のアメリカ合衆国の所業を認めない”

合衆国が合衆国を批判するという歴史上類を見ない行為によりなんとか史実世界へ矛先は向かなかったが
中国などのアジア一部地域は強硬姿勢を崩さず、ゲート前で互いが睨みあう緊張状態が続くことになった。

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最終更新:2012年03月17日 14:39