789 :New ◆QTlJyklQpI:2012/03/14(水) 00:05:04
日米英三国大同盟ルート
ネタSS ~アメリカ軍の憂鬱~
「それで?」
アメリカのホワイトハウスの住民、ローズヴェルト大統領は冷たい視線を陸海軍の代表らに送りながら尋ねた。
「どうして我が合衆国軍が無様を晒し、日本軍が活躍してるのかね?」
1941年の対独反攻作戦はドイツ軍の裏をかいて成功を収めた。ヒトラーでさえも何度も誤報でないか側近に尋ねるほどで
ドイツ軍は混乱の内に橋頭保を確保され、フランスの戦力と分断された。慌てて戦力を戻そうとしたがソ連の不穏な動きに
拘束され動けずにドイツ本国への進撃を許してしまった。
もう間もなくベルリンにも到着し、連合軍がドイツを降伏させるまで時間がかからないだろう。
しかし、その前に米軍では日本軍装備に比しての自軍の装備の悪さに前線将兵からクレームが殺到していた。
特に進撃に砲を固定されたM3中戦車や歩兵支援用と言えるM2中戦車では話にならず待ち伏せされて
大被害を被っていた。パットン大将も満州の盗賊らと勝手が違うと思っていたが予想外の被害に頭を抱え
本国に新型戦車の開発を迫るほどであった。
一方の日本軍は九七式中戦車改と一式軽戦車により88mm高射砲などによる被害も受けつつも米軍より
遥かに損害少なく進撃していた。ほぼ同じ装備を持つ英軍も右に倣えであった。
空にも同じ事が言え日本の烈風や飛燕や流星が叩きだす戦果に比べても米軍のP-40やP-38、F4Fは「数だけ立派」
と言われる始末だった。
「我がアメリカン・ボーイズたちは日本軍の戦車と航空機が欲しいと言い、ナチどもは日本機よりアメリカ機を落とす
方が楽だと言ってるらしいぞ」
「大統領閣下、ただ今新型のM4中戦車にM10対戦車自走砲を早急に前線へ送っておりますので
もう少しで日本軍も目ではない戦果を機体できるかと」
「航空機も海軍は新型のF6FやF4U、陸軍はP-47、P-51の配備を急いでおります」
「・・・・・わかった、いいだろう。ただし、それでも戦果が上がらなかった時は覚悟したまえ」
大統領に釘を刺されながらも辛うじて首がつながった担当者。
しかしその後日本軍が三式中戦車や四式重戦車、烈風改や富嶽、そしてジェット戦闘機疾風を配備すると
この担当者らの首どころか御役所仕事をしていた組織は首を挿げ替えられた。
尚ドイツ、ソ連との戦いの中、本国に送った前線将兵の文の中でもっとも多かったのは
「日本軍の戦車が欲しい」「日本の航空機が欲しい」「こんな糞装備送った奴を殺せ」
だったらしい。
最終更新:2012年03月17日 15:52