717:陣龍:2024/03/02(土) 21:57:28 HOST:124-241-072-209.pool.fctv.ne.jp
|д゚) サポカイベントの暴君と鉄球圧縮娘を見て思ったゴーストの居る世界で起きそうな事の一レス小ネタ(即席)
「くっ……!?」
「なん……です、って……?!」
トレセン学園模擬レース場。そこでは二つの騒めきと怒号が周囲を支配していた。
「嘘……信じられない……!」
「オルフェ様が……そんな……!?」
「まさか……ジェンティルドンナが……!?」
「一体……どう言う事……!」
一方では、衝撃と困惑を込めて。
「いっけー!ゴーストー!!」
「ガンバレー!キタサーン!!」
一方は、歓喜と興奮と共に。
「模擬、レース?」
「うむ。予との対戦を申し込む、キタサンブラック、そしてゴーストウィニング」
「ええ。貴方達と競いたいの。問題無いわよね?」
時を少し巻き戻し。キタサンブラックとゴーストウィニングがウォームアップを終えた後に模擬レースに出走する為待機していた所、
唐突にオルフェーヴルとジェンティルドンナに参加を申し込まれた。自由人と言うか傲慢な所も有るも、デビュー前ながらに実力は
既に相当なものであるこの二名が、既にデビューし多数の実績を残しているキタサンとゴーストに【挑戦】するのは、ある種必然だった。
「アタシは良いですけど……ゴーストさんは?」
「ん-?別に良いよー。あ、ちゃんと出走登録とかの手続きだけは自分でして来てねー」
「……そうか。では一つ言おう、亡霊」
「ん-?」
「……亡霊は、何れ消え去る物。予は貴様を踏み越えて見せよう」
「おー、よろしくねー」
「……っ!!」
何時も通りと言うか、何時にも増して聞いているのかどうなのかなほんわかに眼を閉じて受け流しなゴーストの様相に、
思わず力が入り掛けるも、踵を返していく暴君。
「全く……。それではゴーストさん、ブラックさん。よろしく頼みますわ」
「う、うん。よろしくね?」
「えぇ……先程の者に続くようですが」
「うん?」
「……主役は、私が受け継ぎますわよ」
優雅な一礼、然れども絶対的な力の信奉が醸し出す強大さ。成程如何にも時代のウマ娘と言われる両名であった。
「ねーキタちゃーん」
「?どうしたの、ゴーストさん?」
「今日はちょっと『魅せたい』気分なんだけど、付き合ってくれる?」
「―――あははっ!良いですよ!」
相変わらずほんわかな雰囲気そのままのゴーストと、快活に答えるキタサン。二人を良く知るカノープスとスピカの面々が見た所
それぞれ溜息を吐いたり天を仰いだり合掌をするなどしていた。
――――何故だ何故だ何故だ、何故届かない!?捉えたハズが何故追い付かない!?
――――パワーは明らかに私が優位、加速も此方に分がある。どうして……!?
『さぁ、先頭はキタサンブラックとゴーストウィニングのマッチレース!どっちも一切譲らない譲らない!三番手以降は五馬身差以降だ
最早関われない!日本総大将、そして世界最高峰のウマ娘!一体どちらに軍配が上がるのか!?』
直後の模擬レースは、ロケットスタートを決めたゴーストウィニングとキタサンブラックの二名に完全に全てが支配され切り、
新時代のウマ娘達は余りにも苦い『授業料』を味合わされる事になった。
「――――負けませんよ、ゴーストさん!!」
「――――何度だって返して見せるさ、あの時の【借り】は!!」
追撃の手は一切触れられず、逃亡者も知らずと捕らえられ抜け出される亡霊と、何時でも真っ直ぐ全力に、皆から愛される総大将の一騎打ちの映像は、
後に『どうして公式レースでやらないんだ』と言う理不尽クレームコメント()と共に鰻登り視聴回数となるのであった。
最終更新:2024年03月17日 18:56