375:モントゴメリー:2024/01/22(月) 00:09:22 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
『数多の世界線の皆さん、こんばんわ!!今夜も我がモントゴメリー企画通販チャンネルをご覧になっていただきありがとうございます。
本日も生放送です!司会はいつも通り、モントゴメリー企画代表取締役社長である私と』
「アシスタントのジギーこと、ワルキューレのジークリンデでお送りいたします!!
 社長、今日の商品は何ですか!?」

『本日の目玉商品はコチラ!? “SU-107”でございます!!』
「これは、突撃砲ですか?」
『そうです!!
 こちらは弊社のベストセラー商品である“KV-3”の後継機種となっております』
「ええ!?あの“スターリン・ラインの怪物”の改良版ですか!!」
『いかにも。
KV-3は弊社が自信をもって生み出した重戦車であり、お客様——特に無幻世界のソビエト連邦の皆様から特に篤いご愛顧を賜った商品であります』
「お便りも沢山きましたからね。
 ペンネーム“鋼鉄の人”さんなんて、『これを見た瞬間、担当者にハグしちゃったよ』なんて言ってくれるほど気に言ってもらえましたし」
『実際にお使いいただいた戦車兵の方たちにも満足していただきました』
「大活躍でしたもんね。『おかげで、優秀な戦士の魂が沢山ゲットできたわ』ってドイツ担当のブリュンヒルト姉さまが喜んでました」
『そちらに関してはノーコメントといたしますが(笑)
しかしながら、弊社としては心苦しいのですがこのKV-3も完璧ではありませんでした。
改善を求める声も多くいただいたのが事実です』
「例えばこのお便りですね」

ペンネーム:Tさん
重量60トンって嘘やろ?めっちゃ重くて操縦しづらいぞ!!
これなら、無砲塔の突撃砲にした方が軽いし安く作れるぞ。

『Tさま以外からもこのような声が届いたのが正直な所であります…』
「実のところ、どうなんですか社長?」
『確かに、KV-3は開発期間と生産性を重視いたしまして重量の方は二の次となった面はございます。
そこで開発いたしましたのが今回のこのSU-107でございます』
「具体的にはどんな改良がされたんですか?」
『では順を追ってご説明いたします』

376:モントゴメリー:2024/01/22(月) 00:09:58 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
『まず一番分かりやすい変化が見た目です』
「砲塔が無くなって、車体正面が傾斜した一枚板になってますね」
『はい、お客様から特にご要望が多かった傾斜装甲を実装いたしました。それに伴いまして、正面装甲は120㎜に変更しております』
「え!?KV-3は150㎜でしたよね?薄くしちゃって大丈夫なんですか??」
『御安心ください!! 避弾経始の効果でKV-3と同等かそれ以上の防御力を確保しております。
こちらが実験映像でございます。』
「ホントだ、ティーガーのアハト・アハトを弾いてますね!!これなら安心です」
『また無砲塔化に伴い、車高も2.5mから2.3mに削減することに成功いたしました。これらの改良によって、重量は約55トンまで抑えることに成功しております』
「ティーガーと大体同じくらいですね。これなら運用も楽ちんですね♪」
『まあ楽ちんと言えるほど軽くはできませんでしたが、機動戦にも投入できる重さにはなったと自負しております』


「その機動力はどうなんですか?」
『最高速度に関しましては、路上で40km/hを確保しております』
「40km/h!? KV-3の3割増しじゃないですか!!
 すごいです!! エンジンを換装したりしたんですか?」
『いいえ、エンジンはKV-3やT-34と同じV-2 12気筒液冷ディーゼルですので生産ラインがそのまま活用できます』
「同じエンジンなら交換部品の確保とかも色々楽ですね♪」
『“兵器は運用できなければ意味がない”が弊社のモットーでございますので、ここはこだわっております』


「火力に関しては何か変わったんですか?」
『申し訳ございませんが、主砲はZiS-6 107mm砲をそのまま使っております。しかし、運用上は問題ないと弊社は自信をもって断言いたしましょう』
「距離1500mでティーガーの正面を撃ち抜きましたもんね。たしかにこれなら十分ですか」

377:モントゴメリー:2024/01/22(月) 00:10:39 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
『以上がこのSU-107の性能となります』
「すごいですね。これならドイツ軍がやって来ても安心です!!
…でも社長。大事なのはお値段ですよ?そこのところはどうなんですか~?」
『はい!今回の商品、SU-107のお値段ですが、弊社の各部門が材料の調達から製造までとことん追求して少しでもお安く提供するために奔走いたしました。
その結果、こちらの値段でご提供いたします!!!』

———ババン!!

「え?これKV-3の半額じゃないですか!! すごいです社長⁉」
『それもこれも、お客様の笑顔のためでございます。』
「…で~も、社長!! ここはもう一声! もっとお得にしてください!!!」
『うーん……。わかりました!!
 今回この放送をご覧になっている方に限り、SU-107のオプションパーツである新型徹甲弾の設計図を無料でお付けいたします!!』
「オプションの無料で!?キャーッ社長、ありがとうございます!!」
『こちらの新型徹甲弾、大砲研究で有名なアメリカ海軍さまとの共同開発で完成した自信作でございます。』
「あの大艦巨砲主義の大手、アメリカ海軍さんとのコラボ商品ですか!?
 これなら大活躍間違いなしですね!!
 もうこのSU-107は無敵ですね」
『…残念ながら、弊社の力不足により“無敵”とまでは言えません』
「え?そんなこと言っちゃっていいんですか社長?」
『商売の基本は“誠実”です。私はその掟を破ることはできません』
「具体的にはどんなところが弱点なんですか?」
『まず、これは突撃砲の宿命なのですが、回転砲塔ではないため側面の敵に対応するのが困難です』
「でも、そこはあのソ連軍の皆様ですから上手くフォローできるのでは?」
『もちろんお客様の技量は疑っておりません。しかし、お客様に負担を強いることは忸怩たる思いです』
「大丈夫ですよ社長!元気出して!!」
『また、重量削減のため側面装甲も薄くしております。』
「どのくらいですか?」
『150㎜から100㎜に削減しました』
「それでもティーガーの正面と同等じゃないですか。十分です!!」
『そうですかね?』
「そうですよ、もっと自信もってください社長!!
はい、締めに行きますよ!?」
『わかったよジギー。
 はい、今回の商品SU-107
 完璧ではございませんが、それでお客様のお役に立つと確信しております。是非ともお買い求めください!!』
「分割払い、ボーナス一括払いにも対応しておりますので、皆様ドシドシご連絡ください!!
 お電話待ってまーす!!!」

378:モントゴメリー:2024/01/22(月) 00:11:09 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
——商品詳細です
SU-107自走砲

車体長:約7.2m
全幅:約3.4m
全高:約2.3m
重量:約55t
速度:約40km/h(整地)
行動距離:約300km
主砲:ZiS-6 107mm砲
副武装:7.62mm車載機銃DT 3挺
装甲:120mm - 30mm
エンジン:V-2 12気筒液冷ディーゼル(500馬力)
乗員:5名

379:モントゴメリー:2024/01/22(月) 00:11:49 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
以上です。
ウィキ掲載は自由です。

お待たせいたしました。
あの日お約束したKV-3の改良突撃砲でございます。
掲示板形式は苦手なので、テレビ通販形式でお送りいたしました。
…新しい技法を身につけないと、陣龍氏やホワイトベアー氏はもちろん、戦車の人氏にも追い抜かれちゃうからね。

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最終更新:2024年06月10日 23:26