714 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2024/04/25(木) 00:14:24 ID:p460171-ipngn2501akita.akita.ocn.ne.jp [75/96]
憂鬱大陸スパロボ
境界惑星ネタ その2
ゲティスバーグ作戦開始後、境界惑星の現地勢力では彼方此方の戦線で人員が動かされていた。
特に北米同盟の人員移動は激しく、ギルガメスと相対している北米大陸本土戦線での人員の移動が行われていた。
それに対応するべく、北米軍を支援する同盟軍では近隣からも戦力の移譲を受けて約1万隻規模の大気圏航行可能な航空巡洋艦群を降下させ、
その9割を北米へと投入更にゲスティバーグ作戦支援の為に、残りの1割が日本へと振り分けていた。
コレに対して連合は地上に降下していた艦艇群を集結、改最上型ワイルクを旗艦として500隻程を揃えての防衛となった。
その中には武装輸送艦や揚陸艇にも近い強襲艦も混じっており不安はあったもの、現有の戦力としては充分な数が揃っていたと言える。
連合軍の艦影をレーダーに捉えた際に分艦隊旗艦コルドリエに乗る艦隊司令のクリスチアン大佐は思ったよりも敵に大型艦が多い事に困惑して居た。
「どう言う事だ?報告では巡洋艦だけと言う話だが…」
「どうしますか、攻撃部隊に撤退を?」
「いや、今更引く事は出来ん。各艦砲撃準備及び艦載機の発進させるように伝えろ!」
「了解しました。」
「良いか、相手は帝国主義を広める狂人共だ。遠慮はするな容赦なく、叩き潰せ!」
その指示と共に、クラップ級軽巡洋艦とカイラム級重巡洋艦からはMS隊が続々と出撃。
それと共に帯同して来た軽空母も格納庫を開放すると艦載艇であるスパルタニアンの放出を始めた。
正規空母とは違い完全に格納された艦内からの出撃である事から、次々とスパルタニアンにはパイロットが搭乗してカタパルトで射出されていく。
出撃していくパイロットの中には、何処かの惑星で同盟に下った史実の自衛隊に近い組織から参加したパイロット達も存在していた。
「全く、幾ら違う星とは言え故郷に近い地域を攻撃することになるとはね…」
「しかも、相手もこっちも人型ロボットが主力で俺達は通常兵器だ、アニメならやられ役だな、俺達…」
「笑えませんよ、ソレ…」
『ディアボロ中隊発進位置へ移動してください』
「ディアボロ1スパルタニアン、出るぞ!」
その言葉とと共に、カタパルトと艦艇の速度によって加速されたスパルタニアンは勢いよく艦の外へと飛び出した。
しかし、艦の外に出た中隊が見た光景は当初予想となっていた数に勝る同盟艦隊の有利とは程遠い状況であった。
既に艦隊の防空圏にはMS隊が多数到着しており、遠方でもMS隊同士が砲火を交えて居るのかビームの軌道が見て取れる。
混乱しながらもディアボロ中隊と預かる仰木大尉は母艦と連絡を取った。
715 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2024/04/25(木) 00:14:56 ID:p460171-ipngn2501akita.akita.ocn.ne.jp [76/96]
「エウリュテネス!聞こえるか、当初の情報と状況が違う。どうなっている!?」
〈此方エウリュテネス、わからない突然の奇襲を受けた。各機は防衛に…〉
「エウリュテネス!どうした!」
〈ディアボロ1、アレを!〉
上空から降り注ぐビームの雨を回避しながらなんとか母艦との通信を行っていた隊長機であったが、
突然母艦との通信が途切れたと同時に僚機から入った通信と映像は、母艦に対して砲火が集中して防空を担当していたMS小隊や軽巡洋艦と共に砲火に沈んでいく映像であった。
時間を少し遡り、連合、同盟の両艦隊が艦載機を展開した後、敵艦隊の到達した空域の上空には連合の部隊がASRSを展開して潜んでいた。
境界惑星に駐留する連合艦隊の本隊から大気圏を降下して来たこの部隊はステルスと光学迷彩を併用した潜伏を行っており、
敵艦隊の所定位置への到達をみて欺瞞を解除すると、ガザ系とガガ系部隊を中核とした部隊による射撃が一斉に開始したのである。
「各機はASRS解除後、各隊での射撃を開始しろ!MA隊は私に続けぇ!」
その言葉と共に、ステルスを解除した部隊の隊長機であったヴァルヴァロを中核としたMA大隊と対艦部隊として用意されていたサイリオン連隊は、
加速して一気に艦隊直上から白兵戦へと移行したのである。
コレに巻き込まれたのが対艦攻撃を行うべく出撃したスパルタン隊やその支援に付けられていたTACファイター達であった。
対艦攻撃を想定して爆装していたスパルタニアン中核の戦闘機部隊は突撃して来た機体による直接的な衝突によって、
その機体の多くを砕かれ、残りも制空権争いを抜けてきた連合MS隊ともぶつかった事で大きく損失した。
いち早く爆装を切り離して部隊の維持に努めていたディアボロ中隊は脱落機を出しながらも何とか生き延びていたが、
それでも戦局は良くなる事は無かった。
「此方ディアボロ1何機生き残っている!」
『ディアボロ2なんとか生きて居ます。』
『ディアボロ4健在です。』
「よし、各機は巡洋艦下部の緊急着艦装置に機体をドッキングさせろ!こ
の大型機じゃ奴らの白兵戦については行けない…」
『敵機さらに来ます!』
「なに?クソ、迎撃を…」
〈此方、第6MS中隊、爆撃隊は後退をしてくれ〉
「援軍か!」
〈大尉、その巨体は防空戦闘には邪魔だ!〉
「解っている!今避ける!」
716 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2024/04/25(木) 00:15:35 ID:p460171-ipngn2501akita.akita.ocn.ne.jp [77/96]
艦艇底部に付いた緊急接続用の部分に着艦使用していた中隊は、新たな敵の出現によって迎撃を強いられそうになった物の何とか艦艇へと着艦。
この戦闘においてはその対艦火力を生かす事は出来ず、戦闘を終了している。
また、この1時間後には作戦の失敗が正式に通達された事で、クリスチアン率いる分艦隊は撤退を開始、
撤退を許可される頃には既に分艦隊は60隻程までに落ち込んでおり、この隻数の戦闘であれば相当な大打撃を被っている。
同時に、この艦隊の主力として北米に展開して居た主力艦隊も、ギルガメス部隊の戦闘に寄って大敗を喫し、主力艦艇と機体の多くを失った。
しかし、航路としての重要性から銀河連邦に属する同盟軍もこの宙域を失う訳にも行かない以上、同盟軍も大量の出血を強いられながらも防衛を継続決定。
新しい増援艦隊の派遣を決定している。
717 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2024/04/25(木) 00:16:11 ID:p460171-ipngn2501akita.akita.ocn.ne.jp [78/96]
以上ですWIKIへの転載は自由です。取り敢えず少し前の話しであった艦隊戦の話をば…
最終更新:2024年07月30日 23:02