366 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 21:23:21 ID:softbank126116160198.bbtec.net [59/154]
日本大陸×プリプリ「The Melancholic Handler」設定集【ロシア帝国陸軍航空隊 Sg-20 カナリイカ】(修正版)
カナリイカ
型式番号:Sg-20
設計・開発:大日本帝国倉崎航空
運用:ロシア帝国陸軍航空隊
原型機:ソッピース キャメル/ソッピース スナイプ
全長等:基本的に原型機に準ずる
動力:倉崎 OR-02ロータリーエンジン
パイロット:1名
武装:
8ミリ重機関銃×2
11キロ爆弾×4
集束手榴弾
焼夷爆弾
カルトロップ散布装置
汚物爆弾
岩石
概要:
ロシア帝国が初めて組織的に運用した航空機。
クリミア戦争において投入され、アルビオン王立空軍の航空艦「ロイヤル・サブリン」の撃沈を為した航空機として歴史に名を刻んでいる。
前史:
当時の地中海は、殆どがアルビオンの支配下にあり、スエズ運河の片側を担うオスマン帝国もアルビオンに屈するしかない状況だった。
これにより、地中海とスエズ運河を経由したインドとの連絡は非常にスムーズになっており、航空艦や海上艦艇による交易が非常に栄えていた。
インドがアルビオンの心臓であるならば、地中海とスエズは大動脈に該当するわけであり、そこに首を突っ込まれるのは断固として認められない。
勿論ロシアはそのことを把握していたし、航空艦隊の脅威については理解もしていた。
航空艦を撃沈することなど夢のまた夢。地上に縛り付けられた軍隊にとっては弾切れなどをお祈りするしかない状態であった。
対抗手段はなく、研究を重ねてはいたが有効な手立てはない。空に浮かぶという絶対的に近い防御を得られるというのは、それほどに力となった。
そして、そんな歯がゆい事態を打破する手段が遥か極東からロシアへともたらされたのは、ある種の必然であったと言える。
ロシア帝国と大日本帝国:
両帝国の関係は深い。
大日本帝国から見ればロシア帝国はアルビオン王国との間の緩衝国にして重要な交易相手。
ロシア帝国から見れば大日本帝国はアルビオン王国と張り合える極東の覇権国にして良き交易相手。
同時に、ロシア帝国が欲してやまなかった不凍港を共同とはいえ共有し、緩やかに関係を保ちつつ警戒し合う良好な関係であった。
極東からロシア帝国首都まで伸び、ついでに各地を結ぶシベリア鉄道が大日本帝国の発案と請負で敷設がされたことも無関係であるまい。
特に、アルビオン同様にケイバーライト鉱石を産出し、航空艦隊を有する大日本帝国との関係を深く持つことは、ロシア帝国にとってはカードたり得た。
アルビオン一強の欧州側に首都などがあり、海運や空運などの物流や資源地帯を抑えているアルビオンの影響を受けるのは避けえない。
だが、依存しすぎて服従を強いられるのは帝国の面子にかけても回避すべき事案であり、だからこそシベリア鉄道などで極東との交易を大きくしていた。
大日本帝国からしても、ロシア帝国を経由してアルビオンにハラスメント攻撃を仕掛けられるというのは大きな意味が存在した。
仮想敵国である以上、一定以上は強くあってほしいが、かといって強くなりすぎては困るという判断からである。
いずれにせよ、南進を進めたいロシアの背を押したのが、大日本帝国から輸出された航空戦力であったのは間違いない。
367 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 21:24:03 ID:softbank126116160198.bbtec.net [60/154]
設計・性能:
設計と開発については夢幻会の肝いりで倉崎航空に委託されていた。
技術的に後進国であるロシアでの運用を前提としつつ、航空艦に対して一定のダメージを狙えるスペックを実現していた。
この時点で史実のWW1で運用されていた原型機程度のスペックは実現しており、時代を考えればまさにエポックメイキングな存在と言えた。
原型機からの改良点として、安定性に欠けるソッピースのバランスを見直し、機敏性と引き換えに動かしやすさを実現。
さらに航空艦に対して有効打となりうる各種兵装---爆弾や火炎瓶などの焼夷爆弾を搭載できるように、懸架装置などを実装。
この時代、未だ航空艦は対地砲艦という面が強く、上からの攻撃を想定した上部装甲の強化や燃焼対策などは低かった。
その為に、上空をとっての攻撃が非常に良く突き刺さることとなったのである。
運用に向けた日露交流:
無論、いきなり自前で研究などができないロシア帝国では、大日本帝国から教官を招き、さらには航空艦までも招いて訓練にあたった。
当時ロシア帝国においては油田などの開発やそこから得られる燃料の研究は途上であり、消耗品も輸入がほぼすべてであった。
航空機のエンジンや火器などに必要な予備パーツを作るマザーマシンなどもそもそも輸入しなければならず、その扱いについても学ぶ必要があったのである。
陸軍に供与されて民間にも普及が始まった焼き玉エンジンのことと合わせ、ロシアの重工業化の端緒となったのは言うまでもない。
実戦において:
当時のアルビオンの航空艦艇は、前述したようにどちらかと言えば対地砲艦の面が強くでていた。
これはアルビオンが同じく航空艦を擁する大日本帝国との衝突が起こりえないか、起こっても地域が限られるという想定があったことによる。
ロシアは航空艦を有しておらず、それへの備えを行っても意味が浅く、より陸軍への支援能力に絞っても良いというわけである。
しかし、そうであるがゆえに航空機を迎撃しやすい兵装が搭載されない艦艇が圧倒的多数を占めていた。
また、アルビオンでは航空機の開発がなされていなかったこともあり、ロシア航空隊は同じ航空機によるインターセプトを警戒しなくてもよい状況だった。
当初こそロシア側の不慣れ故に戦果が安定しなかったものの、ロイヤル・サブリンの撃沈を筆頭に、被害が出たことにアルビオンは警戒を強めた。
その対抗のため、航空艦隊には射程などに優れる当時最新鋭のミニエー銃を持たせた陸軍兵を対空要員として乗艦させた。
また、所謂対空銃座に該当するような射撃デッキのようなモノを設置するなどして、航空機へと対処する能力が泥縄式だが与えられることとなった。
これによって航空艦隊と航空機による戦闘は激化、一進一退となることとなった。
戦後:
クリミア戦争後、アルビオンは自軍に甚大な被害をもたらしたロシア帝国の航空隊の戦力、つまりこの航空機の接収を急いだ。
同時期に大日本帝国からロシア帝国へと販売されていた飛行船までも、賠償金は得られずとも毟っていく程度には必死であった。
不沈を標榜し、事実として事故やトラブルを除いて撃沈したことのなかった航空艦が沈められたのはショックが大きかったのである。
よりにもよって、その航空艦の名前がロイヤル・サブリン(王権)ということもあり、あまりにも縁起が悪すぎたのもある。
ロシアが国産化できておらず、日本から購入したもので完全な設計図などは得られなかったものの、それを補うべくまとまった数を入手することにした。
ロシア側でも供与されたものを研究していたこともあり、これも戦時賠償の一環として接収することになった。
これにより、遅れながらもアルビオンは航空機開発にのめり込んでいくこととなった。
ただ、このSg-20を基に研究をしたために、ロータリーエンジンという時代の仇花に捕らわれてしまった。
その他にも、日本側がロシアに意図的にバラまいた航空機用蒸気機関や多葉機などにつられ、開発や研究が迷走したのは言うまでもない。
その結果として、のちに発生した北米東西戦争の航空機同士の戦闘において、アルビオン側は一方的な敗北を喫することになる。
元々、それを狙ってロシアを経由して毒饅頭を押し付けたのであり、企図した夢幻会としては万々歳と言える。
368 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 21:24:42 ID:softbank126116160198.bbtec.net [61/154]
武装:
史実で言うところのオチキスM1909機関銃(M1909 ベネット=メルシェ)を元とした航空機用の重機関銃。
航空艦の上空から、煙突やラジエーター、ケイバーライト機関の露出部、プロペラや方向舵などを攻撃するために導入された。
勿論ソフトスキン---航空艦の水兵や内装にダメージを与えることも考えられていて、徹甲焼夷弾なども投入されていた。
上空をとって攻撃することを前提としていたため、所謂斜銃としてあてやすくした機体が多かった。
航空艦相手だけでなく、対地攻撃においても非常に有効であったのは言うまでもない。
航空艦に対する主兵装となる爆弾。
主機の出力や積載量の関係から軽量なものにならざるを得なかったものの、通常の爆弾のほか、焼夷弾やテルミット弾などが使われた。
特に航空艦艇でも目立っている煙突などを狙ってアプローチを仕掛けることが多く、実際に成功した例は多い。
また、機関銃同様に対地攻撃においても運用され、抵抗手段の少ない歩兵などを効果的に撃破できていた。
公式の武装ではないが、攻撃手段を求めたパイロットの一部が持ち込んだ武装。
コクピットから落っことして煙突などを狙ったり、ソフトキルを狙うなどしていた。
勿論のこと正式な爆弾などよりも威力には劣っているが、手軽に調達できるのとラッキーヒットがあるので侮れなかった。
いわゆるモロトフ・カクテルや火炎瓶と言われる兵器。
木材などの可燃性の素材を使っている標的に対して火を放つことを目的として開発・運用された。
パイロットが火をつけて落とすタイプが可燃性の何かと容器さえあれば作れるため、パイロットたちに数多く支給された。
加えて、塩素酸塩あるいは重クロム酸塩と硫酸を用いた高価だが安全性の高いタイプも開発され、対地・対艦攻撃に活用された。
陸軍で用いられていたカルトロップを詰め込んだ容器。
少量ずつ広い範囲に散布することで、非殺傷ではあるが、そうであるがゆえに厄介な出血を敷いた。
人や馬などの糞尿を詰め込んだ投擲兵器。
直接的に攻撃を加えるものではないが、病気を媒介し、真水などを汚し、不快感を与えることができる。
着弾した際に中身がばらまかれるように、容器が陶器で作られたこともあった。
なまじナイチンゲール女史の活動により、こういった汚物が病気をもたらすことが広まっており、余計に対応に迫られてしまった。
間接的ではあるが、非常に大きな効果をもたらしたハラスメント攻撃と言えるであろう。
もはや自然物であるが、航空機という速度と高度を得て落下する岩石などは十分な殺傷・破壊能力を有している。
航空艦であれ、歩兵であれ、建造物であれ、直撃すれば無視できない痛手となるのである。
手軽に調達できることもあって、飛行船と同様に搭載され、アルビオン軍の上空から降り注ぐこととなった。
369 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 21:25:21 ID:softbank126116160198.bbtec.net [62/154]
以上、wiki転載はご自由に。
だいぶ修正を加えました。
SSを書いているうちにできることが増えていましたので、その為に。
最終更新:2025年01月04日 17:08