675:モントゴメリー:2024/04/14(日) 00:14:46 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
ヴァレ155㎜簡易自走砲

全長:約7.5m
全幅:約2.5m
重量:約13トン
運用人員:5~7名
射撃速度:毎分6発(最大)
毎分3発(持続射撃)
射程:約25㎞(通常砲弾)
   約30km(ロケット補助砲弾)

【概要】
ヴァレ155㎜簡易自走砲はフランス連邦共和国(FFR)が開発した自走砲。
名前は、ナポレオン時代に砲兵の機動力向上を目的に策定されたヴァレ・システムの生みの親であるシルヴァイン・シャルル・ヴァレ(Sylvain Charles Valée)に由来する。
その軽量さによる扱いのし易さから前線部隊の直協火力として用いられている。

【開発】
本砲の開発経緯は、“砲兵の高機動化”の追求であった。
当時大洋連合では陸軍を筆頭に戦力投射の迅速化が模索されており、この流れを無視した場合は大洋連合の作戦速度に対応できず、成す術なく敗北するという予測が立てられていた。
そのため、陸戦の要にして機動力が低い兵科の代表である砲兵の機動力向上が真っ先に提案されたのである。

676:モントゴメリー:2024/04/14(日) 00:15:22 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
【設計】
本砲の外観を一言で言うならば、6輪のトラックの荷台に大砲が載っている、ただそれだけで表せる。
本砲の最大の特徴はその約13トンという軽さである。
それだけならば、1990年代に実用化されたカエサル装輪自走砲から2割前後軽量化されただけに思われるだろう。
しかし、カエサルは射撃の反動を吸収しきることが不可能であり、射撃時には車体後部に牽引式榴弾砲などで利用される脚を地面に食い込ませ、車体後部を持ち上げる必要がある。
さらに、砲の旋回は左右15度ずつしか行えない。
それに対して本砲は、射撃時には工事車両に見られるようなアウトリガーを展開するだけで済み、かつ360度全周への射撃が可能である。
これを実現できたのは、新開発の反動軽減装置の成果である。
反動軽減技術は当時世界各国で研究されており、大洋連合では従来の延長線上である油圧を利用する方式で、最大60%の反動を削減することに成功していた。
これに対してFFRでは、特許問題を回避するためにPeRo(ロランの皮膚)を採用。
構造が若干複雑化してしまったが、大洋連合と同等の性能を獲得している。
軽量化と同時に追求されたのは、迅速な展開と陣地変換能力である。
試験時の記録では、停車から初弾発射まで80秒以内、射撃から撤収までを50秒以内という短時間に成し遂げている。
1発でも撃つと数分以内に対抗射撃が飛んでくるのが現代の砲兵戦である。
砲兵の生存率を上げる鍵は、射程よりも機動性となったのである。
装輪車両であるので戦略機動性も良好である。道路上ならば100km/h、不整地でも50km/hの最高速度を有している。
また、民生車両を基礎としているため製造費用や維持費用も低減に成功している。
射撃速度は最大6発/分、持続射撃3発/分とされているが、これは人力装填であるため、操作人員が機動装甲服等を着用していた場合はこの数字は増加する。
射程は約25㎞で、ロケット補助砲弾の場合は約30㎞まで延伸する。

【運用】
本砲の開発は21世紀初頭に終了し、特に問題も無く実戦配備された。
15㎝級としては射程が短いという意見も出たが、軽量さから来る機動性と等価交換であるため看過される。
FFR陸軍においてはH型(Hexagone:六角形=FFRヨーロッパ州)編制師団隷下の連隊に連隊砲として各18門が配置されている。
射程は短いが砲弾そのものは師団砲兵の155㎜砲と互換性があるため兵站面での負担も許容範囲内に収まっている。
また財政に余裕がある地方自治体が管理するフランス国内軍では砲兵の主要装備となっており、FFR同盟国にも採用されている。
特にウルグアイやグアテマラなど財政的に厳しい国家では師団砲兵として運用される。

677:モントゴメリー:2024/04/14(日) 00:15:53 HOST:116-64-135-196.rev.home.ne.jp
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反動の60%を削減する技術はこっちでも実現しており、米軍のブルータス155㎜自走砲や105㎜ホークアイ自走砲などに採用されております。

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最終更新:2024年08月23日 00:59