9:霧の咆哮:2024/07/19(金) 22:06:57 HOST:KD106154133214.au-net.ne.jp
〇大陸種世界の台詞集その3 (霧の咆哮ver)
「うーん、今迄当たり前に思えたものが当たり前じゃなかったんだけど、やっぱり当たり前でもあるわけわからなさ」
ー頭をポリポリ書きながら困惑の表情を浮かべるドミニク・ホワイト。
自室から見える空は前世であれば青空や夕焼けとか空らしい景色が見えるものだが。
今世の彼は生粋のコロニー民。外を見上げても見えるのはコロニーの反対側の町やミラー、コロニーのメインシャフトや巨大なクリア防壁越しの宇宙空間だ。
元21世紀を生きていた人の記憶としては違和感ある一方で、今迄コロニー住人として生きて来た記憶と意識ではこれが当然となる。
このズレ、困惑は言わば地球以外の、月都市やコロニーとかで転生を自覚した者達にはあるあるな話であろう。
地球出身者でも細かいズレは出身地違ったらあるだろうけど。
例えば茨城民が京都民になっただけで周りの光景とか違うだろうし、時代の違いも考えたら猶更。
それでも京都や奈良なら古都としての文化保護で面影強く残されてる地域も多い(清水寺周辺とか)だろうからまだマシ。
大陸化して史実日本にはいない風景や町とかも増えてるだろうから、そっち生まれもまたズレが有る。
インドや東南アジアとかOCU海外領に生粋の日本人転生者が産まれてたら、もっとズレあるか。
「管理された天気って地球みたいな普段見られない変わった空とかは見えない反面、あの酷暑や阿保みたいな寒暖差とかがないのは、確かに助かるよなぁ。天災もないし」
ー暑さが酷い酷い(本当に辛かったので二回言いました)通り越して酷暑の日々や異常気象が年々酷くなってた前世を思い出し、遠い目になるドミニク。
下手したら彼の前世の死因は熱中症かもね。
「というか、今の時代の人等には当たり前だけど旧世紀生きてた自分らの感覚としては、宇宙暮らしから地球に戻っても、その逆でも身体の不調が起きないのはまさに宇宙暮らしに適応した新人類と言える気がする」
ー実際コロニーどころか長期間船舶内で暮らしてる木星公社の面々とかも、原作では体調不調も何もない健康体のままでいられるのは、旧世紀の常識としては凄いことだ。
宇宙生活に適合した人類をNTと言うなら、今の時代の人間は須らくNTと言えるかもしれない。学者と転生者以外は今の体質が当たり前過ぎて気づかないことだが。
「ドンだけ服の染みとか汚れが付いても、付け置きも手揉みも無しで洗濯機に洗剤投入すれば綺麗になる。乾燥機モードでも部屋が湿気酷くならないし暑くもならずに、機械も静か。
洗濯自体現代よりずっと早く終わる、こういう点は未来文明の凄さとありがたみを実感するねぇ」
ー家事しながらしみじみと呟く岩崎奈々子。
現代世界より軽く200年は先の文明を生きてるのだ。家電の進歩とか一つ取っても凄い物であろう。
未来文明の便利さは日企連世界も同じく(但し、あっちは環境汚染がヤバいが)
実際未来文明どころか現代文明の恩恵も奪われた、戦国時代転生
夢幻会組とかは良く耐えられるものである。
耐えるしかないとも言うか。
生前どんだけマックやケンタッキーやショートケーキとか好きでもそちらでは絶対食えないし。
「大真面目に尊敬していた父上やジオンさん達が元コスプレイヤーとか、そんな無駄な真実一生知りとう無かったわい」
ーデギン・ソド・ザビから自身の後継者として夢幻会云々の秘密を明かされたギレン・ザビ。
その際ポロッと実はデギンが歴戦のコミケ参加者やコスプレイヤーで夫婦の馴れ初めや、デギンとジオンの出会いという、ドラマとかでは運命的とかかっこよくされる部分すら同人イベントでした。
そんなしまらない可能性も察してしまい、心の中の大事なものを失った感が辛かった。
一人自棄酒をあおりながら口調も崩壊するほどに。非オタク勢としてのカルチャーギャップは辛いよね。
「こいつらまさか……いや、まぁ、いっか」
ー雑誌やニュースに乗る奈々子や笹原から他のエース組と違う違和感みたいなものを何故か感じとり、同じ転生者かもと何となく察してはいるが、途中で思考を投げるタダヨシ・オートランド。
今をときめく二つ名持ちエースである彼女らと違い、彼は転生者ではあってもただの一般人。
態々確かめる意味も利益もないし、接点もない。そういう生き方を選んだのも彼自身なのだから。
エースとしての栄光も名誉もないが、柵や苦労もないただの平穏な一般人として、この未来文明を楽しんでるだけで満足出来てるのだ。
以上です。
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最終更新:2024年09月14日 14:46