銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその一一六


奈良県某所、赤子を抱え老婆の手を引いて必死になって異形の姿の少女は崩壊した市街地をひた走る。
キグルミシステムの簡易版を民間向けテストケースとに当選した少女は設定上の吸血鬼の姫という姿だった。
普段は某特別な型の末娘が初期艦な提督やらアニメで奇跡のウマ娘に脳焼かれたトレーナーやらしながら配信する彼女、今回はリアルで配信していたのだが。


「お婆さん急いで!」

「お嬢さん、老い先短い老人は捨て置いて曾孫を連れてって逃げておくれ…お嬢さんと曾孫だけなら逃げられるだろう?」

「そんなこと言わないで!せっかく自警団の人達が逃がしてくれたんだから!」


老婆の弱気な言葉に少女は怒声を発する。
彼女は土蜘蛛出現の混乱の最中、配信もそのままにおろおろとしている老婆と幼子を発見し見捨てることも出来ずに二人を連れてスマホで得た情報を元に避難を開始、十分に避難する時間はあった筈…だった。
その途中にそのキグルミシステム使ってた現在の容姿から神崎島関係者と間違われマスコミに絡まれ逃げるのに時間がかかり土蜘蛛に補足されてしまった。
幸いにも少女らの存在に気づいた自警団により助け出され逃された。
絡んだマスコミは処置なしとそのまま捨て置かれた、その後については知らない、知りたくもない。


「あの子も自警団の人達も残された人達の為に残ったんだからお婆さんも生きなきゃダメ!!」


コラボ相手は自警団と共に残り情報を懸命に伝えていた。それだけではない。
逃げ遅れた者らの避難所と化した神社では宮司だけでなく避難してきた側の神父や僧侶らが彼らの活躍を聞くと着の身着のまま逃げたので薄汚れた衣服のまま戦う者らの為に共に祈りを捧げ。

逃げた地元議員や権力者を他所に庁舎に残った職員らは臨時FM放送局を即座に解説し政府から流される情報を可能な限り伝えていた。
一人で動けない者を連れ情報の地点へ向かう者や心あるの者らがそれらを拡散していくことでゲート自衛隊やゲートヤルバーンは救助地点の特定が出来た。
小さく儚いけれどそんな小さな灯達は確かあった。
だがそんな灯だけが人間ではない。


京都府京都市。
京都は奈良と違い避難する時間があったために市民の大半が戦場となった地域の外に避難することができ、
一部例外は政府による横暴、人権侵害と強固に避難を拒否した一部活動家や国会議員だけであった。
時間があったとは別の問題も発生したことも意味する。
京都府と市が国と銀河連合日本に要請したのだ。可能な限り市街地での戦闘を避けられたし、と。
何を無茶なと要請を受けた官邸は激怒したが銀河連合日本は何も言わず京都市北部にて遅滞戦闘を開始。
実際は避難時間を稼ぐ為だったのだが府と市は要請が受け入れられたと満足したがその余裕を保ったのは少しのこと。
加速度的に増殖する土蜘蛛に戦線の後退を始め府庁舎と市庁舎に戦場が迫り我先にと職員は逃げ出す。
京都…古い都の守りがあると地元権力者の一部の者が叫ぶも古都の霊的防衛機構は穢され機能しないことを知識としっているが実感していなかったために庁舎ごと土蜘蛛の津波に飲まれた。

山間部などの安全な地域に避難した市民らはそこから遠く見える京都市内の戦闘を見て不安げな表情をする。
千年の都は炎の海に飲まれつつあり、現実では想像し得ないアニメに出そうな二足歩行巨大ロボットとクモ型怪獣の戦いとかいう現実感ない戦いが繰り広げられているからだ。
どこぞの世界線の94式と呼ばれた機動兵器をモチーフに開発された陣風と名付けられた機体らは装備した突撃銃より機関砲の弾をバラ撒き、あるいは120mm砲弾を土蜘蛛に叩き込み、時折可変戦闘機烈風改による航空支援が行われる。
ゲート日本は人手と戦力を奈良に取られ投入されているのは福知山の普通科のみで重火器といえば87式体戦車誘導弾や重迫に無反動砲くらいなものだ。
ゲート空自も対地装備には乏しい。
故にこの戦場の主役は日本海に展開したひたち型外殻拡張ユニットを装備した龍驤と赤城より発艦した艦載機群である。
その艦載機らに赤城から通信が入る。


『こちら旗艦赤城!”避難すべき者ら”は全員退避!60秒後、ムシュマッヘを投入!
総員第二防衛線まで後退せよ!繰り返す、第二防衛線まで後退せよ!』

444 名前:635[sage] 投稿日:2024/11/04(月) 00:25:53 ID:27-143-183-66.rev.home.ne.jp [26/27]


クチャクチャグチャグチャ。


それより少し前、高精細マイクが捉えた文章化すればそんな音がただただ東京のスタジオに響き渡りその音源の映像が映され続ける。
その背景に流れる音は人間の悲鳴、絶叫、助けを求める声。
避難命令無視な上、これ以上の救助は不可能、二次被害の恐れがあるとして現在京都市内にいる者らは全員死亡したものと扱われた。

スタジオにいる人間はそれらの声に反応する余裕なくただただ嘔吐を続ける。
その場の全員が映像より目を背けることを許さない。
ある者は映像を見た瞬間に椅子から落ちて打ちどころ悪く歩けなくなり、或いは映像より逃げようとコードに足を取られ動けなくなる、倒れた書割の下敷きに。
その眼前に画面やタブレット端末が落ちて映像をこれでもかと見せつける。
これがお前らの望んだ果ての結果だと。

娘であるマシュにやらかした人間とその仲間に対するティアマトの怒りという名の原初の神の呪い。
やらかしに応じて微妙に不幸になるとかポカをやらかす…何もせねば普段ならばタンスの角に足の小指ぶつけるだのササクレがえらい剥けるだのという地味過ぎるレベルのものであるのだが此度絶大な威力を発揮した。
視線を逸らすことも流れる映像を変えることも許さなかった

その結果が眼前の光景、お昼12時の昼飯時に京都で非戦と平和、土蜘蛛を守れと叫ぶ人間の鎖となった者らの現在の姿を見せつける。
避難命令に従わず人の怨嗟や絶望を喰らう存在を安易に考えてた者らの哀れな末路。

自ら自分たちを縛った鎖により人間の鎖は土蜘蛛達の餌場となった。
順番に喰らわれ後どれくらいで自分の番が来るのかと震える男。
連れてきて自分が鎖を巻いた子供が目の前で咀嚼され発狂する女、逆に眼前で前で己を縛った母の臓腑が喰らわれ発狂する子供。
先程まで避難民を収容し終えた自衛隊の撤退に笑顔で我々の勝利と喧伝したいた議員はなぜ自衛隊は助けに来ないのかと狂った悲鳴を上げながら齧られ頭が潰れ爆ぜた。

そんな阿鼻叫喚の、人が喰らわれ壊されていくが電波に乗って全国の家庭に届けられ続けている、国民に見せつける。
平和、平和、平和…その名の下の肥大化し腐った精神と法の末路、国民の怠惰の結果。
あれが日本の憲法…九条という法の神は人を腐らせ喰らい尽くす存在と成り果てた、そう見せつけているにしか見えない。

そしてこの惨状から政府が介入可能する権利のある公共放送限定であるが報道の中立の理念に反し敵性体に利する行為と認定、総理の命と警察一部からの直訴により警察の突入が実現。
反省を促す一部はこれでもう良いかと娘思いの母なる女神は呪いを一時緩めた。


映像が切り替わる。



「きゃあ!?」


老婆と幼子を連れた配信者の少女は特に巨大な土蜘蛛に追いつかれた映像。


「ガッ!?」

「おじさん!?」

「嬢ちゃん…逃げろ…!」


土蜘蛛を圧倒していた自警団は配信者の女性の眼前で質量共に増えた土蜘蛛に押され始めた。


「クソっ壁が崩れ…ヒィッ!?」

「化物グモ!?」


庁舎もまた土蜘蛛に襲われた。
避難所となっていた神社にもその他にも土蜘蛛達が押し寄せ始める。
その映像が配信をSNSを公共放送のテレビを通して流れる様を人々はただ呆然と見つめる。
かつての克明に映った大災害になすすべなど無かった時のように。




なお、同じ頃の藤原京跡臨時基地


ゴースト号 ゚д゚)→ちらりと視線をゼルモニターから外したら電に大事にしろと言われた神桃に集る腐った様なクモ多数

知人危機的状況で沸点低いゴースト号 #゚д゚)イラッ

イラッとしたゴースト号 #゚д゚)<ティ! グチャ!!>木の棒で振り払われ潰されるクモ

少し落ち着くゴースト号 ゚д゚)<……

何で叩いたか認識するゴースト号 ゚д゚)<あ…

やっべえて顔してるゴースト号 ;゚д゚)→視線の先にはグチャグチャに潰れたクモの付いた木の棒もといアロンの杖

主さん ⌒-⌒)<あー…後で一緒にアロンの杖汚しちゃいましたって謝りましょうね

ゴースト号 ´;ω;`)<はい…

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最終更新:2024年11月04日 00:50