銀河連合日本×神崎島ネタSS ネタ ゲートの先は神崎島もヤルバーンも無いようですその一一七



「ううう…お婆…さん…?」


襲われ倒れ伏していた配信者の少女は痛みから目を開く。


「ああ…っ!!」


開いた視界に入るのは頭から血を流す赤子と血を流し倒れる老婆、二人にそして自分に近づく巨大な土蜘蛛の姿。
立ち上がろうとしても動けない見れば足は瓦礫に押しつぶされている。
配信者の少女は近くに落ちている拳大の石を認めるとそれを必死に投げつけ土蜘蛛を二人から遠ざけようとする。

たかが少女が放る石一つ…その程度で土蜘蛛の歩みが止まることはない。
涙で目が滲む、弱く力なき己の情けなさと現実の非常さに。


「誰か…誰か助けてよぉ…。」


これまで我慢していた弱音を吐く。
助けが来るはずもないのは分かっている来るならばとっくに助けられている筈だ。
現実は創作ではない、ゲームではない
友情で苦難は超えられない、努力は報われない、
苦しいことがあっても……誰もが最後は、笑顔になれるような奇跡はない…


めでたしめでたしなど…あったためしなどない…。


それでもと泣きながら小さな石を投げ続ける。
痛みを堪え、己の小さな手が傷つき血を流すのも厭わずに抗い続ける。
土蜘蛛の脚部が老婆と赤子を潰そうとするその瞬間までも。




その時、突如として巨大な音と風が頬を撫で少女は瞳を閉じる。




目を開くと明るさに瞳を薄く閉じる彼女の瞳に映るのは老婆と赤子を庇う様に立つ風に舞う亜麻色。
その遥か向こうには眼前よりいつの間に移動した巨大な土蜘蛛が亜麻色を睨みつけていた。


『艦娘…貴様らいつまで私の邪魔をすれば気が済むのだ!!』

「あ…ああ…っ!」


初めて口を開く土蜘蛛、だがそれすらも気にならない。
薄汚れ、少し焦げながらもながらもその白い輝きを失わぬセーラー服。
片手には砲をもう片方には盾を地面に突き立て鉞を担ぎ常日頃束ねている亜麻色の髪は解け風になびく。
有り得ると言われても、パレードに宇宙船での戦いや秋の盾を掛けた戦いだが…少女からすれば画面の向こう側の存在。
皆が見る。相棒足る奇跡の馬を伴いそこに居るかつての大戦(おおいくさ)にて姉と共に沈みゆく敵すらも救い上げた心優しき一隻の艦の姿を。


「来たのですよ、悪人さん…ッ!」


威風堂々、常日頃の柔らかさは影を潜め肩に担いだ鉞を土蜘蛛に突きつけ宣言する。
騎士の如く武士の如く何よりその背は少女の思う大人としての姿が映る。


『私を悪というかこの邪悪「五月蝿いッ!!」…!?』


普段は大声を出さぬ艦は吠える。


「町を壊し皆を傷つけることが正義の筈がないのです…ッ!!」


「その様な正義など誰も…いや…この電が認めないのです!!テイオー号ちゃんッ!!」

「うんッ!」


二人が叫び黒い雷雲が突如として空を覆う。
その雲の合間には幾つもの稲妻が走る。そして稲光が光り一際大きな稲妻が地上へと落ちる。
眩いばかりの大閃光、その場ばかりかテレビやゼルモニター越しですら目が眩む神鳴るモノ…大雷電と共にソレが姿を現す。


巨悪と戦うならばソレはいるだろう。
あり得ざるされどあるかの様に語られる幻想(ユメ)。

京都。
燦々と輝く漆黒の身体の巨神がゆっくり降りてくる、その瞳に怒りの炎を揺らめかせ。
機体の発する膨大なエネルギーが炎の如く揺らめき空間を歪ませ太陽の光が屈折し頭上には陽光の暈(ヘイロー)が浮かぶ。
七首の竜の名を冠する母なる女神の形代は雄牛の如き王冠を頂く頭上には太陽のヘイロー(暈)を浮かべ、獅子の顔をその胸に抱き、赤き眼を浮かべた鷲の如き漆黒の翼より燐光を放つ。
その威容は真に熾天使、翼に死と再生を司るモノめいている…その光景に荒野の神を奉じる者らは誰ともなく祈りを捧げ始める。
いやこの千年の都にいるのならば別のものだろう。

592 名前:635[sage] 投稿日:2024/11/08(金) 22:32:11 ID:119-171-254-241.rev.home.ne.jp [8/11]


「まるで…お不動さんの様だ…。」


京都市民の誰かが呟く、この千年の都を守護する漆黒の身体を持ち魔を焚く不動明王のようだと。
その機体が担い手たる此度は無慈悲となった月の古き女王の言葉を放つ。


『千歳に渡る死と穢の集積物、祀られぬ魂の集合体。
哀れと思いますが世界は違えどもう一つの故郷たる京の都を焼いたことを私とこのムシュマッヘは許すつもりはありません…!!』


その真名こそはムシュマッヘ、大八十島の御霊となったティアマトの子にしてその分御霊の名である。
再び奈良。


「あ…ああ…。」


少女は言葉が出ない。少女と配信をテレビでネットで見る者らは皆大雷電に…眼前の光景に脳を焼かれるた。


『『ゴォォォォールデンッ!!』』


星間都市山脈、地獄界曼荼羅。星見の天文台の物語の如く摂津式大具足・熊野、ゴールデンヒュージベアー号は現れた。
巨悪と退治するは無辜の人々を守る為二つの古都に機械仕掛けの神デウス・エクス・マキナ(正義のスーパーロボット)。
それは物語のようで神話めいた光景だった。


「大丈夫ですか?もう大丈夫、皆います!」


その光景に脳を焼かれた少女に声が掛けられ見上げるとそこに居たのは色彩の少女、マシュ・キリエライト。
そう言うと視線を向ける。
魔女、妖精、騎士、侍ら過去の残照と肩を並べるは幻想の中なれどこの国で怪獣と戦い続けた74式戦車始め自衛隊である。
それらの先頭にはカボチャを被った二人をが立ち片方が赤地の錦に金銀で日月を刺繍された旗を掲げていた。


『キ、貴様らぁッ…ッ!?な、んだこれは力が…力が抜けていく!?それに雹に蝗だと!?アガガガガガgggggaaaa!?』


ベアー号と対峙する土蜘蛛、訳も分からぬ状況に混乱していると突如として狼狽え始める。
突如として雷雲より巨大な雹が降り注ぎ土蜘蛛の身体を貫き、雷霆が焼き、蝗の大群が身体や土蜘蛛の幼体達を喰らいつくしが尽く死んでいく。


『キキキッ貴様ラァァァァッ!?何ヲシタ!!?秘匿シタ筈ノコアヲ滅ボスナド!?』


身体はズタズタになり最早、人の声になっていない言葉を紡ぐ土蜘蛛。
その光景にベアー号の器となっているテイオーが呟く。


「魂がボロボロ…電…あれって…。」

「間違いないのです。アロンの杖…あの子が考えなしにアレの言う所のコアに何かファインプレーやらかしたのでしょう。」

「もしやと思い預けておいたけど流石の魔人加藤名乗る存在も天然には敵わないか…。」


二人の脳裏にはサムズアップではなくやらかして馬主に慰められながら泣いてる某幽霊の姿が浮かぶ。
二人の会話に人成らざる者の声で怒りの声を上げる土蜘蛛。


『何ヲゴチャゴチャ『マフディーが宣言する!!』…ッ!?』 

「ああ…遅くなったけど言っておくのです。」

「お前はボクらに倒されるんじゃない…人の持つ光に負けるんだ…!」


ハッとし土蜘蛛は視線を向けると殺そうとした異形の少女を守る様に立つカボチャ被った二人組が映る。
自衛官やら英霊やら妖精やら自動人形やら艦娘やらの先頭に立つのはここの所反省を促すダンスで社会現象にもなったので放送見る日本国民皆見覚えがあった。
一人足りないなと思いつつ言葉を待つと空からカボチャら守るように大日本帝国の機動兵器達も降り立つ。

593 名前:635[sage] 投稿日:2024/11/08(金) 22:33:01 ID:119-171-254-241.rev.home.ne.jp [9/11]


「土蜘蛛…いや魔人加藤を名乗る者よ。」

「お前の犯した過ちは。」

「「我々マフディーが反省を促す!!」」






なお…。



超大陸吸血姫 ;゚д゚)<なんか知ってるのが出てきたんだけど… ヤッテミセロマフディ!!>プロヴィデンスから降りてきた某ラウなトミー
                                          ナントデモナルハズダ!!>某試作ニ号機からな月東(がとう)=サン


:俺達は何を見せられてるのだ…?
:閃光のハサウェイ?
:よりによってネッミームの方かよw
:クルーゼとガトーが居るんだけど(困惑)
:そしてその中にいる姫(幼)

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最終更新:2024年11月09日 18:53