28:戦車の人:2024/09/01(日) 05:01:58 HOST:61-24-203-31.rev.home.ne.jp
陸上自衛隊が戦後始めて実用化した装軌歩兵戦闘車であり、90式戦車に追随することを主眼とし、就役当時は高性能を誇っていた。
但し高価故に列島日本時代は第11普通科連隊と普通科教導連隊合計で70台に満たず、必要充分な数とはとても言えなかった。
大陸化に伴い、北部方面隊及び普通科教導連隊合計で500台以上に増加しており、戦闘艤装もかなり変更が加えられている。
駆動系は水冷4サイクル6気筒ディーゼル、自動変速機、トーションバー・サスペンションを踏襲しているが、変速機が新型に置き換わった。
従来の自動変速機が低速域での操縦性、機動力にやや不安を抱えていたのに対し、無段階式の自走変速機が搭載されている。
デジタル電子制御もより進んだものとなっており、エンジン出力に変化はないが、各出力域で安定した機動力と運動性を発揮可能となった。
C4Iは戦車、機動戦闘車等と同様にCOTS計算機及び広域多目的無線機を連接させたものとなり、共同交戦能力を常時獲得。
センサー系は砲手用照準器、車長用照準器双方に第2世代熱線映像装置が備えられ、YAGレーザー測距儀や二軸安定装置も備えている。
また従来は機関砲と誘導弾で別個の照準器を用いていたが、それらは砲手・車長用照準器に統合化され、砲塔正面防御も改善された。
武装は機関砲がエリコン35ミリからブッシュマスター30ミリに換装され、口径こそ小型化されたがAPFSDSに対応し、二重ベルト給弾に装填を更新。
対装甲能力の強化、咄嗟弾種切り替えへの対応、継戦能力の向上を果たし、米軍とのインターオペラビリティも果たしている。
搭載誘導弾は79式であるが完全にソリッドステート化され、弾頭部をタンデム成形炸薬とするなど、より対戦車戦闘に特化・近代化を果たしている。
乗車人員は固有乗員3名、乗車小銃隊員7名と変わりはない。ABC防護を兼ねた空調、糧食過熱器を常備し、居住性も改善されている。
防御構造は防弾鋼板を主体とするが、ガンポートは完全に廃止され、砲塔と車体の要所には中空増加装甲が施されている。
装甲以外の間接防御手段はレーザー検知器と発煙弾発射機であり、COTS計算機採用による検出能力向上に留まっている。
共通戦術装軌・装輪装甲車。あるいはAMV装輪装甲車ファミリーが大量配備される中では、些か古参兵と言っても差し支えない。
しかし野戦における機動打撃能力は依然として高いレベルにあり、主に北部方面隊指揮下の師団普通科連隊などに集中配備されている。
これ以上の増産計画は存在しないが、三菱重工には整備維持ラインが準備されており、今でも高い稼働率を維持してもいる。
29:戦車の人:2024/09/01(日) 05:02:42 HOST:61-24-203-31.rev.home.ne.jp
共通戦術装軌車として列島時代から開発が進んでいた、次世代装軌装甲車ファミリーの基本形で、89式と同じく装軌歩兵戦闘車である。
外観は89式と一見類似しているが、用いられている技術は10式戦車や16式機動戦闘車のそれに近く、一世代以上進んでいる。
また可能な範疇で戦闘艤装を共通戦術装輪車と共用化しており、ファミリー車両とまでは言えずとも、整備手順などはかなり共通化された。
乗車人員は固有乗員3名(操縦手、砲手、車長)及び乗車小銃隊員8名以上であり、輸送能力拡大のため89式より車体はやや大きい。
全幅3.3メートル、全高2.6メートル、全長7メートル、戦闘重量は最大状態で35トンと大きいが、商用トレーラを用いた輸送は十分可能である。
車内居住性もより向上しており、ABC防護を兼ねた空調や糧食過熱器完備だけでなく、シートや居住容積も改善されている。
防御構造は基本車体を微細粒子結合防弾鋼板としつつ、状況に応じて外装モジュール装甲を搭載する、現代では標準的なものである。
戦闘重量35トン状態においては大口径機関砲徹甲弾、携帯対戦車誘導弾に耐久可能で、155ミリ榴弾の曳火射撃にも耐えうる。
駆動系は高効率水冷800馬力ディーゼル、無段階自動変速機、独立油圧サスペンションからなり、10式戦車に追随可能な機動力を有する。
C4Iは89式よりも一歩進んだ、当初よりCOTS計算機分散処理と多機能ネットワークを統合化したもので、より高い共同交戦能力を有している。
センサー系は砲手用固定照準器、車長用旋回照準器双方に第三世代熱線映像装置、YAGレーザー測距儀、二軸安定装置を備えている。
歩兵戦闘車としては非常に高度なFCSだが、戦車や機動戦闘車と共通化を行い、スケールメリットでコストダウンを行い、装備を可能とした。
武装は日本製鋼所とダイキン工業が開発を進めた40ミリテレスコープ機関砲及び、信頼性の高いM240B同軸機関銃を搭載。
前者はチェーンガン装填方式であると同時にテレスコピック弾薬を用い、大口径ながら89式より大きく増大した弾薬搭載が可能である。
APFSDSも開発されており、最新MBTの正面装甲以外は射貫可能であり、必要充分と判断され対戦車誘導弾はオミットされている。
概ね同世代の重戦闘車両の技術、そして商用技術を最大限共通化、援用した堅実な設計であり、奇抜と呼べる点は存在しない。
一方で実用性と信頼性は高く、戦闘艤装も必要充分を適宜見極めており、複数年契約調達の恩恵により単価は6億円程度である。
主に本州以南の機甲師団、機動師団。特に仮想敵に近い山陰地方や九州地方の部隊へ配備が進んでおり、生産総数は800台に達する。
30:戦車の人:2024/09/01(日) 05:03:26 HOST:61-24-203-31.rev.home.ne.jp
- 16式装輪装甲戦闘車(B)/技術共通化とスケールメリット
共通戦術装輪車の一環として開発された装輪歩兵戦闘車であり、VBCI歩兵戦闘車やフレッチャ歩兵戦闘車などが同種車体に該当する。
機動戦闘車と同様、装輪装甲車としては大きな車体に高効率ディーゼル、無段階変速機、8輪独立油圧サスペンションなどを適用。
装輪車として高い路上移動能力を有しており、同時に往年の装軌装甲車に迫る一定の路外機動力も併せ持つ大型装輪装甲車である。
車体全幅3.0メートル、車体全高2.7メートル、全長7.4メートルと同世代の装軌装甲車に比べ、全幅がやや細く、全長はやや長い。
これは8個の大型タイヤを用いるための特性でもあり、全高が大きいことも、過度に低減させ輸送能力を狭めることを避けるためである。
基本乗員数は14式装甲戦闘車と同様、固有乗員3名及び乗車小銃隊員8名であり、内部居住艤装も共通化されている。
微細結晶結合防弾鋼板を車両素体に適用しつつ、状況に応じて外装モジュール装甲を搭載する方式も同様で、現代の標準方式である。
装輪車故の限界から戦闘重量は最大28トンとされており、14式基準であれば第二段階の外装モジュール装甲搭載に留まっている。
とはいえ中口径機関砲徹甲弾、個人携帯対戦車弾等には耐久可能で、砲塔部に高角度レーザー検知器複数を備える点も共通である。
C4Iもやはり14式と概ね共通化されており、昨今の戦闘車両で最も大きなコストを占める要素を、共通化・スケールメリットにより高騰を抑制。
高度な共同交戦能力とセンサーシステムを無理なく実装しており、COTS技術の多用と共通化の恩恵を、最大限に享受している。
また本車を原型とした偵察車も開発され、後部人員区画に伸縮式電子光学センサ・ミリ波レーダマストを用い、友軍全般へ前線情報を提供する。
主武装は装輪車ながらアクティブ制御サスペンションを持つことにより、14式と同じく40ミリテレスコープ機関砲とM240B同軸機関銃を搭載。
弾薬搭載数も大差ないものとなっており、射程2000メートルでRHA150ミリ以上を貫通するAPFSDS、そして調整破片榴弾を400発備える。
後者は永久陣地や建築物、あるいは暴露散兵など目標に応じ信管を電子式に調整し、特に対人破砕能力の最適化に優れている。
機動戦闘車と同一の車体及び駆動系、装甲を除けば14式装甲戦闘車と同一の戦闘艤装を用い、本車の開発コストはかなり安価である。
同世代の同種車両と最大限共通化を行った恩恵により、複数年契約を用いた調達単価は4億強であり、急速な配備が進んでいる。
特に本州以南の機動師団においては主力歩兵戦闘車として多用され、現在1200台以上が就役し、今後も生産と配備が進捗する予定である。
31:戦車の人:2024/09/01(日) 05:04:05 HOST:61-24-203-31.rev.home.ne.jp
- UH-2汎用ヘリコプター/AH-2戦闘偵察ヘリコプター あるいはあって欲しかった国産戦術ヘリ
列島日本時代に一般入札を指名入札とし、その不正から不採用となったが、大陸化に伴い性能改善の上で一般入札を勝ち取ったヘリコプター。
やや完成度が未熟なエンジン以外は、実用的かつ高性能なOH-1偵察ヘリコプターを原型としており、ダクテッド8枚ファンも継承されている。
一方で機体はUH-60を小型化、ステルス化を果たした形状に近いものであり、固有乗員2名以外に完全武装隊員12名を輸送できる。
駆動系は三菱重工製1300馬力ターボシャフトエンジン2基、ヒンジレス4枚ローター、多重デジタルフライ・バイ・ワイヤから構成される。
無論、輸送能力を重んじるため、偵察ヘリや戦闘ヘリほどの機動力はないが、従来のUH-1系列に比べ格段の操縦性の改善を果たしている。
巡航速度260キロ前後にて600キロ以上の進出を可能とし、UH-60JA系列に対して3割以上のコストダウンも果たしている。
アビオニクスも順当に進歩しており、夜間飛行用を兼ねた第三世代熱線映像装置及び映像転送装置を、COTS計算機主体管制で搭載。
有事だけではなく平時における夜間飛行、そして激甚災害発生時の情報収集にも適しており、良好な飛行性能もあり好評を博している。
空中機動部隊にUH-60JA系列を集中配備しつつ、師団飛行隊等に本機を配備するハイローミックス方式により、急速な汎用ヘリ更新が進んでいる。
またUH-2はその素性の良さから戦闘偵察ヘリコプター型も同時開発され、こちらは原型となったOH-1偵察ヘリコプターに近い機体形状である。
機体規模はトルコ軍が採用したT129に近く、エンジン出力も無理のない大型化の上で1400馬力2基に増力され、高い機動力を維持している。
コクピット配置は前部操縦席に銃手、後部操縦席に機長と攻撃ヘリとしてオーソドックスなもので、ボロン強化装甲や防弾ガラスで守られている。
固有武装は古いが信頼性の高いM197型20ミリ多銃身機関砲を採用、交換武装は中距離多目的誘導弾や70ミリロケット弾発射装置を用いる。
C4Iは機長操縦席上部に電子光学センサを、ローター上部にミリ波レーダーをセンサとして備え、COTS計算機複数と高速ネットワークも搭載。
地上部隊や無人機などと連携した共同交戦能力を持ち、最大12発搭載可能な中距離多目的誘導弾の火力は非常に大きい。
合衆国より導入したAH-64Dが戦闘能力は申し分ないが、電子装備が古く、調達コストが高いことを適宜補った戦闘ヘリコプターといえる。
またAH-64Dライセンス機体を基準として6割程度のコストに収まっており、師団ヘリ大隊に1個中隊を配備することも十分可能となった。
現在総数200機以上の戦闘偵察ヘリコプター型はロールアウトしており、AH-1S装備飛行隊の代替も含め、やはりハイペースで生産が進んでいる。
32:戦車の人:2024/09/01(日) 05:04:51 HOST:61-24-203-31.rev.home.ne.jp
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些か過剰でしたでしょうか。
最終更新:2024年12月31日 12:17