337 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 19:27:21 ID:softbank126116160198.bbtec.net [50/154]
憂鬱SRW GATE 自衛隊(ry編 証言録「近くて遠すぎる二つの世界」【改訂版】
「人や家畜の糞尿を集めて、か。それを活用するのが肥料になるってのは理論ではわかるんだが、まさか現実になるとは思わなんだ」
「こっちはりんのインゴット、こっちが窒素のインゴット、こっちは……封をしてあるから硫黄か」
「分子構造まで分解して単離精製をこの規模でやるとかどうなっているんだ?」
「しかも加工しやすくするのもお手の物というね」
「これをこっちの装置に入れれば望みのものが作れる、と。
まるでフィクションの錬金術だな」
- 一部の下水処理設備が乏しい地域で導入される原子分解・再利用プラントを見て平成世界の学者たち。貴重なリンなどの物質を入手できた。
「とはいえ、河川に放流されなさすぎるのも問題だな」
「貧栄養状態となると、生態系が崩れる……どうバランスをとるべきだ?」
「一先ずは、部分的な導入にとどめよう。
まだ下水道が万全とは言えないところで試験的にやるとかなら、影響は局限できる」
- 同上。環境中に人の生活から排出される物質が消えすぎるのも問題であるため、そのバランス取りを苦慮することに。
「間伐材が燃料に?」
「正確には、石油と同質の液体燃料の材料になるとの事です」
「そりゃあいい。中東からの輸入に依存している体制をどうにか……いや、自前で確保できるのなら万々歳だ」
「ついでだ、林業へのテコ入れも兼ねて国家事業として山の管理を推し進めよう。
資源回収の面も持たせて収益をあげれば、人も集めやすくなるはずだ」
「スギ花粉の問題もあるしな……間引きを積極的にして、植えすぎた分をある程度巻きなおそう」
- 連合由来の燃料精製プラントについての話し合いにて。間伐材の供給量を増やすためにも、林業へのテコ入れを国家をあげて進めることに。
「あとは廃棄食品も材料になるとのことだ。
むざむざ焼却・埋め立てするくらいなら活用したいところだが……」
「とはいえ、安値で買いたたいてもコストが回収できない可能性があるからな。
できることならば、Win-Winな取引にしたいところだ」
「意外と廃棄品も廃棄品で独自に使っていることだしな」
- 同上。都市鉱山ならぬ都市油田に着目し、可燃物を燃料の材料にすることも検討された。
「問題は既存の自動車とどう?み合わせるかだな。
いきなり総とっかえは不可能だろうが……自動車業界との折衝が必要だな」
「連合の資料によれば、数パーセントでも混ぜれば既存のガソリンを一定以上嵩増しできるらしいぞ。
それならば既存のエンジンへの改造なども不要なままだそうだ」
「たかが数パーセント、されど数パーセントか。
ガソリンの一滴は血の一滴と言っていたご先祖を笑えんな」
「その数パーセントが積み重なればいずれは大きくなる。将来を考えれば悪くない。
それに……現金だが、政府の政策でガソリンの値段を下げられれば、支持率は上がるだろうさ」
「確かにな」
- 同上。いわゆるバイオマスエタノールへの応用により、ガソリンなどの燃料を抑えることが発案される。
「あひゃははははっはーー!?何この発電効率ぅ!?」
「耐久性や内部の構造の電極の腐食問題をあっさり解決している……ドウイウコト?」
「ムーンライト計画でもサンシャイン計画でも、ついでに民間でも放り投げたのが今になって……」
「こりゃあ学会が荒れるわ……」
- 某大学にて原子力関係の研究者たち。連合から開示された技術には、実用的且つ高効率なMHD発電も含まれていた。
338 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 19:28:14 ID:softbank126116160198.bbtec.net [51/154]
「あ、あの、これってスチール合金ですよね?」
「ああ。正確には超硬スチール合金だな」
「スチール合金のユゴニオ弾性限界ってご存じです?」
「知っているが?」
「なんで理論的に導き出される塑性変形の力を平然と耐えているんです?スチールですよねぇ?」
「そういうものだからじゃないかな?宇宙空間でデブリとかの衝突にも耐えるように作っているからなぁ……」
「Huh……?」
「?」
「そういう、もの……?」
- 連合ではありふれている超硬スチール合金をお出しされた某鋼業会社の技術者達、宇宙を背負う。
「もっと頑強のがこっちだな、ガンダリウム合金……というかルナ・チタニウム合金だな」
「……如何ほどなので?」
「これくらい(データ開示)」
「えっ……?チタンでしょ、これ?」
「あとこれ、ほとんどの放射線を遮断するっていうすごい特性があるんだよね」
「……耳がおかしくなったのか?放射線を遮断する?」
「そう、宇宙放射線とかのすごい量を浴びても内部に殆ど通さない。
昔は核融合炉の構造材としても使われていたね」
「……」
「……おい、大丈夫か?し、死んでる……!?」
- 連合ではありふれているルナ・チタニウム合金をお出しされた(ry。
「どうやって加工・精製を!?」
「んー…宇宙から小惑星を引っ張ってきて、宇宙で加工する」
「……いきなりハードルが高いんですけど?」
「ああ、こちらの世界では宇宙に行くだけでも大変なんだったか……それじゃあ適切な小惑星を持ってくるのも厳しいなぁ」
「……そちらのスケールが大きすぎるだけかと。我々では理論的にはわかっていますが、やれないと諦めているのです」
「案外、ちょっと手を伸ばせば届くスケールですよ?」
「そうかな…そうかも…?」
- 同上。馬鹿げたスペックは、平成世界から見てバカげた要求をクリアした先に存在していた。
「宇宙にはそれほどの資源があるのですか?」
「?当前じゃないですか。たかだ直径1万キロの泥団子の表層をひっかくだけより、よほど効率がいいですよ?」
「ど、泥団子……」
「おまけに表層をひっかくだけって……」
「地球連合ではこちらの世界以上に掘り進めもしましたが、やはり資源は宇宙にありと判断していますね。
おかげでだいぶこういった資材の価格破壊も起こりましたし……」
- C.E.世界と西暦世界の尺度の違いが露わになった会話。
「ちなみに価格破壊というとどれくらいの……?」
「経済的混乱が怖いので具体的な品目や額は言えませんね。
ただ、希少金属という言葉はほとんどが駆逐された、というくらいには。
こちらにおいて知られたら大混乱になります。絶対に口外なさらぬように」
「は、はい……」
- 同上。地球上全ての金を集めても25メートルプール1杯分にもならない西暦と違い、宇宙からも確保できるC.E.とでは尺度が違いすぎた。
339 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2024/10/30(水) 19:29:46 ID:softbank126116160198.bbtec.net [52/154]
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修正を加えました。
最終更新:2025年01月04日 16:36