719 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2024/12/01(日) 21:32:40 ID:om126158221187.30.openmobile.ne.jp [4/8]
一発ネタ
日本大陸×マクロスクロス
帝都東京
列強最強の座を有する大日本帝国の首都であるこの都市の某所にあると個人経営の料理店にて、大日本帝国内閣総理大臣を筆頭に大蔵大臣、外務大臣、内務大臣、参議院議長、衆議院議長、参議院軍事員会委員長などなど帝国の内政・国防に大きな影響力を持つ政治家やこれを支える文官、統合参謀本部議長、陸海空宇宙軍海兵隊長官などの武官、さらには国内の財界人など、帝国を支える大物たちが集結していた。
「なんでもうマクロスが降ってきたんですか!?」
夢幻会がいつも利用している東京にあるとある旅亭にて、宇宙猫状態の政府高官が悲鳴のように発した言葉はこの場にいる全員の気持ちを間違いなく代弁したものだった。
「オワタ‥‥‥オワタ‥‥‥」
「こんな状態で勝てるはずがないだろJK」
「まさかこの世界がマクロスの世界だとは‥‥‥このリハクの目を持ってしても()」
「オメェの目はいつも節穴だろうが!」
それまでお通夜モードで重い空気の下に静寂が支配していたが、政府高官が悲鳴のような声で発した言葉を皮切りに会合参加者たちは少しずつ口を開いていくが、発せられる言葉の殆どは愚痴や悲観的なものが大半を占めていた。
ことの始まりは1946年、ナチス・ドイツによるポーランド侵攻から始まった第2次世界大戦が終結し、日米同盟+英の3大海洋国家を中心とする自由主義陣営と、欧州大陸諸国を“開放”したソ連を中心とする共産陣営との、武力を伴わない冷たい戦争こと冷戦がその激しさを増していた時代に、地球近くの宇宙空間に突如として光り輝く物体が出現した事であった。
出現した物体はそのまま地球に接近、浅い角度で大気圏に突っ込み、地球をほぼ4分の3周した後に北太平洋、小笠原諸島南方に存在している南之島に墜落。墜落のショックで島の半分が吹き飛び、衝撃により発生した津波は小笠原諸島に甚大な被害をもたらした。
報告を受けた日本政府は直ちに海軍と沿岸警備隊を災害出動させたが、現場からもたらされら情報に耳を疑わざるをえなかった。
なにしろ巨大な隕石と予想していた墜落物質の墜落地点には全長1200mにも及ぶ巨大な宇宙船が形を保ったままそこに横たわっていたというのだ。
端的に言えばマクロスが50年近く早くこんにちわしてきちゃったのだ。
「こういう時こそ前世の会合の皆様に居てほしかったんですがねぇ‥‥‥」
「しょうがないだろう。見つかんないんだから」
「つまり、我々モブの活躍に人類と日本の未来がかかっていると言うわけなんだが…」
前世で頼りになる指導者として活躍した夢幻会会合の方々は未だに転生をしておらず、今の夢幻会は彼らのような前世では夢幻会の中堅だった人間や今回が初めての転生という人間が主力となっていた。
「とりあえず今考えなければならないことはこれからどうするかだ‥‥‥」
「‥‥‥現状でできることって何かありますかね?」
その言葉に室内を沈黙が支配した。
夢幻会の存在と日本亜大陸および先達たちが切り開いた太平洋一帯に広がる海外領土と植民地の存在、そして原作や史実には存在しなかった明らかなオーバーテクノロジーで構築された『遺跡』が世界各地に存在していたことから大日本帝国を始めとしたこの世界の列強諸国の技術力は同年代の史実よりも遥かに高い水準であるが、それでも未だに1940年代である。
原作のように短期間でマクロスを修理できるはずがないし、その技術をリバースエンジニアリングすることも難しい。つまり、もしもボドル基幹艦隊が現段階で地球に襲撃を仕掛けて来た場合は一発でアウトである。
「大型宇宙船……もうめんどくさいからマクロスと呼ぼう。マクロスを他国よりも先に確保できたのは良かっただろう。」
「それもそうですね……幸いにしてマクロスは完全に機能喪失状態ですし、現状だと修理をするなんて夢のまた夢……仮にブービートラップが仕込まれていても問題はあまりありません」
「熱核融合技術に重力操作技術、原作でマクロスがもたらしたスーパーテクノロジーは間違いなく帝国の利益になるからな」
「偵察衛星はありませんが軍や沿岸警備隊を派手に動かしました。いずれ他国も気づくでしょう。それまでが勝負ですね。」
彼らの目には先ほどまでの絶望は既になく、あーでもないこーでもないといつもどおり夜が明けるまで会議は踊ることとなる。
720 名前:ホワイトベアー[sage] 投稿日:2024/12/01(日) 21:36:19 ID:om126158221187.30.openmobile.ne.jp [5/8]
以上になります。wikiへの転載はOKです。
年末も近づき、久々に家の大掃除をしてましたら、まだ使えるPSPとマクロストライアングルフロンティアを見つけてしまい、マクロス熱が再燃焼したので急ピッチで仕上げました。
一応一発ネタと銘打ってますが、もしかしたら続けるかもしれません。
最終更新:2025年03月03日 17:43