418:ホワイトベアー:2024/10/22(火) 23:02:46 HOST:softbank060067081109.bbtec.net
日米枢軸ルート セリフネタ 非日常編その1
『HQより巡回中の全ユニットへ緊急!!渋谷第3高校敷地内で銃撃事件発生とのマルデンあり。現在、応戦中の当該校風紀委員からの情報によるとホシは違法改造されたアサルトライフルとサブマシンガンを装備した男性2名とのこと。付近の全ユニットは直ちに現救されたし!』
某日に渋谷区内で流れた警察無線。
近年では数が急激に減少しているものの、日米枢軸日本では史実の戦後日本よりも遥かに銃器の入手がしやすいため、定期的に銃器を用いた事件が発生していた。
とくに深刻なのは学校での銃撃事件で、こうした事件では今までいじめに遭っていた被害者が加害者に転じた場合が非常に多く、そうであるからこそ加害者は勿論それを傍観していた他の生徒への怨恨も深く被害が大きくなる傾向があった。
「ザッケンナコラー!せっかくの放課後の予定を全部むだじゃねぇか!!」
「処す?処す?」
「今回は生徒が犯人じゃないし、盛大に歓迎していいわよ」
侵入を知らせる警報を受け、高校の制服を纏い、女学生達はアサルトライフルを手に配置へ急いでいた。
21世紀の日米枢軸日本では、度重なる学校での銃撃事件への対応としてついに武装した警備員の常駐を決定する自治体も多くあった。
その先鞭をつけたのが日本の中心である東京都で、彼らは各公立校に1クラス2体程度のGKMSの警備用(軍用)武装人形を警備員として学生に扮してとして常駐させる。
GKMSは都法により民間会社ながら限定的な警察権を保有している。当然GKMSの一員である彼女たちも警察権の行使が認められ、学校の警備と並んで校内の治安維持の役割も担うこもその職務としていた。
一方で警察権を持つとはいえ、GKMSは国連軍事会社規制委員会から認可を受け国際民間平和維持活動企業協会に属している。
職務的には有事の際に生徒たちを護るために戦闘行為に参加する戦闘員でもあるため、非戦闘員との区別をつけるためジュネーブ諸条約及びジュネーブ諸条約の追加議定書(Protocol1~4)の規定に基づき、活動中は特殊な腕章を装着する必要があった。
なお、この腕章のデザインを作ったものが前世で熱狂的な『とある
シリーズ』のファンであり、デザインを『風紀委員(ジャッ◯メント)』のそれを丸パクri………オマージュしたもので、GKMS内での部隊名も『風紀委員会』とそのまんまのものだった。
当初これはGKMSとIOP内のお遊びで、公文書内での呼び方は『東京都公立学校武装警備隊』とされていたが、『風紀委員会』と言う呼び名は『東京都公立学校武装警備隊』と言う堅苦しく厳つい名称よりも遥かに学校に相応しいとされ都議会で注目されてしまい、公文書内でも『風紀委員会』や『風紀委員』が正式に使われるようになる。
419:ホワイトベアー:2024/10/22(火) 23:03:27 HOST:softbank060067081109.bbtec.net
「先輩、なんで犯人はわざわざ学校、それも公立校なんて狙ったんでしょうねぇ?今どきパンピー殺したいなら大通りで自動車暴走させた方が遥かに成功率高くて効率的なのに」
「知らねーよ。犯人が生きてたら犯人に聞いてくれ」
「えぇ~いいじゃないですか。こういった推理って探偵っぽくてカッコいいでし」
「お前なぁ」
「だって風紀委員が応戦中なんでしょ?私達が到着する頃にはホシは無力化されてるでしょうし、やることも規制線はって鑑識を待つだけでじゃないですか」
「被害を受けて傷心中の子供たちを安心させるという大事な仕事が抜け落ちてるぞ。」
「ああ、確かに……!」
緊急無線を受け現場に急行するパトカー内でのやりとり。
近年、風紀委員が各公立学校に常駐を開始したことで学校を標的とした銃撃事件の発生件数と被害は著しく低下していた。
何しろ通常の警備用自動人形と各国の大使館警備にあたる帝国海軍海兵隊保安警護隊用のハイエンドモデル自動人形からなる風紀委員達が各学校の警備にあたっているのだ。
よほどの馬鹿でなければそもそも学校をターゲットにはしないし、よほどの馬鹿が襲ったとしても風紀委員達が早々に無力化することができる。
そうであるからこそ今回の事件は警察官達からも好奇の目で見られることとなった。
余談であるが、民間人の武装が史実とは比べ物にならないレベルで強化されている日米枢軸日本では、21世紀に入るとパトカーでも5.56x45mm小銃弾の直撃に耐えられるだけの防御力が与えられており、さらぬ人数分のアサルトライフルとNIJ規格ⅲクラス防弾ベストも搭載されている。
また、メンタルケア心理士の資格を有する警察官の数も少なくなく、メンタルケア専門の組織も存在しているなど銃犯罪に起因するPTSD対応も重視されていた。
「不審者を補足。人数は1人で装備はAR-9とソードオフ・ショットガン」
「あの方は一人で戦争でもする気かしら?」
「それでどうする?今ならもれなくエメンタールチーズにできるが……逮捕するか?」
『冗談、私たちは警察じゃなくて風紀委員、仕事は生徒と教職員の安全を早急かつ確実に確保することよ。早急かつ確実な無力化を図りなさい』
「OK!許しも得たし熱いロックで歓迎してやろう。ロックンロール!!」
犯人を捕捉していた自動人形達は、犯人に一切の警告をせずに小銃の引き金を引く。
放たれた銃弾は容赦なく犯人の脳天を直撃し、さらに倒れる前に心臓、脚、腕にも複数発の銃弾が直撃。犯人は何が起きたかを認識するまもなくこのその意識をフェードアウトさせた。
上記したように風紀委員は民間軍事会社たるGKMSの自動人形から構成されている。
任務においてもっとも優先されるのは生徒及び教職員の安全の確保であり、その次に自身の安全の確保。施設の被害縮小、その他いくつかの事項があり、犯人の身柄の安全と確保はもっとも優先順位が低かった。
420:ホワイトベアー:2024/10/22(火) 23:04:09 HOST:softbank060067081109.bbtec.net
「犯人の無力化が確認されました!生徒の皆さんや先生方は風紀委員の指示に従って体育館まで避難してください」
「周辺の安全は私達が保証してるから、ゆっくりとで大丈夫だから慌てず列を保っていどうして」
「安全確認と残っている生徒が居ないかの確認は私達と警察が実施しますから、先生方は生徒たちと一緒にいてあげてください」
生徒や先生たちは風紀委員の指示に従い順次教室を出て体育館に向かっていく。
風紀委員の創設後、不審者対応や災害時において指示を出すのは先生ではなく風紀委員達とされた。
これは彼女達はパニックをおこさず、先生たちよりも判断力に優れ、こういった事態への対処の仕方や群衆への指示の出し方を知っているからである。
「警部!?」
「敬礼はいい、それで状況は?」
「ホシは対応にあたった風紀委員会により射殺され、遺体はその場で保管して現在鑑識到着待ちです。被害としては死者は犯人一名のみ。負傷者は現在確認中ですが、病院に搬送が必要な人間は居ないとのことです」
アサルトライフルやサブマシンガンで武装する女学生の姿と、そして彼女たちが学校を襲った凶悪犯を殺害したというその報告内容。
どれか1つとっても、もしも史実と呼ばれる日本が列島だった世界線の人間が聞けば驚愕するであろう事実だが、中高年の男性も報告をした若い警官もその周りの人間も誰もがその言葉に疑問を持たない。
日米枢軸日本においてこれらは珍しくはあるものの、彼女たちの正体を知っている警察官たちにとって驚くほどの光景ではなかった。
「学生と先生方は全員、我々が護りを固めている体育館にて待機してもらってます。」
「犯人を無力化したのにまだ体育館にシベリアンを待機させているんですか?」
「はい。安全宣言が警察から出されるまでは待機して貰うのが規則ですので……」
どれだけ風紀委員達が強力な護衛であると言ってもその人数は1校辺り30人程度しかないし、彼女たちの権限が直接的に及ぶのは校内だけだ。
そうであるからこそ直接的な脅威の排除はできるが、校内に爆弾などが仕掛けられて居ないか、狙撃などの危険がないかを確認するのは警察の仕事であり、警察が安全宣言を出すまでは生徒や教職員は安全な場所で待機することが各校の安全規定にて定められていた。
421:ホワイトベアー:2024/10/22(火) 23:04:55 HOST:softbank060067081109.bbtec.net
以上になります。wikiへの転載はOKです。
422:ホワイトベアー:2024/10/22(火) 23:09:09 HOST:softbank060067081109.bbtec.net
ちなみに余談ですがこうした各学校の風紀委員たちの一番の仕事は『いじめ対応』で、悪質ないじめを起こした加害者が彼女達に逮捕され検察へ書類送検されることは決して珍しくありません。
最終更新:2025年05月05日 23:45