806:ひゅうが:2025/02/21(金) 06:32:45 HOST:FL1-27-127-13-252.okn.mesh.ad.jp
ちょっと思いついたネタを投下します


―――キヴォトス・パトモス諸島(D.Uサタ区・アーカム市)連絡橋「ビッグブリッジ」

全長:29901メートル(約29.9キロメートル)
全幅:52メートル
主塔全高:690メートル(海底基礎ケーソンより840メートル)
主塔間距離:5800メートル(中央部第2・第3主塔間)
構造:五重連式三層構造超長大橋(非鋼鉄式)
主材:立方晶窒化炭素材・カーボンナノチューブ複合織り上げ・耐久コンクリート複合材
所有:ヤシマ派遣学園生徒会連絡橋公団
運営:キヴォトス海峡連絡橋営団(連邦生徒会交通室・ヤシマ派遣学園生徒会連絡橋公団・ハイランダー鉄道学園・企業連合による合同運営)

主要交通主体:ハイランダー鉄道学園リニア海峡新幹線(ヤシマ派遣学園校有鉄道第三者委託方式)
       ハイランダー鉄道学園広軌輸送鉄道海峡線(同上)
       ヤシマ派遣学園長距離物流公社(覇道財閥に運営委託)


【解説】――キヴォトス本土のD.Uサタ区(旧ヤシマ工業高校自治区所在地)と沖合20キロに浮かぶパトモス諸島との間に架けられた長大な吊り橋である。愛称はビッグブリッジ
公式の愛称は本橋をはじめパトモス諸島各海峡をあわせて「しおかぜ海道」であるが、中でも最も長大な本橋は特に民間からの要望もあり名称が公募された
その結果「ビッグブリッジ」という当初からの愛称が正式決定
当代の連邦生徒会長の手により命名式が華やかに挙行された

本橋はなんといってもその巨大さが特徴で、主塔高さはD.Uのほとんどのビルを上回る690メートル、主塔間距離もそれまでのキヴォトス外の最大のものである3300メートルを大きく上回る5800メートルのものである
これを5つ連結したのが本橋である

橋は三層構造になっており、最上層は車両用および物流システム用無人レール、および自転車通行帯で占められている
車両は片側4車線
中層には、リニアモーターカー用の超電導磁石レールと広軌の鉄道レールがそれぞれ複線で設置されている
これに加えて列車の立ち往生に備えて4カ所の避難用ホームと退避用無人駅が設けられている
最下層は天然ガスパイプラインに加えて電力や通信ケーブルを備えた部分で、点検用ではあるが軌道も(こちらは狭軌である)2面設置されている
が、基本的には点検用ロボットが使用するために人間が乗る際は安全帯の装着が必須となっている
なお、こちらも海峡の渦潮を観望するための観光用遊歩道が設置されているが、長大橋である上に渦潮も水深が深い部分では生じにくいことからキヴォトス本土から1000メートル地点までである

このような超長大橋であるため、主素材については従来の鋼鉄を廃し、ヤシマ派遣学園が独占的に生産している立方晶窒化炭素およびカーボンナノチューブを編み物のように織り上げて構成
その上から耐久寿命1000年とも推定される(史実の東京都庁などで用いられている)コンクリートを使用することで驚くほど軽量かつ大型化に成功した
とはいえ、風雨や潮流の変化や、ヤシマ派遣学園の特殊な事情から「たわむ」ことを許容するべく各部には空力調整のための「動翼」が設けられており、常時吹く海風に「乗る」巨大な翼のような役割を果たしている
これはケーソン(巨大な重りでもある基礎)部も同様で、水面下には安定を図るための動翼が複数設けられ、急な潮流変化に対応可能としている
また極秘事項ではあるが、保安の見地から基礎部分には複数のソナーやニュートリノなどエネルギー感知器が設置
ヤシマ派遣学園各所の海底観測網の一角を形成している

建造にあたっては、特許の関係でヤシマ派遣学園内で製造された部材を海上で組み合わせて一気に作り上げる方式がとられたことから計画参入を狙っていたキヴォトス内の建設企業の反感を買ったものの、リニアモーターカーに用いられる高温超電導磁石の特許公開やハイランダー鉄道学園への提供を先んじて行っていたこともあり大事とはならなかった
(橋の上の舗装や鉄道設置などの「艤装」についてはこのためキヴォトス内の各企業へ優先して委託されており橋の運営に企業連合も参画している)

807:ひゅうが:2025/02/21(金) 06:33:36 HOST:FL1-27-127-13-252.okn.mesh.ad.jp

橋上の警察権については、対岸のD.U.サタ区がヤシマ派遣学園本校設置時に連邦生徒会の手によって旧ヤシマ工業高等学校自治区から召し上げられていたことから両岸は本来は自治区領土であると若干揉めたものの、ヤシマ派遣学園側が譲歩しヴァルキューレ警察学校に管轄権を委譲
所有権は持つものの、その運営にも連邦生徒会やハイランダー鉄道学園を入れた利潤追求を目的としない特殊な「営団方式」により運営されることになった
これにより、ヴァルキューレ警察学校は橋の対岸の一部まで実質的にD.Uと同様の法執行が可能となったとする解釈をとっている
これは、ヤシマ派遣学園が万が一キヴォトス本土への自治区拡大を再開した時のための保険であったとされる
本橋の構造上、動翼を動かす橋の管理要員はヤシマ派遣学園側が確保せざるを得ないことからこのような妥協を成すしかなかった点、連邦生徒会長は抜け目がなかったのである
ただし連邦生徒会としても配慮を欠かしておらず、ヴァルキューレ警察学校の警察署(海峡警察署)を対岸のサタ区に新設
ヤシマ派遣学園からの連絡官も受け入れるなど柔軟に対処しているが、キヴォトス本土からの新任警察官や転任者などはこうした特殊事情をよく思わずに橋自体もD.U領土とみなして警備補助や対岸のヤシマ派遣学園生に横暴な対応をとりがちであることが運営上の問題としてよく挙げられている
とはいえD.Uサタ区は天然ガスパイプラインをはじめ電力に至るまでがヤシマ派遣学園本土に依存していることや、強力な海上警備隊に守られた「本土」の奥座敷であることから住民感情や海峡署勤務が長い署員の対学園感情は非常に良好で、これが本校からこの場所に「左遷」されてきたと思っている新任をますますいきり立たせる結果に繋がっている

半面、第三者委託方式により、軌道および所有権をヤシマ派遣学園側が持つものの運営をハイランダー鉄道学園に全面的に委託していることから、ハイランダー鉄道学園側との関係は極めて友好的である
軌道および施設の運営予算がヤシマ側から全面拠出されているのだからそれも当然だろう
結果、ゲヘナなどの極めて鉄道治安の悪い主要幹線にデビューする前にハイランダー鉄道学園としては治安の良好な本橋を含む幹線にて新入生の勤務をスタートするのが通例となっている
ことにリニアモーターカーについては、その超電導磁石が高価であることからヘルメット団をはじめとする盗難目標にされかねない懸念からキヴォトス本土では一部しか建設されておらず、本橋で渡ったヤシマ派遣学園内でしか運転されていない
このためハイランダー側としては本橋はある種の憧れをもって見られている
なお、短距離移動のために重量物を運搬する貨物新幹線も併設されているが運転本数は少なく、多くが海峡線により対岸に通勤する住民たちの連絡鉄道で占められている

これらの多数の新機軸があることから建設予算は大半がヤシマ派遣学園が拠出し、実際の建設はわずか4か月ほどのスピード工事で実施された
このことから連絡橋営団としては、ヤシマ派遣学園生徒および連邦生徒会公務の者については通行料金も徴収せず、通常利用客についても債務返済年限を200年以上先とすることで格安運賃や通行料を実現している
しかしながら、交通量が極めて多く大量の天然ガスなど資源輸送ルートでもあることから値上げにより莫大な税収が見込めるとして連邦生徒会財務室は値上げを要求
連絡橋営団はそもそもビッグブリッジの所有権を有するのはヤシマ派遣学園であり連邦生徒会ではないと拒否の構えであるものの、治安悪化による財政難、およびSRT特殊学園などの運営予算としての本橋を求める意見は連邦生徒会内でも根強い
(ただし交通室は反対している)

このように、多くの議論を呼ぶ本橋ではあるがその巨大な白い雄姿は地元民はもとより観光客を感嘆させることに変わりはなく、リゾート地として開発の進むD.Uサタ区やヤシマ派遣学園のシンボル的な存在としての影響力が変わることはないだろう

808:ひゅうが:2025/02/21(金) 06:42:15 HOST:FL1-27-127-13-252.okn.mesh.ad.jp
以上になります
大きさとしては、計画されていた津軽海峡横断橋プロジェクトの5割増しな長大橋といったとこでしょうね
長さ自体は、建設されることがなさそうな宗谷海峡大橋とほぼ同じくらい
ttps://rtpl.ce.osaka-sandai.ac.jp/ByRail/wp-content/uploads/2014/10/DSCN1455.jpg
外観としては津軽海峡大橋に近い感じでしょうか
ttps://pds.exblog.jp/pds/1/200807/31/22/e0147022_20533327.jpg

たぶんシロコも自転車で渡ったことがあるようなイメージですね
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最終更新:2025年05月18日 15:30