273:ひゅうが:2025/03/13(木) 21:50:20 HOST:KD059132225254.au-net.ne.jp
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では、出先のスマホからですが


「宮中杖差しゆるす」

本来は長く仕えた老臣や、東郷平八郎元帥や乃木希典大将などの英雄にしか許されぬ、皇居内での特権である
日本政府に駐日アメリカ大使グルーから電撃訪日の連絡が入ったとき、既にルーズベルト大統領は東シナ海上空に入っていた
このため受け入れる方向で決定が出されようとしたとき、湯浅内大臣が、陛下への謁見だけは断る口実に「宮中で車椅子や杖を使うのは不敬」という言いがかりを言い出したのだ
かなりの無礼であることから平身低頭でグルー大使を通じてルーズベルト大統領に申し上げた日本政府に対して、ルーズベルトは事もなげににっこり笑ってこう言った

「では、這って参内いたしましょう。陛下におかれましては見苦しい格好となる無礼をお許しいただければよいのですが」

これにはそれを聞いた当の湯浅内大臣が己の恥のあまり、直接出向いて土下座の謝罪をする事態にまで発展するのだが閑話休題

これを同じく自らの恥として直接言上した湯浅内大臣をはじめ政府一同を昭和天皇は激しく叱責
この特権をルーズベルト大統領に許すこととしたのであった

当日、ルーズベルト大統領は周囲の制止を振り切り、記者団たちがフラッシュをたきまくる中で何と二重橋前にて窓外の馬車を下馬
慌てる側近に

「今回はこちらが押しかけた立場。なら馬とともに皇居に参内する前例を残してはならぬ」

と述べて、自ら杖をつきながら明治宮殿までの数百メートルを歩き切った
この敬意の表し方には、突然の訪問に良い感情を持たない当時の右翼たち、特に頭山満や北一輝らや血気盛んな青年将校らも深く感じ入り頭を垂れ、見守る群衆からは自然と万歳の声が上がったという

274:ひゅうが:2025/03/13(木) 21:57:48 HOST:KD059132227164.au-net.ne.jp
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※ このときの昭和天皇の激怒は、当年4月の満洲国皇帝溥儀の訪日時の日本政府の非礼を内心不快に思っていたところにこれなのでさらに激しくなったことによります

以後のルーズベルト大統領の訪日にて日本側は極端ともいえる礼を尽くしたことから、アメリカ人の対日感情を大きく向上させることとなります

277:ひゅうが:2025/03/13(木) 22:04:08 HOST:KD059132224180.au-net.ne.jp
※ お迎えは、日本側が礼を尽くして馬車を選んだのですが、面会を強制して馬と共に皇居に入るのは、鎌倉や南北朝時代の武家(新田義貞や赤松氏など)を思い出させるので非礼、とルーズベルトは説明して日本側を驚嘆させております

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最終更新:2025年06月23日 21:56