18:新人艦長:2025/03/17(月) 19:32:25 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
モンタナ級戦艦
全長:301.8メートル
全幅:37.9メートル
基準排水量: 65,458トン
速力:30ノット
航続距離:17ノット/17000カイリ
主砲:18インチ/47 Mark.A Mod.B 連装砲4基8門
副砲: Mk.16 5インチ54口径連装砲10基20門(片舷5基)(メインとニューハンプシャーはMk.16 47口径6インチ両用単装砲10基10門)(1980年代初期の改修で全撤去)
対空砲: Mk.33 3インチ連装速射砲8基16門
エリコン20ミリ機関砲単装49基

(1980年代改修時)
シースパロー艦対空ミサイル発射器Mk.29 Mod.B 8連装ミサイルランチャー6基
Mk.143 4連装トマホーク装甲ボックスランチャー8基
4連装ハープーン対艦ミサイルランチャー4基
ファランクス20ミリCIWS 6基
機関:蒸気タービン 4軸
172,000 hp(128 MW)
同型艦:モンタナ、オハイオ、メイン、ニューハンプシャー、ルイジアナ(未成)

 モンタナ級とはアメリカが建造した最後の戦艦である。
 アメリカの建艦技術が全て注ぎ込まれ、アイオワ級4隻と並べてグレート・フリートを構成している。

19:新人艦長:2025/03/17(月) 19:34:04 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
(主砲)
 モンタナ級の核となるのは8門のMark.A Mod.B 18インチ砲である。
 この砲は1920年代には既に実験が行われていた砲だが、ルーズベルト政権交代後の軍備拡張計画の中で日本が将来的に18インチ砲戦艦(後の大和型)を建造する場合の対抗として開発が再開された。
 新型の徹甲弾SHSの開発や製造法の見直しによる砲身強度の強化、それによる初速の向上や軽量化など徹底的なブラッシュアップが行われた。
 その中で新型SHS弾頭の開発などから18インチ砲の威力は絶大なものになった。
 SHSの性能は極めて高く、実威力では20インチ通常徹甲弾の推定破壊力に近似する性能を発揮した。

 主砲の管制にはMk.38方位盤を改良し、アメリカで開発された電子式計算機と新型測距儀、レーダーで構成されたMk.40方位盤を使用している。
 Mk.40は光学式、レーダー両方でMk.38と比べものにならないほどの精度を発揮した。
 さらに自動化も進められていた。
 そのため「モンタナ級の砲術長の仕事は撃てと叫ぶ事」とまで言われた。

(副砲・対空装備)
 副砲は新開発のMk.16 5インチ連装両用砲が使用された。
 この砲はそれまでの5インチ砲の改良であり、計画で終わったフォート・マクヘンリー級航空母艦(史実ミッドウェイ級)の高射砲などに使用される予定だったが、モンタナ級以外ではMk.33で代替される場合が多く使用例は少ない。
 さらに後期建造のメインとニューハンプシャー以降はMk.16 6インチ単装速射砲に変更されている。
 こちらはウースター級軽巡の主砲を単装にしたものでこちらも、US級空母(史実フォレスタル級)の初期案で使用が検討されたのみの使用である。
 これら副砲は1980年ごろに行われた大規模改修で全撤去されミサイルに更新された。
 対空砲として今までのボフォース40ミリの代わりにMk.33 3インチ速射砲を装備。
 これにより中間対空能力は極めて高い。
 近接防御には20ミリエリコンを単装で多数装備。
 当初は49基であったが、大戦期の戦訓から後期の艦艇になるほど数が増えている。
 戦後になると軽量化や低コスト化のために一部撤去が行われ、さらに近代化改修工事の度に旧式の対空砲は減っていった。
 最終的には1980年ごろの改修で近接防空はCIWS及び携帯式対空ミサイルなどで代替され敵舟艇の接近用に一部を新型に交換して全撤去された。

 対空射撃の射撃管制システムは当初は新開発Mk.56とMk.37の構成だったがニューハンプシャーはMk.68の試作型を使用している。

20:新人艦長:2025/03/17(月) 19:34:39 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
(防御・船体)
 まず艦隊部は完全三重艦底にされ機雷と魚雷を防ぐ。さらに水密区画は前級アイオワ級と比較してもさらに細分化され万が一の浸水被害を最小限化できるようになっている。

 装甲は重要部を中心に防御、多重かつ傾斜装甲は当然、液層、空層にさらに新開発不燃性エボナイト・ムースを充填している。
  • 主装甲帯は15度傾斜の431ミリ装甲2層(メインとニューハンプシャーは457ミリに増厚)
  • 水線下は最大228.6ミリの10度傾斜装甲
  • バルクヘッドは533.4ミリ
  • 砲塔は最大508ミリに152ミリの複層
  • 主砲バーベットは635ミリ
  • 司令塔533.4ミリ
  • 甲板25.4ミリと50.8ミリ
  • 主甲板は170ミリと50.8ミリ複層
  • 第三甲板25.4ミリ
  • 断片防御25.4ミリ

 なお軽量化のために可能な限り構造物はモノコック構造になっている。
 以上物理的な防御について述べたが、当然アメリカ海軍のダメージコントロール能力も考慮されており、第二次世界大戦中の米海軍の戦訓、史実の戦訓などが考慮されて改良されている。
 特に艦内の不燃化は徹底され、「Cannot fly in Montana.」(モンタナ州では飛べない/揚げられない=揚げ物を作れない)などと言われて揚げ物がレシピに使われることすら憚れるほどだった。(ただ平時には不便だと言われて「戦時には即海に捨てること」を条件に各艦長や司令長官の許可を得て木製調度品などが積み込まれている)

 艦首はバルバスバウであり、当時最も効率的な形状のバウを使用している。
 そしてそのバウの中には最新型のソナーが搭載されている。

 逆に艦尾は大和級のような航空甲板とカタパルトが装備されている。
 これは当初の露天式では後方に砲撃した場合航空甲板が「完全に破壊」される可能性が高いため導入された。
 そのため艦尾にも水上機用の大型のクレーンが用意された。
 しかし、建造中に米海軍が艦載水上機の将来的な廃止を決定したため、カタパルトとクレーンは撤去、ヘリ甲板に転用されている。
 ちなみに、モンタナは一度カタパルトを設置してから撤去したため、ヘリ甲板にカタパルトの台座跡が残されている。
 また格納庫は当時としてはかなり大きめに取られたことから、1980年代になっても最新の艦載ヘリを搭載できた。

 縦横比は8:1程度で、史実アイオワ級の悪癖であった安定性の不足、高い重心や振動の問題はある程度解決している。
 さらに安定性を確保するために大型艦としては異例のフィンスタビライザーの導入などをしている。
 そして米海軍らしく予備浮力は極めて大きく取られており、推計では撃沈するのに航空魚雷が最低25本は必要(それもこれは何もせず、ほとんどのハッチやバルブを開け、当たりどころのよい場所に何発も当たるという極めてあり得ない状況で、である)と計算された。

 船体設計の見直しと洗練、さらに綿密な軽量化(設計時には10キロ軽量化でビール一杯を奢るを合言葉に徹底的な軽量化がされた)から航続距離はこのクラスの船としては長く、燃費が良かった。

(機関)
 機関は最新鋭の蒸気機関が使用されている。
 その配置は史実モンタナ級と同様の8基のボイラーと4基のタービンが個別の空間に収納される方式だった。
 煙突は史実と同様に2本でその間に短艇置き場が置かれている。

 史実よりも優れていた点としてはスクリュー設計がある。
 夢幻会の設計により可変ピッチスクリューはより効率的で静音のものが使用されているため大きさの割には静かかつ効率的に機動可能な艦艇であった。
 ただこの可変ピッチスクリューは故障が多く、乗組員からは非常に嫌われた。

 舵はアイオワ級のツインスケグの異常振動問題から改良されている。

21:新人艦長:2025/03/17(月) 19:35:15 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
(居住性)
 居住性は極めて高い。
 戦艦というだけあり色々な設備を搭載、病院、売店、教会、風呂にアイスクリーム製造機。中には日本から輸入したサイダー製造機まで。
 その豪華さや平時は各国指導者を招いての視察を受け入れるために接待用設備が充実していたことから「モンタナ宮殿」と言われるほどだった。
 また意外にも米海軍で初めて男女両方の乗員に対応した設計の艦艇だった。
 これは当時、女性の軍務が増えつつあり、戦時にはコックや事務員を女性で代替することを考慮した設計であったが、男女同権の思想と女でも軍隊に入って一人前という文化が広まるとモンタナ級は女性乗組員を受け入れやすいと評判だった。
 そのため1980年代には全乗員の1割が女性とも言われた。
 そして艦内には娯楽設備が充実し、1980年代には艦内にゲームセンターが設置されていた。


(航空艤装)
 竣工時は4隻とも水上機4機とカタパルト2基の予定だった。しかし水上機の陳腐化とヘリの開発により全艦カタパルトを撤去してヘリに移行した。
 モンタナ就役時、搭載ヘリはR-5の予定であったが生産数不足のため1946年まで搭載されなかった。
 1950年までには全艦R-5を装備、1955年ごろにはS-55に、その後H-2、H-60と変化した。


(各艦について)
 1番艦モンタナは1944年9月に完成、訓練後の処女航海ではルーズベルト大統領を乗せて太平洋を横断、日本を訪れて第二次世界大戦後の国際秩序を話し合った大連会談に赴いている。
 その際にはチャーチルとスターリン、日本の鈴木貫太郎総理の表敬訪問を受けている。
 終戦後はアジア艦隊の旗艦となり、アメリカ海軍を代表する軍艦としてアジアに睨みを効かせた。
 1950年に勃発したベトナム戦争では艦砲射撃による対地攻撃に活躍した。
 アジア艦隊旗艦として行動し、日本の大和型らと演習を行いソ連や中華民国を抑止した。
 普段は太平洋艦隊の出先でもある横須賀や大連、青島、天津にアイオワ級ミズーリと共に待機し、アジアで最も高火力の艦隊として長年中ソの敵であり続けた。
 1965年と80年に大規模改装を受け随時最新のレーダーや電子機器に交換されている他、副砲の撤去とトマホーク巡航ミサイル発射器、ハープーン対艦ミサイル発射機、シースパロー対空ミサイル発射器、CIWSが設置されている。

 2番艦オハイオは1945年1月に完成。
 訓練終了直後にドイツが敗北したため実戦経験はなく初任務はポーランド在留ドイツ軍武装解除作戦「故郷への帰還」で沿岸部ドイツ軍とソ連軍を威嚇した。
 その後、在独米艦隊旗艦などを経て在欧米艦隊旗艦としてアイオワと共にキール軍港とスカパ・フローを母港にしてバルト海及び北海で活動した。
 時には北極海まで進出しソ連海軍を牽制、毎年行われるNATO合同軍事演習リフォージャーではバルト海で演習を行い牽制した。
 こちらも1979年に改装を受けている。

 3番艦メインは設計が一部変更され5インチ両用砲が新開発6インチ単装両用砲に変更されている。
 メインは1946年3月に完成、戦争に参加することなく就役後は大西洋艦隊旗艦としてニュージャージーと共にノーフォークを拠点に活動した。
 1962年のハイチ危機、1983年のグレナダ侵攻には旗艦として参加した。
 改装は姉妹艦で一番遅い1984年の実施である。

 4番艦ニューハンプシャーはメインと同様に副砲が6インチ単装両用砲に変更されている。
 1947年2月に就役し、アメリカ海軍が作った最後の戦艦となった。
 ニューハンプシャーは主にサンディエゴとパールハーバーを拠点に太平洋艦隊の旗艦として行動した。
 1982年に改装を実施。

5番艦ルイジアナは建造途中で世界大戦が終結、完成後の費用負担の問題と建造率が低かった事から解体され、使用された資源は新型空母ユナイテッド・ステーツ級に使用された。

22:新人艦長:2025/03/17(月) 19:36:38 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
以上です。
もう日本海軍とイギリス海軍とソ連海軍の慟哭が聞こえてきそうな戦艦です。

要目は
  • 18インチ砲を8門
  • 速力は史実以上
  • パナマ運河は妥協
  • 多層防御&エボナイトムース複合装甲
  • 機関配置は史実と同じ
  • 時期的に水上機ではなくヘリ運用
  • 1945年までにモンタナが完成

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最終更新:2025年06月12日 20:36