410:ひゅうが:2025/03/20(木) 13:43:50 HOST:flh2-133-204-83-129.osk.mesh.ad.jp
とりあえず修正版です


  鉄槌世界戦後史ネタ


――アメリカ合衆国陸軍 重(駆逐)戦車「T58モンスターキラー」


全長:17.5メートル(本体車体10.8メートル 牽引車体5.5メートル 連結部間隔1.2メートル)
全幅:3.9メートル(主車体)
全高:3.3メートル(主車体)
最低地上高:45.7メートル
最大速力:時速65キロメートル(ダッシュ時) 48キロメートル(通常時最大)
主機:ライカミングLTS101型540馬力ガスタービン発電機×2+コンチネンタルAV-1790-7空冷4サイクル12気筒810馬力ディーゼル発電機×1
モーター動力(計1590馬力)
装甲:主砲防盾45度傾斜250ミリ 正面60度傾斜130ミリ均質圧延装甲 車体
主砲:55口径155ミリライフル砲(T-10(旧T-190A) L55/155㎜)1門(自動装填装置つき発射速度毎分15発)
照準:ステレオ測距儀式
装弾数:62発(主砲)
武装:7.62ミリM1919機銃
   12.7ミリブローニングM2機銃×3(砲塔上部 動力車体上・同前部マウント)
重量:86トン(主車体45.5トン 動力車体38トン 連結部その他1.5トン)
乗員:6名(車長 砲手 装填補助手は主車体 動力車体に操縦手・機関士および無線手が搭乗)


【解説】――アメリカ陸軍が攻勢および防御用に開発した重戦車(駆逐戦車)である
機甲部隊からは「戦車駆逐戦闘機械」と呼ばれた
全長が異様に巨大であるが、これは前部に牽引車方式で動力部を設置して列車やトレーラーのように後部の主車体を連結した方式であるためである
ただし電気動力であることから動輪自体は両方の車体に設けられている
機関は、通常運用およびダッシュ用のディーゼルエンジンおよび、定速運転のターボシャフト式発電機各1基、およびダッシュ時のみ運転するターボシャフト式発電機1基という変則的な構成である
これに、路面電車用の整流およびモーター制御系統を転用したことから滑らかな加減速を可能としている
ただし、この運用のために機関士が1人乗車して制御にあたるなど運用上はかなり苦労をした
主砲は、当初予定された41口径153ミリ連装砲T-9の揺動砲塔ではなく、より初速を重視しつつ自動装填装置の採用によって発射速度を増大させた55口径155ミリ砲を通常砲塔に搭載
装填装置故障時の対処も兼ねて装填補助手が乗車していたが、通常時は測距儀の調整や周囲監視、前部動力車体との連絡役となっていた

411:ひゅうが:2025/03/20(木) 13:45:41 HOST:flh2-133-204-83-129.osk.mesh.ad.jp

総重量は89トンと巨大であるものの、前部に動力車体を設ける方式をとり出力自体を向上させたことから機動性は(平地や攻勢の際には)意外なほど高い
ただし、その主眼は遠距離からの東京条約機構(TTO)軍戦車の撃破や迎撃時におけるハルダウン(車体がかなり長いことから車体は側面を向けた)での戦闘であったこともあり、懐に飛び込まれた場合の戦闘能力については他の主力戦車による支援が前提とされておりあまり期待されていない
これもまた「戦車駆逐戦闘機械」の異名の所以である

しかしそれだけあって155ミリ砲の威力は絶大であり、アメリカ陸軍においては初めて東側主力戦車群への対抗が可能となったほか、長大な射程距離を活かしての山なり弾道による見こし射撃での直接火力支援で敵戦車の天蓋を叩き割る戦法も考案され大いに恐れられた
しかしながらあくまでも中欧からロシアにかけての大平原での戦闘を主眼として設計されていたことから山岳部の多いイタリア半島やバルカン半島南部では主に迎撃用の火力支援が主眼とされており、またインフラが壊滅的かつ山岳地帯の多い米領極東(九州)での運用は米陸軍をして「悪夢」とまで言わしめた
輸送時には前部動力車体と後部主車体を分割してセミトレーラー輸送したことから、輸送効率も、特に九州においては劣悪である

とはいえ、その自動装填装置由来の高い発射速度(初期は故障が多かったが)は東側の脅威そのもので、また本車の運用で自信を深めた米陸軍は次期主力戦車M1エイブラムスに自動装填装置を採用することができた
しかし1980年代以降は、ライフル砲を採用したがゆえにAPFSDSが使用できずAPDSのみの運用となったことからさしもの威力も陳腐化が始まり、また得意の遠距離攻撃力もAPDSでは落ちてしまうことから、米陸軍は次なる「駆逐戦車」の開発に乗り出すことになる

412:ひゅうが:2025/03/20(木) 13:53:19 HOST:flh2-133-204-83-129.osk.mesh.ad.jp
と、いうわけで超特急で修正いたしました
お気に召したら幸いでございます

なおこいつの元ネタにあたるT57は、理論上の発射速度毎分30発だったそうで、さらに153ミリ砲や果ては203ミリ砲まで搭載が計画されたのだとか
さすがに203ミリの搭載は無理とされましたが、153ミリでもかなり狂ってます

エンジンは、当時制式採用されていたディーゼルに加えて、実在の当時のターボシャフトエンジンを発電機として搭載
トランスミッションを省略してモーター駆動としております
電気系統の装置に関しても、これもまた実在のものでした
モーターは基本的に高いトルクを誇ることから、重量のわりにかなり機動力があります

…ただし、1台の輸送のために通常の戦車2両分の兵站負荷がかかりますが…

413:ひゅうが:2025/03/20(木) 13:58:32 HOST:flh2-133-204-83-129.osk.mesh.ad.jp
なお、史実当時の米軍、105ミリや120ミリ砲連装の戦車まで計画していますので、作中で米軍がこれを考えていたものとしました
揺動砲塔は史実では結局モノにならなかったことから、自動装填装置や動力系統以外の技術的冒険を避けた結果、何とかなったという設定です

ただし作中でも書いた通り、ライフル砲のため装弾筒つき徹甲弾は遠距離の山なり射撃の場合「みそすりスピン運動」が増大することからかえって精度や威力が減少するので陳腐化
電子能力の増大で劣化ウラン弾の大重量弾で敵戦車の天蓋を叩き割る運用にシフトしていきました
欲張って回転砲塔を搭載しちゃったがためですね

このため、トレーラー式の車体はこれにて終了、通常の車体構成に回帰することになります

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最終更新:2025年06月12日 20:44