187:モントゴメリー:2024/11/28(木) 20:10:19 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
oasis de lumière
oasis de lumière(光のオアシス)とは、フランス連邦共和国(FFR)、そこのサハラ砂漠一帯に点在する発電施設の名称である。
その構造を簡潔に説明すると、中心に太陽光発電装置が鎮座し、その周囲を木々が囲っている。
広大な面積を有するサハラ砂漠を有効活用する方策は、「暗黒の30年」初期から考えられていた。
というより、この漠々たる「砂の海」から富を生み出せるようにならなければFFRに“夜明け”は来ない、とまで言われていた。
そのような鬼気迫る覚悟の下、様々な案が生み出された。その中でも初期から提唱され、実現性も高いとされたのが「太陽光発電の拠点化」であった。
太陽光発電自体は日本が戦後まもなく実用化しており、石油資源に乏しいFFRには非常に魅力的なものであった。
(アルジェリアの油田が発見されるのは1950年代半ばである)
早速日本よりパテントを購入し試験導入を行ったが、結果は芳しくなかった。
サハラ砂漠は土地面積も日照時間も申し分ないものであったが、一つ大きな「敵」が存在した。
———砂漠そのもの、具体的にいうと砂である。
風で舞い上げられた砂が太陽光パネルを襲い、表面を劣化されてしまうのである。
ひどい所では、たった1ヶ月で効率が約20%も低下してしまった。
余談であるが、日本はこれを予想していたようであり、だからこそ簡単にパテント販売に応じたのである。
しかし、この程度で断念するほどFFRは、「我らが指揮官」隷下の兵士たちの諦めは良くなかった。
彼らが導き出した解決策は単純であり明確であった。
———飛来する砂が邪魔ならば、砂が飛来しないようにすればいい。
つまりは発電設備を「壁」で囲うというのである。
しかし、言うは易く行うは難し。
「壁」の建設には膨大な予算が必要であるという試算の前に、この計画はしばし停滞することになる。
事態が動いたのは「暗黒の30年」末期、サハラ砂漠の地中に大量の地下水が発見された時である。
この水によりサハラ砂漠の緑地化計画は一気に推進するのであるが、同時に「壁」の問題も解決された。
「壁」をレンガやべトンではなく樹木で作るのである。
こうして太陽光発電施設の建設は緑地化事業に組み込まれながらも前進することになる。
効率を考えるならば、集中配備かつ都市部の近隣が望ましい。
しかし、有事における生存性を考慮しサハラ砂漠一帯にある程度分散されて設置された。
光のオアシスという名前は、砂漠に点在する水場であるオアシスと太陽光発電を掛け合わせて考案された。
2020年代には“オアシス”は1000を超える数が設置され、合計面積は約16.7万㎢となっている。
これはサハラ砂漠全体の約1.85%であり、その全てがÉtoile de Sable Lumineuse(光る砂の星)で構成された場合、年間の総発電量は30テラワット時となる。
あくまで理論上のことであるが、これだけでFFR全土の消費電力を賄うことも可能である。
188:モントゴメリー:2024/11/28(木) 20:11:53 HOST:124-141-115-168.rev.home.ne.jp
以上です。
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昨日の続きと言うか、補足になります。
砂漠地帯の日照時間は太陽光発電には理想ですが、砂嵐などの環境は真逆ですからね。
その対策案でございます。
なお総発電量の計算式は
- 発電効率:50%(75%はあくまで理論上)
- 日照時間:年間3600時間(サハラ砂漠の平均)
- 太陽光のエネルギー:1㎡で1キロワット
で計算しております。
最終更新:2025年06月13日 23:21