840 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2025/03/13(木) 16:30:56 ID:FL1-110-233-105-56.kng.mesh.ad.jp [7/32]
ブルーアーカイブ ドッカンバトル改めブルアカアナザー キヴォトスの日常


ここはキヴォトス。青春と神秘と銃弾が飛び交う地。
今回はそんな土地で日夜治安維持を図るワクトPMCの働きを見てみようと思う。



〇キヴォトス 某所 ワクトPMC 第101小隊

今日はワクトPMCの101小隊の皆さんに密着取材をしたいと思います。
よろしくお願いします。

「はい。よろしくお願いしますね!」

ではまず自己紹介からお願いできますか?

「はい!私は第101小隊を預かる小隊長 孤浪アイです!
私たちは四人+一匹で一個小隊として動いております。これはワクトPMCの平均的な編成ですね」

「続いて小隊のメンバーを紹介します。

こちらは副官兼ポイントマンの運屋ニウ。
「どうも。副業で運び屋もやってます。御用があれば連絡を」

工兵兼重火器の唯一ジェネ。
「ジェネです。陣地構築から爆弾解除、即席兵器の作成まで何かをクラフトすることならお任せください」

電子戦及び狙撃手の唯一アオ。ジェネの妹です。
「アオです。将来は法務系の仕事に就きたいので勉強中です」

最後は我が隊配属の剣牙虎のキャットミートです。見た目は虎ですけど人懐っこいんですよ?
「ニャオン」

以上四人と一匹が我々第101小隊となります」

紹介ありがとうございました。
話では知ってましたが本当に虎がいるんですね。

「ははは…よく驚かれます。だけどこの子凄く優秀で私たちより先に犯罪者や証拠を見つけることも多いんですよね」

こういうのは何ですが哨戒の際に怖がられないんですか?

「はい。最初はその見た目から怖がられることは多いですが、この子は愛嬌があってすぐに人の輪に溶け込むんです。
自分から撫でられに行っておやつもらうなんてしょっちゅうで」

虎というより犬か人懐っこい猫のようですね。おや近づいてきましたが。

「撫でろの催促ですね。そのままなでなでしてあげてください」

大丈夫かな?…おお、思ったよりふわふわ。
あ、ごろんした。お腹も?おーよしよし。

「こんな感じですぐにお腹を見せて撫で催促するので近隣の人たちからはすぐに警戒を解かれますね。
最近じゃおやつのもらいすぎて少しぽっちゃりしてきたのが悩みです」

それはそれはw
確かにちょっとお腹周りがむにむにですね。

「本人?本虎?はあんまり気にしてないですし、いざという時の動きは俊敏なままなんですけど、本校の獣医さんからは今からおやつ制限した方がいいと言われてまして」

うーん。確かに将来を考えればあげすぎは良くないですが…
この愛嬌だとおやつあげたくもなりますねぇ。


「本人も自分の愛嬌を良くわかっているのか、上手いこと甘えてくるんですよねぇ」

841 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2025/03/13(木) 16:31:26 ID:FL1-110-233-105-56.kng.mesh.ad.jp [8/32]
その後は取り留めもない会話が続き、哨戒任務の時間となった。

101小隊はアビドス周辺が担当だ。この数十年ですっかり寂れ、砂と廃墟ばかりの地区なのだが何故そんなところを見回るのだろうか?

「よく言われますが我々の仕事はキヴォトスの治安維持です。
それに大小の地区や学校の規模は関係ありません」

「ワクトは元々廃校の危機に合った中小校が寄り集まり結成された学園間条約機構というのもあります。
実際私たちも元はいつ廃校になるかわからない中小校出身です」

「このためワクトの理念的にも現場の私たちの心情的にも僻地だから、小規模だからと言って見捨てる理由にはならないのです」

「まあ他にも理由があってここ最近カイザーがアビドス周辺での活動を活発化させているんですよね。
我々はその監視も兼ねています」

そう説明してくれたのは孤浪アイ小隊長であった。
彼女の説明の際には他の小隊員も頷いており、彼女たちが決して惰性でアビドス地区の見回りを行っているわけではないことが印象付いた。

またカイザーへの監視という話も納得である。
ワクトとカイザーの仲の悪いさは有名であり、過去に幾度も武力衝突を起こしていた。
昨年ワクトに加盟した幾つかの小自治区がカイザーに多額の借金をしていたことを切っ掛けとして発生した両勢力の大規模衝突「9月の戦争」は記憶に新しい。

ワクト、カイザー双方が大量の戦車、ヘリ、砲兵まで持ち出した文字通り戦争と言える規模の衝突はワクトの勝利で終わり、新しい秩序の到来をキヴォトスへともたらした。
特に目立ったのが当時から既に生徒会長職に就いていたワクト三会長の活躍である。

「はは…確かにワクト三大学園の三会長さんたちは凄いですよね。去年の衝突の時も一人で旅団規模を吹き飛ばしていましたし」

あの戦いでは101小隊の皆さんも活躍したとお聞きしますが?

「そうですね。私たちが活躍したことは否定しません。
とは言えやったことは単なる防衛です。借金の形に新規加盟した学校そのものを抑えようとしてくるカイザーの軍勢を援軍が来るまで抑えるだけでしたから。
単独で暴れ回って戦いを決定づけた三会長と比べれば私たちがやったこと些細なことです」

…一個小隊で一個大隊規模の敵を抑え続けたのは十分な活躍では?

「いえいえ。私たちがやったことはほとんど戦局に影響を与えていませんから。
それにたとえ守れず撤退しても最終的には会長たちや本体が学校を奪還したでしょうし」

彼女たちは謙虚である。それがわざとなのか、本気なのかはまだ関わりの薄い筆者には判断がつかない。
確かに彼女たちの活躍は暴れまくった三会長よりはインパクトが薄いかもしれないが、その働きで守られた新規加盟の学園やそれを見ていた関係各員からの信頼は厚い。

言ってはなんだが、それこそこんな僻地の見回りに飛ばされるのが不思議なくらいには有名人である。
しかし当の本人たちは左遷されただ、厄介払いだとは思っておらず、真面目に任務をこなしていた。

途中で寄ったアビドス高校の面子とも親し気に話あっており、現地住民との関係も良好のようだ。
既に何度か共闘して襲ってきたヘルメット団や不良生徒を撃退しているとのこと。
またシャーレの先生“達”とも顔見知りだという。


その後も色々話を聞きながらインタビュー交じりの見回りも終わりに近づいてきた。
彼女たちの仕事も今日はこれで終わりである。

どうやら仕事終わりにそのままどこかに食べに行くようだ。

「はい。この近くに紫関っていう美味しいラーメン屋があるんです。
安くてうまくて大将も可愛いと三拍子そろった優良店なんですよ!」

「仕事終わりはいつもここで一杯食べてから帰るんです」

842 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2025/03/13(木) 16:31:59 ID:FL1-110-233-105-56.kng.mesh.ad.jp [9/32]
そう語ったのは小隊長のアイさんと副官のニウさんだ。
101小隊の皆さんはわかりやすくウキウキという雰囲気だ。
話を聞くに何とキャットミート用の塩抜きチャーシューも出してくれると言う。

私も今回ご相伴にあずかることとなった。個人的にラーメン大好きなので楽しみである。

そうして筆者含めた5人+一匹がウキウキと店に向かう中でそれは起こった。

向かおうとしていた先から唐突に大きな爆破音が響いたのである。

「し、し、紫関ラーメンがぁ!」

「「私たちのお楽しみがあ!」」

「にゃぉん…あおぉん…」

「残業だねこりゃ」

上から小隊長、双子、キャットミート、副官の発言である。
筆者もびっくりした。ラーメン…


その後爆破した紫関に駆けつけた際に便利屋を称するグループや同じく現場にいたアビドス高校の面々。
あと何故か介入してきたゲヘナの風紀委員の登場など混沌とした戦闘が発生するのだが…
それはまた別の記事で語りたいと思う。






〇設定

  • ワクトPMC 第101小隊
ワクトPMC所属の警邏部隊の一つ。担当はアビドス自治区とその周辺。

昨年起きたカイザーとの大規模衝突こと9月の戦争では一個小隊で一個大隊の敵を抑え込む活躍をした。

本人たちはただ守っただけというが、援軍が到着した時には四人+一匹で既に反撃に出ており、カイザーの一個大隊を散々蹴散らした後であった。

この活躍からわかる通りワクトPMCの中でも指折りの練度を誇る精鋭小隊である。

カイザーのこと邪魔したいし、アビドスのことも助けたいが…だからと言って大軍を派遣すると再びカイザーとの大規模衝突に発展する危険性や近所のゲヘナに要らぬ不安を抱かせることにもなる…
というわけで少数精鋭である彼女たちがアビドス地区担当として派遣された。

なお彼女たちはカイザーが何かやってるからその監視と現地のお助け要員という話はきちんと知っている。



  • 9月の戦争
昨年(ブルアカ本編開始の一年前)に起きたワクトとカイザーグループの大規模軍事衝突。
双方機甲部隊、航空部隊まで持ち出した近年キヴォトスでもまれに見る規模の戦いであった。

事の発端はアビドスのようにカイザーに多額の借金をこさえていた幾つかの小規模自治区がワクトに逃げ込むように加盟したことから始まる。

この際複数自治区加盟後にワクトが代わりにカイザーへ借金の返済を申し込む手はずであったが、前々からワクトの伸長を面白く思っていなかったカイザーは、これを契機に借金のある小自治区の設備接収を名目に部隊を派遣。
わざとワクトとの軍事衝突を目論んだ。

この時初めからワクトとの正面衝突を想定して大軍を送り込んだカイザーとは逆にワクト側は目論見通り交渉で決着させようとしていたため、当初各新規加盟校には最低限の警備戦力しか送っておらず、きちんとした部隊で攻めてきたカイザーグループの攻撃を防ぐことは敵わなかった。

そんな多くの新規加盟校が奇襲攻撃で陥落する中で、唯一防衛に成功していたのが101小隊が担当していた学区であった。

その後はカイザーは本気で攻撃してきていると認識したワクト側は本隊動員までの時間稼ぎのために最高戦力である主要三校の三会長を派遣。
それぞれ単独でカイザーの部隊を散々蹴散らし、占領していた新規加盟校から撤退させることに成功した。

その後体制を立て直したカイザーの大部隊と動員が間に合ったワクト本隊による大規模衝突へと続き、三日三晩の激戦の後にカイザー側が撤退。
ワクト側の勝利判定となった。

この勝利によってワクトはカイザーに負けない武力を持つことを証明し、更に加盟したてだろうと、占領されていようと加盟自治区を見捨てないという方針を実証することに成功した。

反面カイザーに勝利したものの、最後の大規模衝突では想像以上にワクト側も消耗しており、カイザー侮りがたしの印象をワクト側に与えた。

なおカイザー側はこの戦いで想像以上に戦力を消耗しており、キヴォトス外の本社から改めて援軍を招き入れる羽目になっている。

843 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2025/03/13(木) 16:33:00 ID:FL1-110-233-105-56.kng.mesh.ad.jp [10/32]
〇第101小隊メンバー紹介
fallout歴代主人公をモデルに制作したオリジナル生徒。
いわゆるシャーレ派遣組になる予定であり、ワクト関係者の中ではシャーレの先生と一番関わりのある生徒となっていく。


  • 孤浪アイ(ころう アイ)
101小隊の小隊長。二年生。元は吹けば飛ぶような小規模学区の出身。
所属自治区がワクト加盟後に所属校の一助となればとPMCに身を置いた。
その後才能が開花したのか小隊長に抜擢されるまでに成長する。

礼儀正しい口調とはきはきした物言いから真面目な人物と思われがちであるが、切れると手のつけようのないバーサーカーと化す。

本気モードでは専用のパワードスーツを呼び出し装着。
アダマンチウム製のフレームを用いて暴れる。スーツの出力に任せて交通標記や鉄パイプを引っこ抜き暴れる。スーツに装備された数本の追加アームを使い暴れる。追いつめられるとバリア機能をオーバーヒートさせて逆に爆発させる。
などなど鬼のようにバーサークする。

このため小隊員たちからは手のかかる同僚と思われており、ニャンコミートからもしょうがない暴れん坊と飽きられている。

元ネタはfallout3の主人公である孤独な放浪者こと101のアイツ。


  • 運屋ニウ(はこや ニウ)
101の副官ポジ兼ポイントマン(偵察兵) 二年生。
PMC業以外にも運び屋業も営んでおり、オフの日は自転車に乗って様々なものを人々に届けている。

元々は学籍を剥奪された不良生徒の一人であり、運び屋業はその時期から続けている仕事。
ワクト結成後にPMCの人員募集が掛けられていたのを見かけ応募したのが現在の始まりである。

本人はニヒルな冷静キャラを自称しているが実際にはかなりノリがいい。
小隊長であるアイが暴れだすと便乗して割と好き勝手しだす。
このため彼女にストッパーを期待していると痛い目に合う。
また仕事後にはキャットミートの腹毛に埋もれた猫吸いするのがお決まり。

元ネタはfallout ニューベガスの主人公こと運び屋。


  • 唯一ジェネ&アオ(ゆいいつ ジェネ&アオ)
101の支援役コンビ。ジェネが姉、アオが妹の双子。一年生。

元来日曜大工が趣味であり、その腕前は仕事の現場ではジャンク品から一端の兵器や陣地を作り出すレベル。

対外的にはノリのいい双子であるが暴走しがちな上級生二人と比べて常識人であり、府たちが暴走した後の後始末に奔走することも多い。

しかし彼女たちに暇を与えると戦場では一夜しないうちに要塞と言えるレベルの陣地を構築するため、101メンバーの中では最も脅威度が高いとされている。

元ネタはfallout4の主人公夫婦。ジェネが将軍、アオはブルーの呼び名がモデル。


  • キャットミート
にゃぁん。101小隊に配属された剣牙虎。ゲート向こうの日本大陸出身。
ニャーではなくにゃぁんと鳴き声はひらがなである。
キャットミートという名前は配属されたときには既にドッグタグに書かれていたもの。

自分の武器をわかっており、人々にモフらせては対価におやつをもらう日々を送っている。
このため平均的な剣牙虎に比べて少々ぽっちゃり気味。

そんなキャットミートも戦闘時には虎らしい俊敏さとパワーを誇り、不良生徒は猫パンチでノックアウトさせカイザーの兵隊は質量×速度の突進で吹き飛ばすなど中々パワフルな戦い方をする。

なおワクトPMCは小隊ごとに何かしらの支援要員の動物隊員が配備されており、剣牙虎以外にも狼、熊、鷹、亀、兎、カピバラ、ワニ、サメ、シャチ、ゴリラなど種類に問わず様々な動物が隊員との相性を鑑みて配置される。

なお配備される動物の多くは何かしらの理由でキヴォトスでの戦闘でも耐えられると判断された生き物であり、通常の動物ではない。
例としては遺伝子強化された人工種であったり、ナノマシンで強化された強化動物であったり、何かしらのオカルト要素を持った神秘種であったりなど。

101に配備されたキャットミートに関しては遠いご先祖様に精霊か神獣だかがいたようで、彼はその先祖返りである。

元ネタはfalloutシリーズ恒例のお供こと犬のドッグミート。
こっちは虎のキャットミートである。

844 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2025/03/13(木) 16:33:37 ID:FL1-110-233-105-56.kng.mesh.ad.jp [11/32]
投下終了

この前投下したブルアカネタ…に属する一幕みたいなものです。
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最終更新:2025年08月17日 19:14