798 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2025/05/22(木) 21:32:10 ID:softbank126075110124.bbtec.net [69/90]
憂鬱SRW支援ネタ オカルト編設定集【オカルト界隈の魔道具(有識者のメモ付き)】
〇内鏡の仮面
解説:
中世ヨーロッパで作成された、内側に鏡が張り巡らされている変わった仮面。
仮面を被ることで、鏡の中の世界で自分の側面・内面と対峙することができる。
対峙した際には、自分を見失わなず、自己の側面を受け入れることだ。
武芸者や芸術家や思想家などが研究・研鑽のために使ったという記録が残っている。
なお、対峙するのは紛れもなく自分であるため、攻撃した場合のフィードバックは自身に返ってくることを忘れないことだ。
リーゼロッテのメモ:
仮面(ペルソナ)とは人間の外的側面のことを指す。
そんな仮面の裏面に鏡をつけるということは、自己の内面と向き合うことに他ならない。
使いようによっては相手を発狂などに追い込めることができるのだと考えると、案外血生臭い使い方をしていたのだろうな。
大抵の場合、人の怨念などが取り付いてるのだし。
〇応答の鏡
解説:
白雪姫に登場する魔法の鏡のモチーフとなったとされる鏡の一つ。
鏡に呼びかけ、問いかけを行うと、鏡の中の何かが問いかけに対して答えてくれる。
ただし、何が答えているかは全く不明であり、その答えに沿って行動した場合にどうなるかまでは保証してくれない。
それが善か悪か、良い結果か悪い結果になるかどうかは自分で判断しなくてはならない。
リーゼロッテのメモ:
この手の知性ある道具はかなりありふれたものと言える。
発生の原因も、その形も、効果効能も千差万別で、ピンからキリまで。
まあ、この手の物はおおよそ過信しすぎると身を亡ぼすというのが通例だ。
そこらの妖精がいたずら半分に適当なことを言ってくることもあれば、高位の精霊や悪魔が宿っていて対価を支払う必要があることもある。
無償に思えるものほど、案外対価を払っているか、積もり積もってやがてはツケをまとめて支払うものだ。
〇踊らずの笛
「笛吹けども踊らず」ということわざの語源となったとされる笛。
誰がどのように吹いてもたちどころに動物を落ち着かせてしまう音色が鳴り響くため、猿回しには致命的に向いていない。
だが、暴れ狂う動物を大人しくさせるという用途では非常に有用であり、専ら動物の鎮圧用に用いられることがある。
元々は猿回しを志した男が使っていたもので、修行したが一向にうまくならなかった。後に他の職業を志したためにこの笛を手放したという。
その結果として「猿回しに使えない」「踊らせることができない」というテキストが書きこまれてしまったと考えられている。
瑠璃宮真央のメモ:
当初の目的は失敗したけれど、別な使い道を生んだ、数奇な運命をたどった道具ですね。
物事は必ず思い通りに行くとは限らない。願ったことはかなわず、願わなかったことが叶う。
本当に不条理で、非合理で、それでいて、どこか愛おしいものです。
799 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2025/05/22(木) 21:34:22 ID:softbank126075110124.bbtec.net [70/90]
〇福分けの茶釜
極東における昔話に登場する、幸運を招く茶釜の一つとされるもの。
これを用いて茶を立ててもてなすと、相手に幸運を与え、得難い幸せを感じさせることができる。
ただし、あくまでも持っている福を分け与えるだけであるので、使いすぎれば持ち主は本来持っている福を失ってしまう。
与えられる側も幸運が常態化すると無鉄砲になり、投機的になりすぎるなどの弊害が生じる。
過ぎたる善意は時に身を滅ぼし、相手も滅ぼしてしまうのだ。
瑠璃宮真央のメモ:
この手の古物あるいは呪物は、日本各地に存在しています。
なまじ茶道というものが流行したために、そういった性質を得てしまうことがあるのでしょう。
物語という形で広まり、そういうモノだと定義されれば、いわれが乏しくとも同じような効果を持ってしまうのです。
私の店には、この世のものとは思えないほどの茶を立てることができる代償に、持ち主のすべてを吸い取ってしまう茶釜があります。
財産も幸福も家族も、あるいは命さえも。
一期一会、あるいは一座建立という言葉が生まれて普及した結果、その言葉を文字通りに実行してしまう恐ろしいものです。
どう使うのか、どうして使うのか、忘れてしまってはならないのでしょうね。
〇ジェリコのラッパ
解説:
第二次世界大戦時に、戦場となったヨーロッパにおいて誕生したラッパ。
ドイツ軍の航空機の急降下爆撃の音が、聖書に登場するジェリコのラッパのようだと言われ続けたことで、都市伝説や怪異の類いとして形を成した。
その為、魔道具としては複数が確認されており、現在も厳重な管理がなされている。
吹きならすとどこからともなく急降下爆撃機が現れて爆撃を行う。
ただし、ラッパを吹いた地点に精密に爆撃してくるため、ラッパを吹いてしまった場合には速やかにそこを離れなくてはならない。
少佐のメモ:
旧世紀の戦場は伝説や風聞が付きまとい、時に具現として姿を現したものだ。
嘗ての宰相が言うところの、魔術的なきらめきといってもいい。
それが比喩でも何でもなかったというのは、裏の業界では常識だった。
ああ、これについてかね?
知っての通り、我が最後の大隊はその端緒が旧世紀の第二次世界大戦の時にある。
各地の戦場で楽しく楽しく戦争をしていたのでね、こういったものはたまに拾ってしまうものだよ。
なにせ、作った側の軍隊なのだから、往々にして拾ってしまう。いや、拾うように誘導されるのかな?
〇正義の刃
解説:
フランス革命とその後の動乱で用いられたとされるギロチン、その刃。
所有する人間に悪を為した人間を弾劾し、処罰する力を与える。
相手の耐久や防御、あるいは権能などをある程度無視して死に追いやることができる。
所有者の周囲にいる人間も無差別に洗脳あるいは扇動する効果も発揮され、大多数を動かしてしまえる。
代償として、このギロチンの刃を使ったものは、最終的にはこのギロチンによって命を落とす宿命を負う。
これはフランス革命とその後の恐怖政治がたどった末路が、その象徴であったギロチンに宿ったもの。
余りに多くの情念がこびりついており、その引力や強制力は強力。
最初こそ理性的に力をふるえたとしても、徐々に感情などが暴走してしまう呪いが使用者を狂奔させるのだ。
リーゼロッテのメモ:
この手の処刑道具や拷問器具が魔道具になるというのはよくある話だ。
往々にして人を操り、その役割を果たし続けようとする意志が宿っている。
使えば付喪神が宿ると極東で言うように、繰り返し使われ、思いなどが積み重なった道具はそれだけで強力になっていく。
殊更に、人の命を刈り取ったり吸い取るようなものとなればより危険になり、その傾向は高まる。
そんなものが山ほど生まれたあの狂奔の時代は、今思い出しても恐ろしいモノだ。
800 自分:弥次郎[sage] 投稿日:2025/05/22(木) 21:34:57 ID:softbank126075110124.bbtec.net [71/90]
以上、wiki転載はご自由に。
思いついたので、オカルト系です。
瑠璃宮真央さんの登場となります。
とはいえ、そろそろSSを書きたいところですが…
最終更新:2025年09月08日 21:08