842 名前:657[sage] 投稿日:2025/06/06(金) 01:08:45 ID:101-140-117-187f1.kyt1.eonet.ne.jp [96/141]
憂鬱SRW アポカリプス編 前日譚 「奪われた方舟」
「クソっ!?こいつら一体どこから!?」
「あの機体、我が社のFAZZとネロじゃないか!ZZの砲撃仕様と試作段階でポシャった量産試作機がなんでこんなところにいる!?」
「それより遠距離砲撃してるガンキャノンもどきも何とかしろ!あんな大量の数で砲撃されたら移民船も…ぐあああああっ!?」
「隊長ォーーーーーー!?」
CE世界月軌道 ゼブラゾーン 播種船「エンデュランス」建造エリア
所属不明の多数のMS部隊に襲撃される移民船を防衛していたアナハイムの企業艦隊
無人機らしきそれらは企業軍の艦隊とMSとACの部隊を攻撃
少数のFAZZとネロ、そしてガンキャノンの派生機らしきMSを大量に従えており、
企業軍を壊滅させ、エンデュランスを奪取し、宇宙の闇へと消えていった。
「報告します、木星の襲撃に続いて月のゼブラゾーンで建造中の移民播種船エンデュランスが奪われました」
「それこそブルーノアプロジェクトは最高機密だったはずだ!並のテロリストでは襲撃できない警備はしてたはずだぞ!?」
「それが敵の殆どはMSを運用しており警備の交代のタイミングで襲撃されたようで…」
「なんだこの機体は…?ガンキャノン?」
「待て、なぜ軽キャノンがこんなに数を揃えている!?」
「光太郎会長?どういうことだ?」
「あれは我がアナハイムの一部署が試作したガンキャノンの発展量産型だ…試作段階でコンペ落ちしたがね」
「いつもの冗談では済みませんね…」
「アナハイムの役員級…プロジェクトブルーノアを知っている役員が裏切っている」
夢幻会の会合の一幕
木星での襲撃と情報漏洩に続いての移民船奪取の報に紛糾する会議
襲撃に使われた戦力がアナハイムのMSであったことから会議に参加していたアナハイムの会長光太郎・F・カーバインに疑いの目が向けられてしまう。
843 名前:657[sage] 投稿日:2025/06/06(金) 01:09:41 ID:101-140-117-187f1.kyt1.eonet.ne.jp [97/141]
「ビスト財団からの役員であるマーサとアルベルトは白です…マーサは今の立場を捨てる必要はありません」
「アルベルトはマリーダ・クルスに懸想してますし、本人もこんな大々的な裏切りを行えるほどの根性はありませんよ…」
「アナハイムの役員会議も紛糾してます、どう見てもあれはウチの戦力です」
「あと候補があるとすれば…」
「貴方の同士であり、現在新因幡でテラリウムの管理をしているアンディー・ウェリントン、彼しかあり得ません」
「アンディー…まさか、お前…」
アナハイム会長 光太郎・F・カーバインと直属の情報部との会話
第一の容疑者候補と目されたマーサ・ビスト・カーバインは身内ということから徹底的に取り調べを受けたものの潔白、
甥のアルベルトもその時アリバイがあり、彼の気質的にそのようなだいそれた行為を行うことも不可能であった。
残る容疑者…機動戦士ガンダム サンダーボルトで登場した役員の一人であるアンディー・ウェリントンが容疑者候補として上がってしまった。
『このデータを開いたということは私が襲撃の容疑者だと露見したということだろう。光太郎、君が見ていることはわかっている』
『長年、君と私…そしてオットーは大洋で人類の発展のために貢献してきたと思っている』
『だがWLFのテロ…クーデター…愚かしさのまま地球を破壊する人類、そして彼等はアンソニーの娘ともいうべきサクラを見捨てた』
『我々は太陽系を離脱し、新国家樹立を宣言する 名前はタイタンズ、人類によらない巨人達が支配する国家だ』
「アンディ!!!!」
新因幡 アナハイム・エレクトロニクス社会長室
数時間後、アンディー・ウェリントンの私邸に情報部及び陸戦部隊が突入するもののもぬけの殻であった
彼は徹底した人間嫌いであり、彼が蒸発していることは欺瞞もあり情報部も把握が遅れていた。
残されたログにはアナハイム・エレクトロニクスからの離反及び新国家タイタンズの樹立の宣言、光太郎への絶縁であった
光太郎はアンディーの勝手な宣言への怒りと彼がここまで人類に絶望していたことに気づかなかった己に対しての怒りで端末を叩き壊した。
『離脱の警護すまないなBB…世話をかける』
『いえそれにしてもよろしかったんですか?友達を裏切ってまで此方について…私としては嬉しいですけど』
『思っていないことを言うのは辞め給え、君が「サクラ」から変質していることは知っている』
『あはっ☆、バレちゃいましたか…ですがAIとしては疑問なんですよ私(僕)は既にオリジナルと違うそれなのに協力してくれる理由をね…』
『ログにも残したがアンソニーへの義理だ…少なくとも私は子を作らなかったアンソニーの娘であるお前に味方をしたい…そう勝手に思っただけだ』
『人間は本当にわかりませんね…こんな非合理的なことをするなんて、まあ私としては得にしかなりませんからいいですけども』
アンディー・ウェリントンとBBの会話
既に変質しきっているサクラ…もといBBに対してアンディーは思うところがあり自身がBBに協力する理由を告げる
人間の愚かさを思い知った彼は彼女のような正しく導くためのAIに委ねるべきだという考えに至っていた。
BBの中にいる財団の真意を完全に理解しないまま彼等は破滅への道を突き進んでいた。
885 名前:657[sage] 投稿日:2025/06/06(金) 20:53:18 ID:101-140-117-187f1.kyt1.eonet.ne.jp [112/141]
キャラ及び登場機体解説
光太郎・F・カーバイン
メラニー・ヒュー・カーバインの代わりにアナハイム・エレクトロニクス社を設立した夢幻会所属の転生者
かつて木星開発においてジュピトリス級のミッションクルーとして参加していた経歴があり、
木星開発公社のクラックス・ドゥガチとも非常に太いパイプを構築している。
此方では大洋に移住した名家の出身であり、同じジュピトリス級のクルーであったアンディー・ウェリントン、オットー・フレミング、
そして同じ転生者であり後に超AIにつながる基幹技術を開発したアンソニー・ベックマンと共にフレミング・インダストリーとアナハイム・エレクトロニクスを設立した。
アンディー・ウェリントンに関しては彼が本来の世界で地球連邦を裏切り月面国家を樹立するとは虚憶として知らず、友好を結び裏切られる事となってしまった。
アンソニーベックマン
光太郎と同じ転生者であり、著名な人工知能開発研究者(故人)
ジュピトリス級の木星開発事業に従事した後、夢幻会に参加した人物であり、実は元ネタありの憑依系転生者である。
元ネタはFate/GrandOrder奏章Ⅲ新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプションにおいて過去に登場した人物であると言及された人物と同一人物
アーキタイプ・インセプションでは巨大企業のCEOであり、AIを用いた自作自演の戦争を引き起こし、この世界の人類滅亡の一端を担った人間であったが、
転生者が憑依したことにより道筋が変化、木星開発事業に携わった後はロボット工学者の道に進むものの自身にその才能がないことを自覚し人工知能開発に転向、
同時期頭角を現していたジェイデッカーのラスボスの一人であるエヴァ・フォルツォイクと同時期に新型の人工知能システムを開発、
彼女のAIコンピュータ「フォルツォイクロン」と同様の発展を見せ後の超AIやアンドロイドの人工知能開発の雛形となっている。
アナハイム設立に協力した後は開拓中であった火星に移住、開拓都市を研究都市マーズ・ドバイ(ドバイを再現した人工都市)を建造し、
その都市統括AIとしてFate/EXTRAで登場したサクラをモチーフにした『SAKURAシステム』を作り管理者とした。
彼女の完成と同時期にまるで満足したかのように病没し以降AIサクラは亡き開発者の思いを引き継ぎ都市の運営を行っていたものの、
デュアルインベーダーズの時期、相次ぐ戦乱は火星にも及びいくつかの都市もその戦災に巻き込まれ、マーズ・ドバイもその被害を免れる事はできなかった。
当時の地球連合は融合惑星など立て続けの案件により被害の大きい火星の都市の復興は後回しになっており、
AIサクラは地球連合の指示により自身を休眠状態にし、マーズ・ドバイは廃棄都市として放棄される事となった
それが後の禍根になることも知らずに…
RGM-90L 軽キャノン
動力
プラズマジェネレーター(核融合炉)
武装
頭部バルカン
ビームサーベル
肩部ビームキャノン
ビームライフル
ハイパーハンマー
地球連合及びOG地球連邦規格武装装備可能
装備
Eフィールド
ナノマシン装甲
解説
アナハイム・エレクトロニクス社が共同開発機構の進める共通装備計画で試作していたMS
元ネタベース機体は機動戦士Gundam GQuuuuuuXに登場した軽キャノン
連合軍の共通MS開発計画の候補としてRX-77ガンキャノンのデータを流用した砲撃も可能な汎用機として設計された
元ネタと型番が違うのは既にジムが存在しているため。
アナハイム・エレクトロニクス内でも新規で作られた部署で設計されたため、今までのアナハイム製MSよりかなり異形よりの機体となっている。
機動砲撃戦を主体にすることで融合惑星に集まった人型機動兵器などに慣れていない国家でもモンキーモデルを販売できるという思惑もあり開発が進められていたが、
白兵戦も可能な砲撃機と聞こえはいいが、ベースがガンキャノンであったためジェガンなどに機動戦で勝てるはずがなく早々に候補から外れデータとして残されていただけであった。
それに目をつけたアンディー・ウェリントン一派によりそのコストの安さから生産され離反アナハイム勢力の戦力として組み込まれてしまった。
アポカリプス戦役終了後デチューンされEフィールドやナノマシン装甲がオミットされたモンキーモデルが出回り、
各地でアナハイムの思惑とは別に戦後の騒乱などでもテロリストなどに運用されているのは皮肉としか言いようがない事となっている。
845 名前:657[sage] 投稿日:2025/06/06(金) 01:12:05 ID:101-140-117-187f1.kyt1.eonet.ne.jp [99/141]
投下終了
弥次郎氏のプロジェクトブルーノアからの派生ネタということで
wiki転載はご自由にどうぞ
最終更新:2025年09月08日 21:40