830:新人艦長:2025/07/17(木) 12:30:55 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
アメリカ夢幻会世界のフランス戦艦ネタ

レピュブリック級戦艦(1980年代改修まで)
全長:277.9m
全幅:37m
喫水:10.2m
基準排水量:6万8千トン
ボイラー:インドル型重油専焼ボイラー10缶
主機:蒸気タービン10機
推進機:スクリュープロペラ2軸
出力:約40万馬力以上(詳細国家機密)
速力:30ノット以上(詳細国家機密)
主砲:Mle.67 45口径42センチ4連装砲2基8門(前部集中配置)
副砲
Mle.64 100ミリ連装両用砲3基6門(後方集中配置)

Mle.68-Ⅲ 100ミリ連装速射砲2基4門
対空砲
Mle.51 57ミリ連装機銃×6基
20ミリF2単装機銃×10基
ミサイル
マラフォン対潜ミサイル発射機×2基
マズルカ対空ミサイル発射機×4基
エグゾセ対艦ミサイル発射機×4基(後日装備)
クロタル対空ミサイル発射機×4基(後日装備)
SRADAL 6連装艦対空ミサイル発射機×2基(後日装備)
C4ISTAR:SEINT-1(後に2に更新)
搭載機:なし。ヘリパッドのみ。
同型艦:レピュブリック、パトリエ、リベルタ、(以下計画のみ)デモクラティ、ジュスティス、ヴェリテ

 レピュブリック級戦艦はフランス史上最大の戦艦で現状最後の戦艦である。
 その特徴はダンケルク級から踏襲した前方集中配置と4連装砲である。

831:新人艦長:2025/07/17(木) 12:31:32 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
(概要)
 1958年、シャルル・ド・ゴールは新しい憲法を制定しアルジェリア独立戦争で混乱するフランス第四共和政から第五共和政へと移行した。
 ド・ゴールはフランスの独自防衛を主張して核兵器などの開発強化を命令した。
 フランスはあらゆる兵器の独自開発へ進みその中にリシュリュー級代艦が存在した。
 当時フランスが保有していた戦艦はリシュリュー級2隻だけだった。
 しかしそれでは数が圧倒的に足りず、その上性能でも近隣のイギリスやアメリカに劣っていた。
 最低でも16インチクラス戦艦が必要であると考えたド・ゴールは新型戦艦に16インチ以上の主砲を装備する事を命じた。
 時代的にフランスは戦後復興とベビーブームが合わさって急激な経済成長を続けてこのような大戦艦を作る経済的な余裕が生まれつつあった。
 そうしてなんと一挙6隻の建造予定が組まれたのがレピュブリック級戦艦である。
 大西洋、地中海、そして太平洋にそれぞれ2隻ずつ配備するという意欲的な計画であった。

 まあ当然のことながら、上手くいかなかった。
 当然のことながらお金がかかりすぎた。
 というか太平洋に至ってはどこで整備するんだよとツッコミを入れられる始末。
 核兵器も作るのだから、予算も何もかも足りないと言われ最終的には3隻にまで削減された。

 最終的に3隻にまで減らされながらも計画は1960年には設計が開始、63年に設計が完了して翌年1番艦レピュブリックと2番艦パトリエがそれぞれブレスト造兵廠とアトランティーク造船所に発注された。
 クレマンソーとフォッシュが完成して空いたドッグで起工、それぞれ建造された。
 レピュブリックは1970年、パトリエは1972年、リベルタは1973年に完成して就役。
 1980年代に一度大規模改修が実施され、さらに2000年代にももう一度改修が実施されている。

(構造)
 最大の特徴は砲塔の前方集中配置である。
 これは前方に集中配置することでバイタルパートの装甲使用量を減らしてコストを低減するという面とバイタルパートの縮小という側面の二つがあった。
 この点から分かる通りこの戦艦の特徴とも言えるものが「低コスト化」である。
 これはいくら余裕が生まれたとはいえやはり財布的に厳しいという事情、さらにフランス海軍が地中海と大西洋に面してさらに太平洋にも戦力を必要としていたからである。
 そのため最低で6隻が必要であると考えそのために低コスト化が志向された。
 結局建造は3隻で終わったがそれでも低コスト化の志向は各部に及んでいる。
 まず工法からして当時、このサイズの船に使うのには珍しいブロック工法を採用している。
 さらに各部を徹底的に低コスト化しており、装甲部以外の非構造材は民間グレードの通常鋼板を使用している。

 低コスト化の余波として面白いのがこのクラスの戦艦としては唯一搭載機を持っていない点である。
 ヘリパッドのみが艦尾に設置されているだけである。
 構造上は前方集中配置のため他級よりも航空艤装に向いているがこの船ではコストカットのためにヘリパッドだけとなった。

 低コスト化を志向している一方で性能面では当時のフランスの技術の遂が集められている。
 艦首は当然バルバスバウであり、当時のフランスでは最も性能の良い実用型コンピュータを搭載、煙突はリシュリュー級などと同じMACを採用、レーダーは最新の米国製のライセンス生産品、複層式の装甲の間にはかつてアルザス級に使用予定であったエボナイトムースの改良型を搭載。
 軽量化のために艦上部にはアルミ合金を採用するなど意欲的な面も存在していた。
 さらに機関ではボイラー10缶最大40万馬力の極めて強力な蒸気タービンエンジンを搭載している。
 これは当時フランスはおろかアメリカの空母よりもさらにハイパワーなエンジンであった。
 そのため初期は故障が頻発したが、エンジン改良などによって改善している。

832:新人艦長:2025/07/17(木) 12:32:16 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
(主砲)
 主砲は新造の42センチ砲を使用している。
 この砲自体は堅実な設計で初期不良も少なく、精度も良く評判は良かったが砲塔が特殊であった。
 連装砲塔を横に連結した4連装砲塔2基に搭載されている。モンタナ級などと比べると特殊な設計であるがフランス的にはダンケルク級以来の設計でむしろ慣れたものであった。
 技術的には全て無難な設計で固定角度で装填を行い、半自動装填式、砲塔回転も保守的な水圧式を採用するなど保守的であった。
 射程はおよそ38キロ以上と言われているが詳細は国家機密としている。
 一応リーク情報では2025年現在最新のロケットアシスト弾を使用すると100キロ以上を発揮可能と言われている。

(その他武装)
 主砲に関しては42センチ砲を新規に用意したがそれ以外の武装に関しては低コストを意識している。
 特に副砲は艦尾に最小限の3基設置されたMle.64 100ミリ連装両用砲を装備しているだけである。
 機関砲にはMle.51 57ミリ機関砲を6基搭載している。
 砲火力はこれに追加で近接戦闘用の20ミリ機関砲があるだけである。
 それに比べて強化されていたのがミサイルである。
 マラフォン対潜ミサイルが2基、マズルカミサイル発射器が4基、さらにのちにエグゾセミサイル発射器が4基とクロダル対空ミサイルが搭載されている。

(運用)
 1970年代に3隻全艦が就役するとフランスの強力な武器として世界中で使用された。
 レバノン紛争介入時には主力戦艦として常時砲弾の雨を降らせ続け、反政府勢力からは「地中海の悪夢」と呼ばれた。
 第五次中東戦争では、アメリカとは別路線の通商路保護作戦を実施。
 1980年にはレピュブリックがシドラ湾に突入してリビア軍を攻撃している。
 これは突然のフランスの軍事介入であったため現在でもなぜ攻撃が実施されたかは議論があるが一説にはその年起きたイタビア航空機の墜落と関係していると言われている。
 冷戦終結以降の主な軍事行動としては1990年代にアルジェリア内戦が発生した際、現地フランス系住人保護のために3隻がローテーションを組んで派遣された。
 戦艦の示威効果は強く、反政府組織の活動が萎縮したほどである。

 21世紀に入ってからは出動することはあまりなく、せいぜいが2021年以降にレバノンの政情不安に伴いレバノン方面の治安維持作戦に出動が検討された程度である。
 現在でも「フランスの旗艦」として3隻はフランス海軍の花形として現役である。

833:新人艦長:2025/07/17(木) 12:33:52 HOST:182-166-38-132f1.osk2.eonet.ne.jp
以上です。
戦艦なのに財布事情が厳しいから低コスト化志向という変わった船
技術面ではかなり保守的
前部集中配置で本来はミサイルとかに対応しやすいんだけどね

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最終更新:2025年09月15日 21:16