223:新人艦長:2025/09/24(水) 21:55:35 HOST:KD106146074156.au-net.ne.jp
アメリカ夢幻会の短編ネタ
ヴァレーズレーシング
 ヴァレーズレーシングとはマクナマラが創設した共有馬主の名義で世界的な馬産、競走馬団体でもある。

(沿革)
 始まりは1950年代後半、カリフォルニア州のマウンテンビューにあったショックレー半導体研究所から8人の技術者が独立したところから始まる。
 ショックレーは夢幻会メンバーで、部下の技術者の独立に寛容で、彼の紹介で当時の大手自動車メーカーフォードと航空機メーカーフェアチャイルドの支援を受けて「フェアチャイルド-フォードセミコンダクター」(後にF&Fセミコンダクターとして自動車向け半導体、特にフォード系列企業向けの半導体生産に特化した企業となる)を設立した。
 彼らの独立をもってアメリカの最先端企業の集積地シリコンバレーの歴史が始まった。
 こう書くとなぜ半導体産業が馬主と関わるのか?意味がわからないかもしれない。
 ことの始まりは独立直後である。
 フェアチャイルド-フォードセミコンダクターの8人の技術者は極めて優秀でただ集積回路を作るだけでなく、過酷な環境でも使用されるフォード車にも使用可能な実用的な商用自動車向け集積回路の開発にも成功、これによりフォード車の性能が向上しマーケティング面でも「最新テクノロジーをあなたのガレージに」というキャッチコピーでライバルGMを圧倒するようになった。
 しかし、当時まだ集積回路は未知のもので主な取引相手はフォードとフェアチャイルドのみ、さらにフォードがセミコンダクターの利益を元にさらに技術投資を重ねた一方でフェアチャイルドは他企業買収に精を出し、結果フォードとフェアチャイルドの間で仲違いが発生するようになった。
 さらにはこれを主導していたフォード側の担当のマクナマラがケネディ政権の国防長官となり、軍需企業でもあるフェアチャイルドとの関係がさらに拗れるようになった。
 結果1968年、フェアチャイルドに対抗しフォードが買収してF&Fセミコンダクターに改称した。
 この結果、フェアチャイルドとの取引がなくなりF&Fセミコンダクターの生産能力や技術が余剰となった。
 さらにこの頃には優秀な技術者陣の中に独立を希望する者が出てきた。
 その筆頭が後にインテルを創業するリチャード・ノイスとゴードン・ムーアであった。
 そこでマクナマラは私財を投じて彼らに投資する一方でどこかでその他富裕層とのコネクションを作る必要があると感じていた。
 そのための社交場となるものとして彼は共有馬主を提案した。
 自社を売り込むために馬主という超リッチな上流階級のクラブに入り自分達の未来を売り込む営業の場にしてあげたい、そのような思いから提案したこの案を技術者たちは受け入れた。
 そうして主な拠点であるカリフォルニア州のシリコンバレーからヴァレーズレーシングという名義を作り馬を購入してアメリカの競馬界に参加した。
 ちなみに当初の名義はマクナマラを筆頭にした技術者4人の名前であった。

 1970年に創設されると当初はどこにでもある馬主であったが、マクナマラが一頭の馬を購入した事で歴史が変わった。
 それがボールドフォーブスである。
 後にケンタッキーダービー馬となりベルモントSを勝つなど活躍、一気にヴァレーズレーシングの名を高めた。
 この頃からマクナマラは隠居して馬主活動をメインにしていく。

 その後も欧米で数々の活躍馬を産み、世界的な共有馬主の一つになった。
 メンバーもやがてシリコンバレーのその後に続いた若手の技術者や実業家が中心になり、ジョブスや全地球カタログを出版したスチュアート・ブラント、若き日のザッカーバーグやビル・ゲイツなども参加した。
 現在ではアメリカ・カリフォルニア州を中心に米、英、愛、仏、日、独、伊、UAE、豪、新などで馬を走らせている。

224:新人艦長:2025/09/24(水) 21:56:06 HOST:KD106146074156.au-net.ne.jp
(日本との関わり)
 日本とは第一回ジャパンカップ以前にも所有馬の売却などで縁があったが本格的に参入したのは1980年代に資格を取得してからである。
 本格的な馬産参加は2000年代初頭に早田牧場を買収したのがきっかけである。
 これ以降、毎年日本で30頭近くをデビューさせている。
 日本での初G1制覇は自家生産馬のアロンダイトのジャパンカップダート。
 主なその他の馬にクリソベリル、クリソライト、マリアライト、リアファルなどのキャサリーンパー牝系、2025年のマンチュリアンフューチュリティSを勝ったコントレイル産駒のオクタなどがいる。

(主な所有馬)
アロンダイト
クリソベリル
クリソライト
マリアライト

リアファル
主な勝ち鞍:G1 マンチュリアンヴァーズ

エルダリーマーシャルマスター
父:リアファル
母:カンフーガール
母父:スマートストライク
主な勝ち鞍:G1 マカオカップ
 リアファル産駒のアメリカ馬。
 マカオカップを勝利。

アイヌラックル
父:ディープインパクト
母:トキオカムイ
母父:スマートストライク
主な勝ち鞍:G1 朝鮮2歳S

カルチャーヒーロー
父:アイヌラックル
母:ホークシアンウィメン
母父:ウィズマンズフェリー
主な勝ち鞍:2024年G1 朝鮮2歳S

オクタ
父:コントレイル
母:ドロットニングホルム
母父:パレスマリス
主な勝ち鞍:G1 マンチュリアンフューチュリティS
馬名の意味:雲量の単位
 コントレイルの初年度産駒。
 6月東京の新馬戦を勝つと満州国際競走デーに招待され出走、G1制覇。

バーンファインド
父:シーキングザゴールド
母:ビョウドウイン
母父:イークァライズ
主な勝ち鞍:2004年朝鮮牡馬3冠(全てG1)
馬名の意味:納屋で見つけた
 2001年日本で生産された牡馬。
 母系はアルゼンチン生産馬でアメリカで走り11戦1勝、一勝は未勝利戦のみ。
 アメリカでシーキングザゴールドの子を受胎して日本で生産。
 持ち込み馬。

オーポーポーポー
父:ディープインパクト
母:スーパーサプライズ
母父:シルヴァーホーク
馬名の意味:アラビア語の感嘆
主な勝ち鞍:2011年G1 フランクリン・D・ルーズベルトワシントンD.C.インターナショナルなど
 日本馬として初めてFDRワシントンD.C.インターナショナルを勝った馬。
 ウマ娘にも登場済み。

コールユーブンゲン
父:シユーニ
母:カルミナブラーナ
母父:ガリレオ
馬名の意味:合唱練習書(ドイツ語)
 父シユーニはフランスの種牡馬。
 母カルミナブラーナはイギリス産のドイツ馬でドイツオークス3着馬、その更に母はアメリカ産馬のフェニキアン(父:サザンヘイロー、母父ノーザンダンサー)という国際色豊かな血統。
 シンエンペラー、ソットサスの3/4同血でドイツのセールに出品され16万ユーロで落札。
 珍しいドイツ産馬として日本に輸入、競走馬としてデビュー予定。

 など…

225:新人艦長:2025/09/24(水) 21:57:42 HOST:KD106146074156.au-net.ne.jp
以上完全趣味です。
実質アメリカ版クールモアスタッドかゴドルフィン。
血統マニアの性で海外ではまあまあなポジションの日本ではマイナー血統種牡馬持って来がち。

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最終更新:2025年10月27日 16:16