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897 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/08/28(木) 21:55:29 ID:p684199-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [148/158]
憂鬱スパロボ 外伝ブルーアーカイブネタ

悪夢の都市にて その2

トリニティ自治区は現在熾烈な内戦に突入していた。エデン条約締結において起こされたアリウスのテロに
寄ってゲヘナ及びトリニティの各派閥が独自行動を行い始めて衝突を開始しただけでなく、本来は参加の
予定では無かったヤシマが巻き込まれた事で、航空艦隊が高高度から戦闘の発生している全域の爆撃と
兵員降下を開始した事によって、アリウスも巻き込んで4つ巴を開始したからだ。

戦局を優位に進めていた、トリニティ自治区外縁部に展開する艦隊は優勢を確信していたが、不可解な
指示が入っており、指揮所へ混乱を齎していた。

「撤退?」

『GGからの直接の指示です。』

「戦局は優勢だが、後方で問題が?」

『敵に広域への攻撃の為の、戦術兵器が存在しているという情報が入った。今、艦隊と兵力を喪うのは
得策ではない。負傷者の収容が行われ次第、帰還せよ』

「了解した。」

「艦長!?」

「もう少しでトリニティに大打撃が…」

「この艦を喪えばヤシマの機動性は低下する。それは他校からの干渉を強める事とも成り得る以上は
止むを得ない。後退準備!」

艦内では反対の声を上げる生徒もいるが、艦長は首を振って、その意見を退けた。それと共に艦の回頭が
開始されたが、それと共にモニターを見ていた生徒がざわつき始めた。その声は、気になってモニターを
確認した他の生徒にも伝播し、混乱が広がっていく。

「何事だ?」

「艦長、外を!」

「なんだ…あれは…何が起こっている!?レーダーは!?」

「解りません!レーダーの何れにも反応がありません!」

「雨雲の下に…月?」

モニターに映っていた物、それは満月であった。暗雲が垂れ込める空には本来あり得ない物がモニターに
映っている。しかし、レーダーを含めた他の観測機器からは、其処には何も存在していないという以上
事態が起きていたのである。

898 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/08/28(木) 21:56:28 ID:p684199-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [149/158]
月が現れ始めたのと同時刻、地下でも異変は徐々に進行を開始していた。それに気が付いたのは
ヒエロニムス顕現の為の作業を行っていたマエストロである。

(はて?このような所に蛞蝓?)

地下の壁面に数匹の巨大な蛞蝓が見えたのである。大人の掌を優に超える様な蛞蝓が壁面を這い、出口に
向かって進んでいく。日の光の元に出ても避けずに逃げ出したのである。その変化を皮切りに周辺を見ると
作業に熱中していて、周辺の観察を怠っていたことにより、見逃していた異変に気が付いたのである。
足元を同じ方向に逃げる腫瘍を持つネズミや蛇、壁面を蠢く蜘蛛、百足、蟲と言う蟲が壁の隙間や
地面から大量に蠢き地下を抜けて大聖堂に出ようとしていた。

「ただの蟲ではない…これは…神性…神秘…なのか?」

「このカタコンベに関する事象ではあり得ない…これは一体…」

驚くべきことに何れの蟲にも弱いながら何らかの神性を思わせる力が宿っている。既に周辺は逃げ出す蟲
によって水脈でもあふれ出したのかと言わんばりに蠢き、指向性を持って進んでいた。

「うわ!こっちにも!」

「あんた、何やったんだ!?」

振り向くと余りの悍ましい状況に耐えられなくなったのか、アリウスの生徒の一部と思われる生徒達が地下
に降りてきていた。先ほどまでマエストロの姿に恐怖を抱いて居たというのに、それよりも蟲が恐ろしいと
見える。しかし、マエストロもその言葉に答えられる余裕はない、既に大聖堂の空気は清浄なソレから
悍ましい物へと変わり果て、根源的な恐怖を醸し出している。

「地上へ戻る。」

「は!?約束した戦術兵器はどうなる!」

「ヒエロニムスは間もなく顕現する…しかし、この空気は危険だ。」

アリウス生徒達の話を適当に流すと、ヒエロニムスも踵を返して大聖堂の外へと移動を開始する。
蟲たちと同様少しでもこの空気から逃れる為に移動を開始したのである。だが、地下の異変が顕著になり
月が出現した頃から地上でも異変が発生していた。

アリウスと共に戦闘を行っていたユスティナ聖徒会のミメシス達はゲヘナやトリニティに向けていた
銃口を突然別のミメシスに向けて撃ちだした。撃たれたミメシス達は受けたと同時に地面に倒れ込み
活動を停止した。

「な、人形が!?」

「地下で何か起きたのか!?」

「待って、何かおかしくない?」

「倒れた人形、さっきまでは消えていたのに倒れたまま!」

混乱するアリウス生徒達を余所にミメシスは同胞だった筈の倒れたミメシスに銃口を向け続けていた。
それが驚異的な敵であるかの様に攻撃を続けていた。その様子に取り乱していたアリウス生徒たちも
異変に気が付いた。倒れたはずのミメシス達が消えていないのである、それ処かその姿が突然膨らむと、
数mを超える巨大な獣たちへと変貌した。融けた瞳をした巨大な獣は周辺に無差別に爪を振り回し、
近くにいた生徒もミメシスも見境なく襲い掛かり始めた。

アリウスの始めた戦いは既にその主導権獣へと奪われ、周辺はアリウスも含めた混乱に陥りいよいよもって
蒐集を付ける事は不可能になった。戦域は獣の声とそれが流す血、生徒達の撃つ砲火によって混乱を極め
いったのである。

899 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/08/28(木) 21:56:58 ID:p684199-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [150/158]

そして、この一連の混乱を引き起こす切っ掛けとなったセイアは現在、自身が拠点としている悪夢の中にて
学徒としての制服に着替え、小アメンの腕を持って目の前の霧を睨んでいた。既に敵の侵入を知らせる鐘の
音はうるさい程に響いており、愛銃と武器を握る手にも自然と力が籠っていた。

その後ろからは特徴的な網目状の器官や包帯を両目に巻いた生徒、魚のヒレや頭足類を思わせる触手を
一部に持つ生徒達の一団が到着する。

「箱庭学園、ビルゲンワース棟。境界管理委員会第二大隊到着しました。」

「思ったより早く来たね…フム、もう少し警備を強化した方が良いかな?」

「御冗談を…外の夜の再現の様に、学徒殿に本気を出されれば誰も出入りできません。」

「儀式は既に完了している。ナギサ達には悪いがアレをトリニティの外に出す訳には行かない。
此処で食い止められれば良いが…」

「時間稼ぎが関の山でしょう。相手が悪すぎます。」

「確かにな、この事態で無ければ嘗てそうだった様に、一目散に逃げ出していたよ。」

軽口を言いながらも目の前の異変は進行をしており、ついに赤い光と共に真っ赤な姿の人型が現れた。
特徴的なノコギリ鉈と古い短銃、古い都市にて行われた獣狩りの為の装備に身を包み悪夢を狩った狩人、
その再現がキヴォトスに呼び出されたのである。

その姿を確認すると共にセイアは一挙に距離を詰めて、狩人へと自身の獲物を振り下ろした。それと同時に
後ろに控えていた生徒達も一斉に射撃を開始。起こり得る惨劇を食い止めるための戦闘が開始されたので
ある。

900 名前:ナイ神父Mk-2[sage] 投稿日:2025/08/28(木) 21:57:49 ID:p684199-ipxg02901akita.akita.ocn.ne.jp [151/158]
以上です。WIKIへの転載は自由です。
可笑しい、ロボットを書きたいはずなのにオカルトを気が付いたら書いている。
啓蒙が高まっているのでしょうかねぇ…
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最終更新:2025年11月15日 17:00