508:戦車の人:2025/06/26(木) 04:08:55 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
1.概略
大陸化から三年が経過した2023年度より予算策定、翌年度よりまず2隻の建造が開始された新世代の航空護衛艦。
三菱重工業及びジャパンマリンユナイテッドで各1隻の建造が進んでおり、2026年進水時に「ほうしょう」「ひしょう」と命名された。
従来の航空護衛艦-蒸気タービン式正規空母とはコンセプトも技術世代も大きく異なる航空護衛艦である。
列島時代と異なり大きく規模、能力を拡大された海上自衛隊は、合衆国海軍に次ぐ世界第二位の海軍とも評価される。
その戦力の根幹の一つが大型航空護衛艦で、キティホーク級相当の空母を00年代のCOTS技術で近代化したような艦である。
本来は大変に使いでのある艦であり、増強著しい中国海軍を相手としても正面から戦える能力を誇る。
しかし世界第二位の海軍を有し憲法改正により自衛隊を事実上国軍としたことで、日本に降りかかる義務も増大した。
特にインド洋からアデン湾にかけての商船運行の安全化は、日本の国益とも直結しており断れるものではない。
大陸化に伴い原油資源等も大幅に増大したが、それは5倍の人口とそれ以上の国力を賄うには余りに不足していた。
つまり防衛省と海自は日本本土近海とインド洋からアデン湾という、2つの防衛戦線を抱えることになってしまったのだ。
当面後者は哨戒機と水上艦派遣を増大させることで対応していたが、イスラエルとハマス、更にはイランとの関係が急速に悪化。
事実上の第五次中東戦争という状況が迫っており、従来通りの護衛戦力展開で事足れりとは言えなかった。
故に海自は省力化を徹底した大型軽空母。英海軍が保有するQE級のようなF-35搭載空母の建造を当初は企図した。
しかしF-35の運用実績。合衆国国防省が予備部品サプライを全て握りたがった結果、平均稼働率が5割まで低下したこと。
エンジン設計に無理があり定格運用を行えば寿命が6割から7割に低下する有り様が、この空母の設計を根底から覆した。
当初は省力化されたF-35搭載空母として設計されたが、肝心の主力機の稼働率がこの有り様では原案は通せなかった。
最終的には蒸気タービン以外の通常動力推進を採用しつつ、F-35向けに開発されていたリニアカタパルトの改設計版を実装。
F-3Eや将来の主力として開発の進むXF-5の搭載にも対応可能な航空護衛艦として、再設計を余儀なくされたのだ。
全般設計はフランス海軍の計画に終わったPA2案空母、その原案のQE級を参考とした影響が伺える船体構造である。
一方で統合電気推進の信頼性の問題、低い巡航速度などから推進系はディーゼル・ガスタービン併用のCODAG方式を採用。
コンデンサ式リニアカタパルトには推進系から独立した、船内電力供給用発電機を用いる従来型の機械配置を用いている。
その上でフォード級のそれにほぼ比肩するリニアカタパルト2本、完全電動式エレベータ2基、アングルドデッキ、複層格納庫などを搭載。
固定翼機50機、回転翼機10機を定数とする航空機運用能力。また満載7万トン近い巨体を活用した高い指揮通信能力等の獲得。
COTS技術の徹底した適用による低コスト化、何より既存航空護衛艦と比較して大幅な省力化が目的として策定された。
搭載機の都合に左右される不運に見舞われたが、大陸化に伴い製造業が活性化し、工業力と技術力全般が大きく発展したこと。
列島時代は造船や防衛産業を畳んだ企業がそれらを復活、拡大させており、多くの裾野産業に支えられたことが幸いであった。
無論ある程度の計画遅延や予算超過も生じたが、致命的なものとなることを避けた上で2027年から2028年に竣工を果たした。
509:戦車の人:2025/06/26(木) 04:09:32 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
2.船体及び機械類
全般的な船体デザインはクイーン・エリザベス級というより、未成で終わったフランス海軍のPA2計画案に近いもので、小さなものではない。
全幅70メートル以上、全長280メートル以上、満載排水量7万トンを超え、アングルド・デッキを有する堂々たる航空母艦である。
エレベーターを含む航空機運用効率化のために艦橋を前後に分割していることも、QE級やPA2案を参考にしたことがうかがえる。
飛行甲板面積及び格納庫容積は非常に大きく、人員補助さえ得られるのならば定数60機に更に10機程度の搭載機追加も可能である。
COTSコンピュータ多様や後述する駆動系の電子化により省力化は徹底しており、基幹人員1300名及び航空運用人員700名。
現役の既存型航空護衛艦の半数未満の乗員数であり、当初より2020年代の技術で設計、建造を行ったことが功を奏している。
インド洋やアデン湾に長期航行を行う。場合によっては僚艦補給・医療支援も視野に入れているため、居住性は良好である。
海士クラスですら4名部屋、海曹や下級幹部は相部屋起居であり居住容積は大きく、寝台もカプセルベッド方式を採用している。
司厨設備は完全電化の最新のものが備えられ、医療区画もICUと多数の病床を有しており、中小自治体病院レベルの能力が備わっている。
艦隊、ひいては統合任務部隊の司令部となることも設計段階より考慮され、CIC及びFICも既存航空護衛艦に遜色ないものである。
また当初から新世代DDGやDD、FFMと同様に完全なCOTS技術と多重情報投影も適用され、コンソールも全て規格化されている。
有事や激甚災害に際しての統合任務部隊の司令部となるに際し、海自や空自、あるいは海保や自治体職員受け入れも十分可能である。
そして満載7万トンの巨体を動かす駆動系であるが当初の統合電気推進からCODAG方式、純然たる機械推進方式を採用している。
統合電気推進が燃費や静粛性に優れているのは事実だが、現状では特に大型軍艦に適用するには信頼性が不足していること。
最大速度が30ノットに及ばないのはまだしも、経済巡航20ノットの商船や護衛艦に追従できないのでは話にならない故である。
駆動系は三井造船製の1基18000馬力の巡航用ディーゼル4基、川崎重工がパテントを購入したMT30ガスタービン54000馬力2基である。
合計18万馬力を2軸推進・可変ピッチプロペラで推力として用い、最大27ノットかつ巡航20ノットで1万海里の航続距離を有する。
当初は4軸推進も検討されたが駆動系機械数の数、そして過度な運動性を省くことで2軸推進として工数減少にも努めている。
艦内各部署や戦闘艤装に電力提供を行う発電系は、川崎重工製PCU80Dガスタービン発電機4基が備えられている。
これは同社のM7Aガスタービンエンジンをコアとした国産船舶用発電機で、合衆国のそれと遜色のない性能と信頼性を獲得している。
1基あたり7600キロワット以上の発電量を発揮し、4基合計であれば合衆国海軍のニミッツ級に比肩する発電量である。
無論これらの電力はC4Iや居住艤装などに提供されるが、航空機運用時には2基の国産リニアカタパルトに電力供給を実施。
コンデンサ式故にやや時間は必要であるがF-35だけではなく、F-3EやXF-5も十分戦闘兵装で発艦可能な能力を有している。
原子炉を用いない通常動力空母としては最初にリニアカタパルトを実用化したクラスとして、諸外国から注目を浴びている。
言うまでもないが船体は徹底したブロック工法と工程管理のもとに建造され、可能な限り工数減少とコスト抑制に努めている。
リニアカタパルトへの最適化を除けば極力一般的な技術と工法で本クラスは建造され、ランニングコスト削減も当然大前提である。
今後、自衛艦隊において多数を占めるであろう新世代航空護衛艦だけに、各種コスト低減や省力化は最大限努力されている。
510:戦車の人:2025/06/26(木) 04:10:06 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
3.航空機運用能力
全幅70メートル以上、全長280メートル以上、満載排水量7万トン以上。そしてアングルド・デッキを有する航空護衛艦。
それだけのスケールメリットは応分の航空機運用能力を有しており、定数で固定翼機50機及び回転翼機10機を運用可能としている。
もちろん飛行甲板面積及び格納庫容積が十分大きく取られ、無理なく多数の航空機を収納、運用可能な能力を獲得している。
同時に消費電力と燃料こそ多いが即応性に優れ部品点数が少なく、運用人員を大幅に減少させたリニアカタパルト。
やはり完全な電気駆動式故に制御と省力化が容易な大型航空機エレベーター2基。
タブレット端末やドローンさえ前提とする航空機整備システムが、700名程度で固定翼機、回転翼機多数の運用を可能としている。
特にエレベーターの完全電気駆動と整備のデジタル化、自動化の恩恵は大きく、まず省力化を大きく果たしている。
そして何よりデジタル化により各航空機の整備及び飛行状況を分散処理システムで共有化し、整備手順を減少していることも大きい。
搭載機の電子システムがCOTS主体となったことにより母艦側の自動化、情報共有も大きく進み、整備手順自動化に貢献している。
同時にほうしょう型は既存の航空護衛艦と比べ、搭載機は多いが艦上機の種類を大きく絞り込んだことで省力化に貢献している。
F-35CないしF-3E戦闘機、E-2D早期警戒機、SH-60L哨戒ヘリコプターの三種類に搭載航空機を集約。
整備分隊が対応する機材の種類を集約、減少させることにより、60機以上の搭載機を限られた人員で運用可能としたのである。
この点は嘗て専用の電子戦機が必要だった時代と異なり、戦闘機に電子ポッドを追加搭載することでその役割を果たせること。
哨戒ヘリコプターの大幅な性能向上により、固定翼艦上哨戒機を代替が可能となり、離着艦がより容易になったこと。
予備部品が必要となった場合は空自と海自が双方採用したMV-22輸送機が、やはり垂直離着艦で提供可能となったことなどが大きい。
嘗ての航空護衛艦や合衆国海軍空母とは異なり、遠距離水域における船団護衛にコンセプトを割り切ったことも無視できない。
F-35にケチが付いたことで設計をやり直すことを余儀なくされたが、ほうしょう型のコンセプトは大型護衛空母であることに変わりはないのだ。
仮にそれ以上の能力が必要ならば、派遣水域近隣の友好国に空自飛行隊を展開させてしまえば良いまで割り切っている。
なお三菱、川崎、北崎といった総合重工業メーカー。電池やコンデンサの専門家である古河電工等が開発に成功したリニアカタパルト。
ほうしょう型は主飛行甲板及びアングルド・デッキに各1基を備え、完全装備のF-35CやF-3E。将来的にはXF-5さえ発艦可能である。
カタパルトの数こそ少ないが蒸気カタパルトに比して即応性に優れ、消耗もモジュール化されたコンデンサ交換で概ね補いは付く。
発電機最大稼働状態ならば既存の航空護衛艦に迫る発艦速度を発揮可能で、蒸気式に比べ部品点数が少ない点も長所である。
一方で着艦システムは既存航空護衛艦のそれを流用しており、航空機を打ち出すのと受け入れるのではエネルギーが大きく違うことが伺える。
また航空機及び弾薬エレベーターが全て完全に電気駆動となったことも、発艦準備の迅速化に貢献している。
このように航空支援艤装の自動化と省力化、搭載機の取捨選択でほうしょう型は概ね必要十分な空母としての能力を得ている。
無論、自衛隊やそれ以外の官公庁や自治体が用いる回転翼機運用にも完全に対応し、この点は特に災害派遣で大きな能力を発揮する。
CH-47改良型やMCH-101、UH-60系列の回転翼機多数を搭載した災害派遣ORも行われ、やはり既存航空護衛艦に遜色ないとされている。
511:戦車の人:2025/06/26(木) 04:10:41 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
4.電子装備
根幹となる指揮システムは今となっては当然のオープンアーキテクチャ方式で、富士通製商用ターミナルコンピュータ複数の並列分散処理を導入。
もがみ型FFMのそれの拡大改良型でありOYQ-2戦術情報処理装置という名前で採用され、冗長性と処理能力、発達余裕に長けている。
全てのコンソールをやはりCOTSベースで共通規格化し、どの端末でも指揮運用全般に対応し、陸自空自指揮人員受け入れも可能である。
ネットワークシステムは洋上ターミナル改善型を端末とするMOFシステム、FCネットワークと洋上無線ルータ、Link16データリンクなどから構築。
やはりFFM以降標準搭載化されつつある統合型空中線-通称ユニコーンマストに集約搭載されている。
旗艦として十分な情報処理能力と通信能力は確保され、またマスト破損時にモジュールごと交換可能で修理復旧時間も短縮された。
戦闘指揮所(CIC)及び艦隊司令部(FIC)は既存航空護衛艦に劣らず広大で、FFM同様多重情報投影技術も採用されている。
特にFICは統合任務部隊運用に備えて100名以上の人員増強に対応可能で、予備コンソールも豊富に備えられている。
なお災害派遣時には国交省や被災自治体担当者も乗り込み、やはり司令部人員としてコンソール運用を交え対策協議と指揮運用に加わる。
航空管制能力も現行最新のオープンアーキテクチャで処理系、通信系、指揮系を構築しているだけに非常に高い。
航空科人員がタブレット端末を介した航空機整備状況をリアルタイムでアップロードすることで、搭載機の稼働状態を瞬時に共有できる。
また航空管制、戦闘指揮、災害派遣任務何れにおいても国産AIシステムのサポートも常設され、訓練と運用双方の平易化と効率化を推進している。
センサーシステムとしてはFFM多機能レーダの改良型であるOPY-2Cを採用し、前後に分割された艦橋に各2セット、全周探知可能な形で搭載している。
本システムは何れも窒化ガリウム半導体としたアクティブフェイズドアレイアンテナを採用。中長距離捜索用アンテナ4基、潜望鏡探知・近距離用アンテナ4基。
そしてミサイル射撃管制用アンテナ4基及びNOLQ-3系列のEA/ESアンテナ4基の12基のフェイズドアレイアンテナよりシステムを構築。
経空目標、低空目標、水上目標いずれに対しても優れた探知能力と電子妨害排除能力を有し、最大探知距離も300キロ程度は確保されている。
ミサイル射撃管制はESSM・Block2を基本としており、最大で同時16目標の追尾及び誘導弾の射撃管制が可能と推察されている。
また全てのアンテナがブロックモジュール構造となっており、性能改善ないし修理復旧時にユニコーンマスト同様、交換が容易な特徴を有している。
それ以外のセンサーシステムとしては上構造物、船体各部署に広角度電子光学センサ複数が備えられ、艦橋上面には全周監視センサが搭載されている。
CCD高倍率カメラ、第三世代赤外線カメラ、レーザー測距儀などから構築され、電波管制状態時の補完。
そして各種ドローンや不審船などの監視機能に優れており、これら電子光学センサによる情報もMOFシステムやFCネットワークで共有化可能である。
また如何にも海上自衛隊らしいと言うべきか、艦首に大出力統合型ソーナーを搭載しており、一定の対潜警戒能力も付与されている。
無論、自ら積極的に対潜戦闘に加わる訳では無いが、ネットワーク経由で僚艦や哨戒機、各種ドローンへ即時情報共有が可能であること。
大型艦故の余裕を活用した大出力ソーナーの探知能力は侮れず、けして無用の長物ではない。
基本的に国産化とオープンアーキテクチャテクノロジーの適用を最大限重視し、センサ系全般のモジュール化とホットスワップ接続を徹底して適用。
低コスト化と冗長性、性能向上を概ね無理のない範疇で成し遂げており、艦隊ないし統合任務部隊旗艦としてやはり必要十分な性能である。
また同世代のFFM、今後建造予定の新型DDと最大限センサなど戦闘艤装を共通化させ、スケールメリット向上も強く意識されている。
512:戦車の人:2025/06/26(木) 04:11:15 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
5.武器システム
航空護衛艦は艦隊旗艦として僚艦、そして搭載機を適宜管制することで艦隊防空と対潜の根幹となるため、武装は自衛用に限定される。
ほうしょう型も同様であり、主たる武装は中距離及び近距離防空用。そして対魚雷用に基本的に限定されており、過度なものは有していない。
ただし昨今の経空脅威増大により対空装備に関してはある程度の多層化が図られている、
中距離防空手段としてはMk56垂直発射装置を船体外郭に16セル搭載し、ESSM・Block2を即応32発、予備弾32発搭載している。
従来のシースパロー8連装発射機では最早限界、一方で飛行甲板に孔を開けるのは非効率という判断から採用されたものである。
AIM-120最新型と同等の誘導システム、より性能向上を果たした機動性および有効射程により、即応性と実効迎撃性能に優れている。
OPY-2Cを介した場合には最大同時16目標への迎撃も可能で、僚艦が討ち漏らしたミサイルへの対処手段としては十分である。
なおVLSへの再装填は重装輪回収車ベースの汎用クレーン車を用いており、場合によっては発射機ごとの交換も可能である。
ESSM・Block2は原型からして高い信頼性を有しており、それにAIM-120系の枯れた技術をかけ合わせ、高い実用性から好評を博している。
ESSMが排除に失敗した場合の第二の盾としてSea-RAM近距離防空システムも3基、船体の要所に搭載されている。
本システムは高性能20ミリ機関砲最新型のFCSとマウントに、パッシブレーダー及び赤外線画像誘導ミサイル11発をセットで構築したものである。
即応性に関しては独自システムのみでも高く、サイドワインダークラスのSAMを確実に直撃させるため実効性能も大きく向上。
更には高性能20ミリ機関砲ベースのFCSを改善することである程度の複数目標対処能力も付与され、海自警備艦の標準装備となりつつある。
ESSMとSea-RAMをOPY-2を根幹とする射撃管制システムで運用した場合の対艦ミサイル防御能力は、FFMでも立証されたが非常に有用である。
少なくとも超音速対艦ミサイルレベルまでならば高い阻止能力を持ち、枯れた兵器システム故に予備部品や誘導弾が調達しやすい点も大きい。
では対潜装備はといえばアスロック、短魚雷のような直接的な潜水艦攻撃手段は有していない。それを用いるには空母の巨体は不適切である。
一方で発射管ないし投射機方式の対魚雷デコイ投射装置は定置型、自走型の二種類が準備され、かなり有効な防御手段となっている。
仮想敵たりうる国家の潜水艦及び魚雷情報は海洋観測艦等により着実に収集され、そのデータをCOTSコンピュータ分散処理で適用できることも大きい。
その上でドローン、不審船に対する自衛手段もほうしょう型が備えられており、艦隊旗艦というHVU故にその点はFFMなどより充実している。
近年は商用部品を用いた安価な自爆ドローンも量産可能となっており、そのようなチープキルからHVUを防備する重要性が浮上したがゆえである。
そのためほうしょう型は日本製鋼所の開発した大型装甲車・艦艇用RWSを両舷合計で6基備えている。
同システムは戦術情報処理装置とリンクしつつある程度の自立能力を有し、センサ系に赤外線画像CCDカメラ及びレーザー測距儀、自動追尾機能を付与。
搭載される武装は陸自の共通戦術装輪、共通装軌などで多用され、日本製鋼所がライセンス生産している30ミリチェーンガンである。
当初は50口径機関銃の予定であったが世界中への軍用ドローンの普及、自爆攻撃のリスク増大から急遽戦闘車両ベースで強化された経緯を持つ。
何れの武器システムもライセンス、あるいは国産化により良好な実績を発揮し、国内生産ラインを確保されたもので構築されている。
HVUである航空護衛艦が僚艦を引き連れない出動が海自のドクトリンで否定され、艦隊行動が大前提と考えれば概ね必要十分な自衛手段である。
なおHVUだけにカービンやマークスマンライフル、ショットガンで武装し専門教育を受けた艦内警備隊も、1個小隊程度が常駐している。
513:戦車の人:2025/06/26(木) 04:11:51 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
6.総評
F-35の各種トラブルに左右され設計変更、予算超過、建造遅延を余儀なくされたが、その上で多くの新技術の適用や開発にも成功。
最終的には必要十分な航空機運用能力、過不足ない経済巡航速度と航続距離、優秀な指揮通信能力などを概ね達成。
その上で基幹人員及び航空機運用人員で2000名で運用可能な省力化、自動化を果たしほうしょう型航空護衛艦は竣工に漕ぎ着けた。
初のリニアカタパルト搭載艦故に試験運用は、奇しくも伸びた建造期間すら奇貨として慎重に慎重を重ね、各種航空機を用いて継続。
致命的なミスを回避しつつも多くのインシデントを洗い出し、その都度COTS技術をモジュール構造で適用したが故に容易な艤装交換を実施。
着実に欠点を克服することにより実用性を高め、最終的にはXF-5試作機(海自向け)の離着艦試験も概ね成功を収めている。
無論、全てが順調だったとは言えず、リニアカタパルト等はやむを得ず過剰設計で乗り切った部分も多く、今後の課題とされている。
また建造遅延により当初は4000億円とされた建造費が4500億円に迫るなど、QE級を笑えない予算超過も是正課題とされている。
手堅い設計を用いる海上自衛隊と自衛艦であるが、ほうしょう型はリニアカタパルトや大幅な省力化など初の試みが多く、試験艦と評されることも多い。
だが運用維持コストは大幅に既存航空護衛艦と比較して低減され、特に既存艦の半数以下で人員で運用できる点は高く評価されている。
航空機運用能力も過剰設計で乗り切ったとは言え、概ね当初目指した性能と信頼性を達成したリニアカタパルト2基。
完全電動式故に即応性の高いエレベータ2基により50-60機の航空機を扱うには、ソーティを含め必要十分なことも成功と評して差し支えない。
それ以外の能力。特に統合任務部隊旗艦たりうる指揮通信能力にも優れ、既存航空護衛艦近代化の雛形ともなった。
建造費高騰や技術的課題は残っているものの、初のリニアカタパルト式の省力化航空護衛艦としては及第点を収めと言える艦である。
なお肝心のF-35であるが合衆国における複数段階の近代化プロセスで問題が多発、やはり稼働率の改善には至っていない。
故に完成したほうしょう、ひしょうは整備を受けやすい本土近海防衛の任務を当初は担い、搭載航空団を含めた慣熟訓練を継続。
可能な限り予備部品を確保できたF-35Cを戦闘機の主力としたが、F-3Eで代替せざるを得ない局面も少なくはなかった。
ブロックを追うごとに性能向上と比例してトラブルが頻発し、合衆国の製造業衰退の影響もあり、F-35は半ば問題児となりつつあった。
そして一定の練度向上を果たしたと判断された後は、今や西側のコントロールを外れたイスラエル、革命防衛隊が盛り返したイラン。
その他にもハマス、フーシ派など武装勢力により第五次中東戦争と言わざるを得ない状況に陥った中東方面。
そこから原油を日本へ運ぶタンカーなどの商船をアデン湾、インド洋で護衛する任務に移行するものと考えられている、
なお大陸化以降、海上自衛隊の根幹を担ってきた既存航空護衛艦であるが、2040年までに寿命を迎えるとされている。
未だ技術課題を抱えているとは言え戦力化を果たしたほうしょう型を原型として完成度を高めた艦が、将来その後継を担う。
何より省力化で浮いた人員数で現行の航空護衛艦6隻体制から8隻体制に移行するのではないかとの推察も存在する。
ほうしょう、ひしょうの部隊における運用実績は防衛装備庁、そして防衛産業にフィードバックされ、次世代艦研究にも反映されている。
その意味では運用側の一部が半ば揶揄の意味を込めて評した「実験艦」という名前も、けして的はずれなものではない。
将来的に国産第5世代戦闘機を搭載し、日本国およびそのシーレーンを担うであろう新世代航空護衛艦の母体となるのであるから。
514:戦車の人:2025/06/26(木) 04:12:21 HOST:110-130-196-35.rev.home.ne.jp
.あとがき
以前に投下したF-35空母ことほうしょう型のリメイク版です、何ですか米本国ですら稼働率5割の第5世代戦闘機って…
将来運用の主力となるであろう国産第5世代戦闘機に適合させ、リニアカタパルトを大型化し、コンデンサ供給電力を増強。
また推進系と発電系を独立させるなら統合電気推進は無理に要らないと、CODAG機械推進方式の空母としました。
大分無茶苦茶をしましたが通常動力空母の数倍のコストが必要な原子力空母導入が、様々な観点から出来ない。
大陸化したとて自衛官志願倍率が極端に上昇するわけではないだろうと、あえてこのような空母を通してみました。
外観はいずも型に近い艦橋構造を前後分割で搭載したPA2で、リニアカタパルトやエレベータ数もそれに準じています。
様々な新技術で強引に完成させましたが大陸化日本の国力と工業力で、QE級以下のコストには収めてみました。
流石に製造業が壊滅した国の大型軽空母よりは、より優れた性能と低コストで成立させないと面目が立ちませんので。
こうやって作ってみて思いましたが征途のほうしょう型とFV-2、あれは正真正銘の超兵器だったんですね…
ウィキへの転載はご自由に願います。
なおちょっとしたデザイナーズメモですがXF-5は艦上機としてもF-35よりは稼働率は高い、ということにしてあります。
ほぼすべての部品を国内で調達可能で、なおかつ双発故にF-35ほどエンジン周りに無理がないからという感じで。
最終更新:2025年12月30日 23:17