王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 20巻(続) 大河原遁 集英社
王様 王様 私どもの仕立てる服は愚か者には見えないのでございます……(アンデルセン童話「裸の王様」より)
<あらすじ>
イタリア・ナポリの場末、泥棒市でサルト(仕立て屋)を開く日本人・織部悠(おりべゆう)。彼はナポリ中の職人たちが「ミケランジェロ」と賞賛した伝説の仕立て職人・マリオ親方が唯一認めた弟子である。
彼が開くサルトには、他店がさじを投げてしまう奇妙で難解な注文が次々と舞い込んで来るが、悠はそれらを優れた腕で解決していく。(wikipediaより引用)
2008年11月現在も連載中。
<紹介>
これを読むまで背広が嫌いだった。といっても今でもあまり好きじゃないけど、たった一人のためだけにあつらえられた服に職人がどんな思いを込めているのか、考えされられた。まぁ、既製の背広ばっかり着てるとそこまで考えないから、実際に気にするのは仕立て服を着られるような身分になってからの話だけど。
普段は飄々としている主人公が、いざ仕事となると職人の真剣な顔になるのがかっこいいですな。
よくある対決ものの解説のように脇キャラが大げさに驚くこともなく、固くなりがちな薀蓄話が流暢に語られているのも好感が持てる。
ヒロインはただ数居るだけのお人形キャラではなく、どのキャラにも愛すべき人間くささがあり、お互いに絡む事で化けるキャラが出てきているのが素晴らしい。
しかしせっかくでてきた浮いた話にも背を向けて、職人の道を歩む苦労人の主人公には幸せになって欲しいものである。
これから初めてスーツを着ようとする人や、おしゃれに縁遠い人に読んでもらいたい。
最終更新:2008年11月05日 16:22