暗号名はBF 4巻(全) 田中保佐奈 小学館
ご心配なく…世界の危機とあなたの危機には、必ず駆けつけます!
<あらすじ>
中学生、七海 団はクリプト王国により設立された組織、ギャンビットに所属する秘密諜報部員である。
彼は特殊な薬品により大人に変身し、特殊能力の「誘う目(ザ・ルック)」を駆使して世界平和のために奔走するのだった。
<紹介>
綺麗なお姉さんと危険な任務、男だったら一度は憧れる007の世界……のはずが、主人公が体は大人で中身は中学生といった変身ヒーローもの。同時期に推理と特殊装備で事件を解決する、体は小学生で中身は高校生の「名探偵コナン」が連載されていたため、読者には対比されてしまったであろう作品。後発で特殊装備がなかったのも分が悪い。
しかし表情が豊かなキャラクターの造詣は魅力的だ。いくつかの伏線を残しながらも話は全4巻と短めだがきれいにまとめられている。もったいないのでサンデーGXあたりに帰ってきてくれないものだろうか。
何かのきっかけで伸びる作家だと思うので、いまのうちに押さえておいて損は無いと思う。
孤独のグルメ 1巻(全) 谷口ジロー(原作:久住昌之) 扶桑社
モノを食べるときはね 誰にも邪魔されず自由でなんというか、救われてなきゃあダメなんだ
<あらすじ>
輸入雑貨を商う主人公、井之頭五郎がいろいろなところで食べる。
<紹介>
一話完結のオムニバス形式で描かれる五郎の食事風景を心理描写を交えて随筆風につづったものと言えば良いだろうか。
基本的にモノローグで淡々と食べていくだけなので、料理対決などの盛り上がりを期待してはいけない。グルメとつく割には庶民的な食事であるが、にもかかわらず外国でも翻訳されていて結構評価が高い。
ネット上でもカルト的人気のある作品で知る人ぞ知る佳作だったのだが、文庫化されたり久しぶりに新作が描かれたりで最近知名度が上がってきたらしい。
読み終わった後に自分も食べてみたいと思わせる話もあり、実際にモデルになった店に行ったファンの報告がネット上でもみられる。
買うときはプレミアの付いていた旧単行本ではなく、新作が収録されている新装版をお勧めする。
コンシェルジュ 13巻(続) 藤栄道彦(原作:いしぜきひでゆき) 新潮社
お客様のご要望とあらば!!
<あらすじ>
就職氷河期のさなか、どうにかクインシーホテルに就職した川口涼子。入社早々に彼女が配属されたのは「コンシェルジュ」だった。
聞きなれない職名に戸惑う涼子だったが、チーフコンシェルジュの最上拝をはじめ、頼もしい同僚とともに客の無理な注文に応えていく。
2008年11月現在、連載中。
<紹介>
ホテルの宿泊客のリクエストに応え、不便を解決する職業、それがコンシェルジュ。恥ずかしながらこの作品を読むまでその存在を知らなかった。
彼らは宿泊客(それ以外の人も)の無理難題をチームワークで、またあるときは自分達だけでなく客や他のホテルのコンシェルジュの力を借りて、巧みに解決していく。
ホテルサービスの競争相手として描かれる同業者のコンシェルジュ達も曲者だが嫌味が無くていい。
人と人とのつながりや優しさ、若者の成長、プロのサービスといったものがうまく描かれていて読後感が心地良い。ぐっとくるエピソードも多く今では毎回楽しみにしている。
でも2巻に9.11がらみのエピソードがあるのにはまいった。その回は必ず一人で読むように。
最終更新:2008年11月07日 14:49