妄想戦記ロボット残党兵 1巻(続) 横尾公敏 徳間書店
戦えど戦えど我が暮らし楽にならざり
<あらすじ>
昭和十八年--。第二次世界大戦ノ最中、敗戦ノ色ガ濃厚ニナッタ日本ハ極秘デ開発シテイタ“ロボット兵器”ノ導入ニ踏ミ切ッタ。
主人公、三船ハ自身ノ病魔ト闘ウタメ、愛シイ家族ヲ守ルタメ、“ロボット兵器”開発技官デアル親友ノ高橋ニ自ラ志願スルコトヲ告ゲ、人トシテノ自身ニ終止符ヲ打チ、人間兵器トシテ戦地ヘト赴クノダガ……
<紹介>
首都防衛機械化人間日の丸人、それが主人公の開発していた“ロボット兵器”だった。しかし彼らはただの機械ではなく人間の脳を内蔵したサイボーグであり、心を持っていた。開発した研究所によって個性の違う機械化人間がいて、各国で開発された機械化人間による戦いが始まる。
デザインは最初のアイアンマンに似ているが、わらわらと集団戦で闘う姿は異様な迫力がある。
暑苦しい機械化人間部隊の中に紅一点として陸軍情報部から女性仕官・中島優子が赴任してきてテコ入れも万全だ。
燃えよペン 1巻(全) 島本和彦 小学館
最初に言っておこう! この物語は現実の島本とはまったく関係のないフィクションであると!!
<あらすじ>
漫画家・炎尾 燃とアシスタント達が、熱い漫画を描くために日々繰り広げる闘いを描いた物語。キャラのモデルはわかる人にはわかるらしい。
<紹介>
出版は小学館となっているが、この漫画は竹書房から出ていた青年誌に掲載されていた。これはそのときの単行本に未収録だった最終回を含めた完全版である。
個人的には、逆境ナインよりも「島本和彦=熱血漫画家」というイメージを確定した作品だ。
無茶な行動だがこの漢ならむしろやって当然、のような妙な納得力のある主人公のキャラは、楽屋落ち的な時事ネタもあるはずの日常を熱い話にしている。
アシスタントと漫画家志望者は読むよろし。
同じ主人公で「吼えろペン」という作品も出ているが、こちらの方は少年誌連載の作品なのでキャラが大人し目になっている。別な作品として見比べてみるのも一興。
木造迷宮 1巻(全) アサミ・マート 徳間書店
日本の正しい女中さんです♪
<あらすじ>
世間の片隅で三文小説を書いて暮らす冴えない独身男のダンナさん。でもそんな彼の家には、可愛くて家事上手な女中の「ヤイさん」がいる。照れ屋で気持ちを伝えるのが苦手なふたりの恋愛未満ほのぼの日常ストーリー。
<紹介>
メイドさんではなく女中さん。割烹着が似合う絶滅危惧種で日本の極一部にのみ存在する幻の職業。いまやその存在自体がファンタジーなんじゃないかとも思えるのだが漫画の世界ではまだ健在だった。
駄目男に仕えるできる女という組み合わせは、よくある話だがどこかままごとじみていて微笑ましい。
トーンをほとんど使わないやわらかな絵柄にはゆったりとした時間の中で取り残された昭和の景色が感じられる。
もやしもん 7巻(続) 石川雅之 講談社
かもすぞ。
<あらすじ>
菌が見える沢木惣右衛門直保は、農大に入学し祖父の知り合いの樹教授の元で学ぶことになった。
農大独自のキャンパス・ライフをおくる彼と仲間と菌の物語。
2008年11月現在も連載中。
<紹介>
連載を読んで内容を知ってる人ならともかく、表紙が地味だから手に取りにくい単行本。見落としている人はちょっと損してるかも。
動物のお医者さんとか、究極超人あ~るとかを読んでた人には受け入れやすいと思う。かわいい動物は期待しない方がいいが。
なにしろ漫画の中でも菌漫画という前例のないジャンルだから、かなり冒険した実験作だったのではないだろうか。英断を下したスタッフに拍手。
これを読んで菌に対する見方が随分変わった。潔癖症の人にはぜひ読ませたい。
まったく知識のない読者にもよくわかるように、固くなりがちな薀蓄を3秒で足でもかけそうな菌のキャラクターで説明しているのが素晴らしい。NHK教育は見習って欲しい。
最終更新:2008年11月06日 22:32