ONE OUTS 19巻(全) 甲斐谷忍 集英社
危機意識のない勝負に勝利などない
<あらすじ>
優勝に必要なものを探して沖縄で自主トレに励む"不運の天才打者"児島弘道。そこで120キロそこそこの直球だけで賭け野球"ワンナウト"で無敗を誇る男、渡久地東亜に出会う。
優勝するための助っ人にする条件で自分の腕をかけて児島は東亜にワンナウトの勝負を挑む。
<紹介>
野球漫画でどれか一作を選ぶなら、これを薦める。
弱小チームが優勝を目指すよくある話でありながら、魔球とか偶然のラッキーといった主人公補正で勝つような話ではない。勝つために充分な布石を打ち、相手を追い込んで勝つ。そういう勝負が見られるから。
ただし、この作品の勝利はつまずいたヤツを踏み潰し、ドブに落ちたイヌを棒で沈め、ぱっくり開いたキズ口に塩をすり込むように徹底している。
そのためスポーツ青春漫画ではなく、ギャンブル漫画に近いひりひりとした緊張感がある。
今後の野球漫画はこれを越えなければならないのだから大変だ。
OPEN MIND 1巻(続) 芳崎せいむ 講談社
人間の中には苦しみを越える力があるんです
<あらすじ>
こころの病院である千鳥クリニックの医師、千鳥杏子のところに訪れるさまざまな悩みを抱えた人達を描いた物語。
<紹介>
読み終わってこころが楽になる漫画。挫けて会社を辞めた身にはじんわりときた。こころが疲れた時にはまた読み直したい。
こころの病院、というと拒絶反応を示す人が多いようだが、むしろストレスの多い現代では必要なのではないだろうか。
本作品内にも身内をこころの病院に行かせたくない、という描写があるように、周囲にはなかなか理解されないし、面子もある。だけどそんなものは立ち直るのに何の力にもなりはしない。
苦しいけれど病院に行けない、行きたくない人は、まずはこれだけでも読んでみてはいかがかな。初診料は514円(税別)だ。
この漫画に救われたという事もあるのでちと評価甘すぎかもしれないけど、こころに何かを残してくれる数少ない作品だと思う。
惜しむらくはずいぶん経つのに続巻が出ないという事。
最終更新:2008年11月05日 16:11