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低い屋根の家が立ち並ぶ都市に一つの軍用トラックが走っている。
その窓には青年と少女の姿があった。 しかし彼らの表情は夜の闇にも増して暗い。
「なあ冬馬・・・・・・」
「わかっている、わかっているさ!」
数時間前に行われていた放送、そこには確かに『南』千秋という名前が呼ばれていた。
南千秋、それは南冬馬が友として、そして弟として接していた少女の名前だ。
彼女の名前が呼ばれたときの冬馬の顔は驚愕と絶望に満ちた。 トウマは名前しか聞いてないが、親しき者の死にゆくところは用意に想像できる。
かつて自分が出店でバイトしていたときのこと、客である一人の少女が戦争により死亡したのだ。
笑顔で商品を買って立ち去ろうとした彼女が無様に爆風の炎に飲み込まれていく。 戦火はさらに勢いを増して人を、
植物を、生命を飲み込んでいく。 自分が生き延びることができたのはあの時空より舞い降りた鋼鉄の戦士がいたからだ。その姿はまさに英雄だった。 突如天から現れて身の丈を有に超える巨大な剣で侵略者達を次々と薙ぎ払っていく姿は武神と喩えるに他無い。
屈曲あって後に、その武神とともに幾多の悪を断っていったのだがその武神は今ここにいない。
「冬馬」
「なんだよ」
だから自分が彼女の守護者となるしかない。 故に彼は戦いの道を選ぶ。
こうして青年の瞳に再び闘志が宿り、言葉を続ける。
「俺がお前を―――」






一瞬の出来事だった。
トラックが爆発を起こしたのだ。
フレームやタイヤなどがグシャグシャに変形して無残にばら撒かれる。



「大丈夫か冬馬!」
幸い冬馬はトウマに抱きかかえられ、トラック爆発の寸前に路上へと脱出したので爆風に飲み込まれることはなかった。
トウマ自身が盾になってくれたおかげか、冬馬に目立った外傷はない。
「・・・・・・! 一体何が起こったんだよ!?」
「あいつだ」
冬馬を立ち上がらせたトウマは落ち着いた口調でいまだ火を上げ続けているトラックの残骸へと指を指す。
そこには炎の中に一人悠然と立ち続けている人影があったのだ。
しかしローブの中からむき出しにされた顔と腕は青白く、人間離れした薄気味悪い笑みを浮かべている。
「ほっほっほ。私としたことが殺し損ねてしまいました」
ローブを纏った男は愉快そうな口調でトウマ達に言い放つ。 その言葉にトウマは眉間にしわを寄せつつも冬馬の前に立ちふさがり、冬馬は彼の背中に隠れる。
「いきなり何をするんだ!」
男に返答したのはトウマだった。 怒りを一片を隠さぬ声で男に怒声を浴びせる。
「何を言っているのですか? 貴方達を殺すために決まっているでしょ」
当たり前のように言い放つ男は腕に魔力を溜め始める。 それを察知したトウマは冬馬を抱えて走り始めた。
「自己紹介がまだでしたね。私は光の教団のゲマ、ではさようなら、メラゾーマ」
膨れ上がった魔力が巨大な火の玉となって駆け去るトウマに向かって飛んでいく。
しかし火の玉は彼の身体を掠めただけに終わった。 
メラゾーマが被弾した建物が火柱を上げ、その後ろに回り込んでトウマは駆けていく。 そして路地裏まで辿り着いたところでトウマは冬馬を降ろした。

「お前はここに隠れているんだ。 危ないと感じたら逃げても構わない」
トウマは目線を冬馬に合うように腰を降ろし、彼女の両肩に腕を置いて諭すように語り掛ける。 しかし彼女の反応はトウマの望んでいたそれとは違った。
「馬鹿言うなよ! トウマを置いて逃げることなんてできるわけないだろ!」
トウマの両手を振り払って今度は彼女が彼の両肩を掴んだのだ。 しかしトウマは優しくそれを降ろす。
「いいか冬馬、あいつはかなりやばい。 俺が本気で戦っても勝てる相手かわかんねえ・・・・・・だからお前は逃げろ!
ここでお前が死んだら誰が夏奈を助けるんだ!」
「!?」
彼女の目は見開かれた。 そして悩んだような顔をした後再びトウマに答える。 ただし先ほどのような激昂ではなく、最初にトウマが話しかけられたときと同じ口調でだ。
「トウマ、そこまで言うなら絶対に・・・・・・絶対に帰ってこいよ!」
「ああ!」
駆け去る冬馬を見送ったトウマは炎の先からやってくるローブの男を見据えた。
「やっぱりここにいましたねぇ」
魔術師は目の前の獲物を前に微笑みかける。
されど立ちふさがる青年は、逃げ惑う草食動物ではなく狩人に牙を向ける野獣。
「少女は逃げたようですね。 まあ後で貴方の後を追わせてあげるから問題ありませんが」
「来い、外道!!俺の闘志がお前達を叩き潰してやる!!・・・・・・木っ端微塵にな!!!」
少女の約束を受け取った闘士と、獄炎を操る魔術師のGONGが今、鳴り響いたのだった。


【一日目・午前5時30分/メキシコ路地裏】
【南冬馬@みなみけ】
[状態]健康、少年物の服
[装備]不明
[道具]食料一式、その他不明
[思考]基本:南家の人と合流する
   1:ゲマから逃げる
   2:トウマが心配

【一日目・午前5時30分/メキシコ】
【トウマ=カノウ@スーパーロボット対戦シリーズ】
[状態]鉄腕アルバイター
[装備]己の肉体
[道具]食料一式、その他不明
[思考]基本:ミナキを助けて主催を倒す
   1:冬馬を守る
   2:ゲマを倒す

【ゲマ@ドラゴンクエスト5】
[状態]健康
[装備]不明
[道具]不明
[思考]基本:光の教団の再興、そのための参加者の皆殺し
   1:目の前のトウマを殺す。 冬馬は後で殺す
最終更新:2008年11月08日 08:35