神父組と背景組の戦いは長引いていた。
背景組はあやののデコビームとオーストラリアのえらい人の空気砲で神父にダメージを与えていくものの
見事に再生され、千秋の手裏剣のサポートもあってなかなか決定打を与えることが出来ない。
それは神父組も同様。神父の攻撃もカナダのえらい人の盾のサポートで決定打を与えるのが難しくなっていた。
そんな膠着状態が崩れ去るのはまさに次の瞬間だった。
「ミィィクウゥゥルゥゥビィィイィィムウゥゥウゥゥウウゥ!!! 」
何度目になるか分からないアンデルセンのみくるビームをあやのに放つ。
そんなときに限ってカナダのえらい人が2人の間に割って入りたてで防御する。
そしてフリーな状態となったオーストラリアのえらい人がアンデルセンに空気砲をうとうとしたとき。
「させるかよっ!」
千秋が手裏剣でオーストラリアのえらい人を牽制する。が、千秋の手裏剣を腕ははっきりいって下手糞。
元々運動神経はよくないのだ。千秋の牽制を気にせずにオーストラリアのえらい人は神父にむかって空気砲の照準を向けスイッチを入れる。
―その時。千秋の投げた手裏剣の一つが空気砲の発射口に偶然にも入ったのである。
発射されようとした空気砲は砲身内部で手裏剣に直撃し砲身は内部爆発を起こした。
オーストラリアのえらい人の空気砲を装備していた右腕は吹き飛んだ。
「ぐぁあっ・・・右腕がぁ・・・」
アンデルセンはこれを好機と見てカナダの人にトンファーを牽制程度に投げた後、
みくるビームの照準をオーストラリアのえらい人に向け…
「ミィィクウゥゥルゥゥビィィイィィムウゥゥウゥゥウウゥ!!! 」
を放った。オーストラリアのえらい人は対抗手段もなく、ビームの閃光に消えていった。
「所詮…私は…背景だったかーっ!!!」
「ば…バカな・・・。」
カナダの人が仲間の死に驚いている間にアンデルセン神父は懐に入り込んでいた。
残りの一本のトンファーをあやのに対して振りかぶる。
カナダの人があやのを守ろうとするが、重い盾を持っていては間に合わない。
神父のトンファーがあやのに振り下ろされた時、砕けたのはあやのの頭部ではなくカナダの人の頭部だった。
「…どうせ目立たないなら。何かをやって死んだほうがマシだろう。」
あやのは神父から飛び退いた。仲間の死に悲しむことはない。
私はこの人たちとは違う。空気のまま死ぬことなんてできない。輝く一等星になるまでは!!
「こうなったら…」
あやののデコからビームを放つ。
「ふん…」
神父もみくるビームを放ちビーム同士がぶつかりあって砂埃を巻き上げる
だがアンデルセンは砂埃に向かっていった
「弱いな…どうせ砂埃を上げて強襲しようということだろ…
次にお前の姿を見かけたときは全てが終わりだぁ。AMEN…。」
だがいつまで立ってもあやのの姿は現れない。それは砂埃が晴れた時に彼女の狙いにようやく気付いた。
「ぬぅ…!」
「動かないほうがいいわよ。この子の頭をぶち抜かれたくなかったらね。」
あやのは砂埃を巻き上げている間に千秋を捕まえ銃を突きつけ人質にしていたのだ。
流石のアンデルセンでも神の子と崇めている千秋が人質では身動きできない。
「じゃあそのままでね。」
あやののデコが光る。動けない神父を焼くつもりだろう。本来なら神父は焼き焦げになるのだが…
「痛っ!!」
千秋があやのの手にかぶりついた。痛がった隙にあやのの腕から逃れる。
神父はその隙にあやのに急接近。あやのに蹴りを入れて遠くへ吹き飛ばす。
みくるビームの方が効率がいいのだがそれだと千秋まで巻き込んでしまうので蹴りにした。
「大丈夫ですか千秋。」
「平気だよ。」
「よくもやってくれたわね…!!!」
あやのが遠くでデコを限界まで光らせていた。
「全力全開…デコビーム!!!!」
あやののデコから今までとは比べ物にならないくらいの光線が発射された。
不運にもアンデルセンと千秋は同射線上にいた。
「まずぅい…千秋、伏せるんだぁ!!!」
アンデルセンが千秋の上に被さり千秋だけは何とか生かそうとするが、それはまさに無駄な足掻き。
「AMEN…」
2人ごと消されるのがオチだろう。光線が2人を焼こうとした時―
千秋の光竜の力が解放された。
千秋は自分の背中から巨大な光の翼を出して自分とアンデルセンを丸め込むように防御していた。
デコビームを見事防御しているが、封印されてる状態で無理矢理解放したため光竜のエネルギーは千秋の身体を蝕んでいた。
千秋はどんどん意識が薄れていく。
「ちくしょう…ここまでかよ…」
最後に頭が何かとぶつかったような衝撃と『ゴンッ!!』という音がした
★ ★ ★
「やった…勝った…!!」
ホンジュラスの街。正確には街だった場所で最後の勝利者が吼える。名はらき☆すたのデコ。
自分がビームを放ったところにはガレキ以外なにも存在しない。あの2人が生きているわけがない。
あやのは勝利の酔いをすぐに覚ますとどこか落ち着いて休憩場所を探すため去っていった。
【一日目・17時30分/ホンジュラス】
【らき☆すたのデコ@らき☆すた】
[状態]:かなりの疲労、6/氏の子を妊娠
[装備]:AK-47
[道具]:支給品一式、6/氏の結婚指輪(かがみ探知機能付き)
[思考] 基本:メインキャラを超えて一等星になる
1:かがみに6/の不貞を突きつけた後残虐に殺す
2:メインキャラの復讐はやる
3:休憩場所を探して休憩する
※アンデルセンと千秋は殺したと思っています
「ん…あれ…生きてる。」
私はガレキを何とか這い出ることが出来た。そしてアンデルセンを探そうと声を出す。
「お~いオッサン…」
呼んでも声がしないのでそこらへんのガレキに埋まっているのだろうと思いガレキを掘り返してみた。
すると何と言うことだ。『私』の死体が出てきたぞ。全身傷だらけで目は開けたままで、瞳に光もない。
ガレキから出てきたのは明らかに私、
南千秋。おかしいなどうなっているんだ?
そして千秋はあることに気付く。さっきオッサンを探そうと声を叫んだがその声は私の声じゃない!!!
私は自分の手を見る。映ったのは自分と手とはまるで似ても似つかないゴツい腕だった。
説明しよう。少女南千秋は光竜の力を使い果たした後デコビームによって死んだ。
デコビームはやや威力が減っていたためアンデルセンには致命傷を与えなかったが千秋には致命傷となった。
その刹那、2人の頭と頭が思い切りぶつかっていたのである
漫画やアニメでたまにあるだろう。2人の精神、魂が入れ替わることが千秋と神父の間に起こったことはまさにそれである。
タイミングは頭と頭が思い切りぶつかった瞬間
その結果2人の魂は入れ替わりアンデルセンの魂は死亡。千秋の魂は生き延びたわけである。
そのことを悟った千秋はデコビームの余波で自分の服が全部吹っ飛んだのに気付き、
神父のデイバッグにあった神父の服を着こんで、そこらへんのガレキを探索して
金属バットと鉄パイプを拾った後、
何だかとても悲しくなって泣いた――若本ヴォイスで。
【
アレクサンド・アンデルセン(南千秋)@ヘルシング】
[状態]:神父を失った悲しみ、傷は再生中
[装備]:金属バット、鉄パイプ
[道具]:支給品一式
[思考]基本:積極的に殺し合いには乗らない。アカギを制裁する
1:姉さまを探したいがこの姿じゃあ…
2:オッサンの仇はできればとりたい
3:そういや
アーカードと蹴りをつけたいと言ってたっけ
4:元の姿に戻る方法も探る
【オーストラリアのえらい人@オーストラリア 死亡確認】
死因:アンデルセンのみくるビーム
【カナダのえらい人@カナダ 死亡確認】
死因:アンデルセンのトンファーによる撲殺
【南千秋(アンデルセン神父)@みなみけ】
死因:デコビーム
最終更新:2008年12月18日 19:16