その夜、信長は寝付けぬ耳に、不思議な音を捉えた。
「……方が……民党を……ぶっこわし……」
「……?」
寝所から抜け出し、襖を開いて隣室に入る。
目の前には、献上された自民党の古いポスターがあった。小泉純一郎の「改革を止めるな」の台詞が勇ましい。
「ポスターの小泉が喋ったというのか……?」
釈然としない面持ちで首をかしげる信長だったが、次の瞬間、ハッとしたように振り返る
ズ バ ッ !!!!!!!!!
「ッ!?」
「お世話になり申した」
そこに居たのは、所用で外に出していたはずの羽柴秀吉。
秀吉の刀により腰の位置で真っ二つにされた信長は、しかし、次の瞬間
↓
ピ タ ッ
↑
「!?」
崩れ落ちるでなく、這い蹲るでなく。綺麗にその腰に生じた断面を繋ぎ合せると、
「おいその刀ぁ!!!」
「(ビクッ)」
「安いぞ!!!」
と、指摘し、スタスタと歩きはじめた。
「まあ座れ」
秀吉に背を向け座り込み、なにやらごそごそと始める信長。
「こうなるかもしれんとは思っていた。俺も、安倍も、無茶をしすぎた」
「………」
(なななな何故死なぬのだ!?)
だらだらと汗をたれ流しながら、すこし距離を置いて畳に座る秀吉。
「だがこればかりは……やめられん」
皮肉げに唇をゆがめ、信長は笑う。
「凝縮される生死。人は、戦いの中でこそ最も輝き、そして、美しく散ることができる。
どんな奇麗事を並べようとも、この真理の前には、言の葉の全ては無力だ」
(茶……茶を入れているのか?)
信長がやっていることに気付いた秀吉は、なおも驚愕を隠せない。いったい、なんのつもりで
「この動乱……今しばし見守っていたかったのだがな……」
振り向き、秀吉と視線を合わせる信長。
「……この時代、このような状況をなんと呼ぶか、知っておるか?」
茶碗を、差し出す。
「『バトロワ』よ」
恭しく、茶碗を受け取る秀吉。
そして、再びズレはじめた断面から臓物を撒き散らしながら、信長は死んだ。
【2日目東京都国会議事堂:23時59分】
【羽柴秀吉@歴史】
[状態]:健康
[装備]:刀
[道具]:不明
[思考]
1:これで自分が天下人
2:バトロワをやめる気はない
最終更新:2006年12月25日 00:32