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久しぶりといえばいいかな、諸君?
私だ、アーチャーだ。
いやはや、全く驚いたものだ。まさかまた優に呼び出されるとはな。

……いや、一番驚いていたのは前によく我々の話を書いていた書き手だが。優と組んだ話を読んだ時は盛大に噴いていた。

世界が違うはずだが、優は前に私が組んでいた者と同一人物のようだ。
優が言うには、新しく支給された道具の中に召喚するための呪文と魔法陣が書いてあり、それを使って召喚したらしい。
その時に使った触媒が私が前に作った改造銛であったために私が召喚されたというわけだ。

「久しぶりやな~、元気やったか?」
「ああ、座に帰った後も釣りをしながら優の事を思い出していたよ。」

前回のリヴァイアサンとの戦いの後、私はパスが切れたことによって魔力が尽き、座に帰ることになったが釣りのことは忘れなかった。
向こうでもクーやギルと楽しく釣りで勝負していた。
……たまに本気でバトルしてアルトリアに皆まとめてエクスカリバられていたのも良い思い出だ。

「ほな、折角あったんやし、早速漁に出るで!!」
「承知した、と言いたい所だが少し話がある。どうやら我々は面倒なことに巻き込まれたようだぞ?」
「面倒なこと? 何の事や?」

実は今の私には優のほかにもパスが繋がっていてそこから魔力が流れてきている。
正直に言って優からの供給で十分なのだが、もらえるものはありがたいので貰っておこう。
だが、これは以前にも経験した事のある感覚だ。そうあれは……

「聖杯戦争。マスターとサーヴァントが協力し合い、他のマスターやサーヴァントと殺し合いを行い最後に残った1人が願いを1つ叶えられるという狂った儀式だ。」
「何やと!? 何でそんな事せなあかんのや!?」
「恐らくは、正式な呪文を用いて私を召喚した事が参加の意思ありと取られたのであろう。」

だが、冬木の聖杯戦争とは決定的に違うところがある。
それは、大聖杯の作用範囲が途轍もなく広いということだ。何故分かるかといえば、聖杯からそう言う情報が流れて来ているからだ。
そして、サーヴァントはどうやら勝敗が決するまでは日本からは出られないらしく、ガルタイトも使用が制限されていて、前のような力が感じられない。

「まあ、日本から出られないのは痛いが、此方から仕掛けない限りはいつも通り漁に出ても問題は無いだろう。」
「日本から出られんのやと!? ほな、はよ終わらせな!!」
「まあ待て、優。―――日本の海は広いぞ?」

200海里水域を日本の領海とするのであれば、その範囲は途轍もなく広い。
それこそ、漁には空母クラスの大きさがあればガノトトスレベルの獲物も十分に獲れるだろう。

「そうなんか? そんなら安心やな。ほな、アーチャー、漁に行くで!!」
「今度こそ了承した。それでは直ちに……」

ふとポケットに重みを感じ、それを手に取る。
……ああ、そうだ。優には渡しておくものがあったんだった。

「優。この間の忘れ物だ。受け取ってくれ。」

手にしたものを優に渡す。
それは青みを湛えた石で、強い魔力を持っていた。

「何やこれ?」
「それはこの間倒したリヴァイアサンが変化したものだ。止めを刺したのは優であろう? ならばそれはお前の物だ。」
「……奴を倒した証って訳やな。わかった、これは俺が確かに受け取った!!」
「確かに渡したぞ。それでは早速漁に行くとしようではないか!!」
「よっしゃ!! 今回も、仰山大物を獲ったろうやないか!!」

「「ウラーラーラーラーラーラー!!!!!!」」


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *



……などという会話を先ほどまでしていたのだがな。
漁に行く前に巻き込まれてしまったようだ。
しかも真名までばれている。
本来であればお互いに潰し合わせて消耗したところを狙うのが定石だが、あのアーチャーに見つかってしまうとはな。
……く、気配に気付かず近くを通過しようとするとは何たる間抜け!! おのれ、凛のうっかり、ここぞという時に何故発動する!?

「では、エミヤ。貴方は何故この戦いに介入しようとしたのです?」
「何、さっき言った通りだ。だが、聞きたい事が1つ出来た。―――一体何処で私の真名を手に入れた、アーチャー?」
「ああ、そんなことですか。何処かからでも漏れたんじゃないんですか? 私の所に来た新聞に真名が全員分書いてありましたよ? まあ、宝具までは載っていませんでしたけど。」

何ということだ。だが、私の真名がばれたところで特に問題は無い。
だが、この先、これで迂闊に手札を切れなくなった。
なぜなら、宝具を使用したのを新聞に載せられてしまっては相手に対策を練られてしまう可能性が高い。
さて、どうしたものか……

「どうしたんですか? 来ないなら私から行っても良いんですよ?」
「ああ、そうだろう。だが、私にばかり構っていると横から掻っ攫われるぞ?」
「えっ? きゃあ!?」
「くっ、外したか!!」

後ろから1頭身の剣士がアーチャーに斬りかかり、アーチャーがかろうじて避けた。
さて、此処で2人を一網打尽にするのは容易いが、今はまだ手札を切るべきではないな。
アーチャーが剣士に気を取られている間に私は退却するとしよう。
脚力を強化して一気に戦闘から離脱する。
……ふむ、どうやら追っ手は来ないらしいな。もっとも、2人のうちのどちらかが追ってきていれば、即座にもう1人に背中を取られるだろう。
2人を生かしておいたのは今情報を知られるのは早すぎるし、警戒されるのもご免だからだ。

さて、漁に出るのは良いが、新聞屋か……厄介な奴が相手に回ったものだ。戦いとは情報を得るところから始まるからな。
その点で行くと、あのアーチャーは全てのチームにとって脅威となりえるだろう。

「大丈夫か、アーチャー?」
「ああ、幸いにして被害は被っていない。だが、顔を知られてしまったのは少しばかり問題があるな。特に我々の場合、居る場所が特定され易い。」
「じゃあ、どないすれば良いんや?」
「とりあえず、今は漁をせずに……ぐっ!?」
「ど、どうしたんや、アーチャー!?」

こ、これは……私の情報が変わる!?
しばらくすると、気分も良くなり、変化した私の情報が現れた。

「優……私はたった今、アーチャーでは無くなった。」
「どういうことや?」
「恐らく、世界の修正が掛かったのであろう。」

まあ、恐らく真名を知らない連中がアーチャーと呼んだ時に混同しないようにするためだろうが。

「で、何になったん?」
「「アングラー」だ。どうやらクラス名まで釣り人になってしまったようだ。クラス別能力も変わってしまったが、弓の腕は生来の物だし、視力を強化すれば少なくとも2km先までは見えるから特に問題は無い。」
「そりゃお前にはピッタリやな!!」
「だが、優にはこれからもアーチャーと呼んでもらいたい。クラス別スキルを隠すためにもな。」
「わかった。で、どうするんや?」
「とりあえずは海に行こう。何、サーヴァントが近づけばサーヴァント同士すぐに分かる。何かあったら即座に連絡をしよう。」
「つまり、漁やな?」
「漁、だ。」

とりあえず、本当に海まで行くことにした。
さて、今回は漁ばかりをするわけにも行かないらしい。
まあ、死なないように努力するとしよう。

【午前6時50分/日本】



【濱口優@現実】 (マスター)
【状態】疲労、パワー全開 、アーチャーのマスター
【装備】改造巨大銛、ゴーグル、ウェットスーツ
【道具】木の実5種(それぞれ少量) 、魔石リヴァイアサン@FF6
【思考】基本:アーチャーと共に世界中の魚を獲る
     1:ウラーラーラーラーラーラー!!!!!!!



【アーチャー@Fate/stay night】 (クラス:アングラー)
【状態】やけっぱち精神崩壊、凛のうっかり伝染
【装備】釣竿、最新式リール、釣り針、頑丈な釣り糸、三つ編みにしたピアノ線
【道具】釣りミミズ×6、釣りバッタ×5、釣りホタル×17、釣りカエル×9、ガルタイト、ノート
【宝具】無限の剣製
【思考】基本:濱口優と共に世界中の魚を釣る  
    1:ウラーラーラーラーラーラー!!!!!!!
    2:そろそろゴールしてm(ry
    3:新聞屋についても手が空いたら調べる

※クラス別スキル
【海の知識:ランクB】:海や川、湖などの状態が全てわかり、海流などの予測が立てられる。但し、海風など、海の外の突発的な自体には対応していない。
【漁民:ランクA+】:ある一定以上の規模の水際、水面上、及び水中に存在する時、幸運以外の能力が飛躍的に向上する。

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

「まさか、エミヤに助けられるとは思いませんでしたよ。」
「くっ、あの男、余計なことをしてくれる!!」

一方、此方ではアーチャーことえーりんと、ライダーことメタナイトが未だに戦っていた。
えーりんは弾幕を張ってメタナイトを寄せ付けないようにしているが、メタナイトは悉く躱し決定打にはならない。

「姫様……聞こえますか?」
「何かしら、えーりん?」
「此処は一旦休戦にして彼らとの協力を申し出てみたいのですが。」
「えーりんがそう思うんなら良いわよ。」
「ありがとうございます、姫様」

えーりんは輝夜との念話を切るとメタナイトに停戦を申し出た。

「あの、このままでは千日手ですから一度停戦しませんか?」
「勝負の最中に何を温いことを!!」
「でも、このままでは魔力が無くなりますよ? 私はまだ十分にありますが、貴方はどうなんですか?」

実際、元から強い力を持っているえーりんに同等以上の力を持つ輝夜がバックアップに付いているのに比べて、メタナイトのマスターである巡音ルカの魔力量では輝夜程のバックアップは望めない。
メタナイトは戦いながらも冷静だった。

「マスター殿、どうする?」
「悪くは無いんじゃない? 私の目的はミクにあるんだし、向こうも何か考えがあるんでしょう。とりあえず話を聞いてみたら?」

すると、メタナイトが一気に距離をとり、剣を構えながら切り出した。

「何を考えている?」
「まず、この場であのような戦いをしていても両者が疲弊するだけです。幸いにして今は大丈夫みたいですけど、先程此処に居たアーチャー、エミヤならば嬉々として漁夫の利を獲っていくでしょう。」
「成程。確かにそうだ。だがそれだけではないのだろう?」
「ええ、単刀直入に言います。協力しませんか?」
「何故だ?」
「まず、戦力の分からない相手が多い事があります。相手の真名が分かっていても、その殆どの弱点となりえる要素が分からないのですから、その情報を引き出す必要が有ります。その時に、背中を預ける人間が居ればとりあえずは安心できますよね?」
「確かに。だが、それはお互いが裏切らないという保障があっての話だがな。」

メタナイトのその発言にえーりんはにっこり笑って答えた。

「それは大丈夫ですよ。姫様は貴方相手に簡単にやられるような人ではありませんし、襲えば私が貴方をマスター共々打ち抜きますから。」
「此方も貴様がマスター殿に手を出せば即座に細切れに出来るのだがな……」
「ほら、手を出したところでお互いに損ですよね? どうしますか?」

えーりんの問いかけにメタナイトはルカに相談した。

「ということなのだが、如何致す?」
「そうだね……1人で捜すより皆で捜すほうがミクも早く見つかるわね。それにアーチャーなら、目も良いでしょうし、此処は乗りましょう。」

相談を終えると、メタナイトはえーりんに向き合った。

「分かった。要求を呑もう。だがさっきも言った通り、マスター殿に手を出したら承知せん。良いな?」
「分かっていますよ。それでは姫様、出てきて大丈夫ですよ。そちらのマスターも出てきてください。」

えーりんが声を掛けると2人のマスターが出てきた。

「蓬莱山輝夜よ。宜しく、ライダーのマスター。」
「巡音ルカよ。宜しく。さて、お互いの顔合わせも終わったことだし、この後どうするの? 私としては早くミクを追いたいんだけど?」
「ミク……セイバーのサーヴァント、初音ミクですね。彼女を追っているのですか?」
「ええ。さっき交戦したわよ。攻撃パターンも分かってるし、まずはあの子からでも良いんじゃないかしら?」
「……まあ、良いでしょう。それではまずはセイバーのサーヴァント、初音ミクを追うことにしましょう。」

こうしてアーチャー・ライダーの協力関係が成立した。
そんな中、えーりんは1人考えていた。

「何で、エミヤは私を助けたりしたのでしょう? 新聞から情報を得られるのは私だけですし、生かしておく理由が見つからないんですが……今度問いただして見なければなりませんね……」

えーりんは今度エミヤにあったら聞いてみることを決意した。

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


【午前6時50分/日本】



【八意永琳@東方project】 (クラス・アーチャー)
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】不明
【思考】
1:マスター(輝夜)に絶対の忠誠
2:ライダー達と協力し、まずはセイバーを捜す
3:アーチャー(エミヤ)に助けた理由を聞く


【蓬莱山輝夜@東方project】 (マスター)
【状態】健康
【装備】ジャージ@現実
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:カオスロワ、聖杯戦争の優勝を目指す。


【巡音ルカ@ボーカロイド】 (マスター)
【状態】健康
【装備】不明
【道具】支給品一式
【思考】
1:アーチャー達と協力し、ミクを探す



【メタナイト@星のカービィ】 (クラス・ライダー)
【状態】健康
【装備】剣(詳細不明)
【道具】支給品一式
【宝具】不明
【思考】
1:マスターに従い、敵を討つ
2:アーチャーたちがマスターに危害を加えないように警戒する
最終更新:2009年05月23日 16:28