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四国。
比較的平和と思われていたその地は、今や地獄と化していた。
死体の山。そしてその中に佇む、二つの影。
そのどちらもが、悪と戦い続けてきたヒーローであった。
だが、殺し合いの舞台は、彼らを敵対させる。

本郷猛、仮面ライダー1号。
諏訪ミツ夫、パーマン1号。

「パーマン……この死体、君がやったのか……?」
仮面ライダーが、パーマンに問いかける。
まるで信じられないものを見たかのような表情で。
無理もない。
「そうだよ。彼らは皆、独善的な正義を振りかざして、僕の行く手を阻もうとした。
 だから始末したまでさ」
ヒーローである少年のその言葉は、恐ろしく冷たい。
「それにしても……あなたが一番最初の仮面ライダーか。
 こうして直に会うことができるなんて、光栄だなぁ」
「パーマン1号……何故だ!?何故皆のヒーローとして活躍してきた君が、こんなことを!?」
少年の目は、ライダーを嘲笑うかのような、冷え切ったものだった。
「何言ってるのさ。僕がヒーローだった事なんて一度もないよ。
 猿とかアイドルとかと一緒に、ゴッコをやってただけ。
 その結果多くの人々を救ったのだとしても、本人が遊びのつもりじゃヒーローとは呼べない。
 本当のヒーローってのは、今のこの絶望的状況に屈することなく、このゲームに抗おうとする人達のことさ。
 そこで死んでいる彼らのようにね。独善でも何でも、その心意気だけは評価に値するよ」
死体の山を指差しながら、少年の口から淡々と言葉が紡がれる。
「ならば……何故だ。何故、そんな彼らを殺した?」
ライダーは再び問いかける。

「遊びじゃない、本当のヒーローになるためだよ」
「本当のヒーロー……だと?」
「ライダー、スーパーマンは知ってる?」
「スーパーマン?何を急に……?」
突然の問いかけに戸惑うライダー。
スーパーマン。かつて人々を魅了した、架空のスーパーヒーロー。
「スーパーマンは他の誰にも引けを取らないヒーローとして今もみんなの憧れの的でいる。
 ずっと昔の話なのにね。みんな彼のどこがそんなに気に入ったんだと思う?」
「不屈の精神や優しさ。ヒーローと人との間で揺れる人間性。力を有する者の義務と責任…」
「ハッ! そんなふうに読んだんだ。さすがに固いねぇ!」
ライダーの答えを、鼻で笑い飛ばす。心の底から嘲るように。
「……でも違うよ、もっと単純な話さ」
「ならば、君の言う答えとは何だ?」
一呼吸置いて、パーマンはその答えを口にした。
ぞっとするほど、冷酷な声で。

「力、さ」

「……君は……」
「力だよ。強いからだよ。それ以外に何があるの?
 あんなに強いから、みんなスーパーマンを求め続けるんだ。
 だってそうでしょ? 誰も彼の隣人である事は望まない。
 彼のようになりたい……正確には彼のあのスーパーパワーを自分のものにしたいんだ」
言葉が出ない。
彼は何を言っているのか。
この三日間の殺し合いの中で、彼は一体何を見てきたのか。
呆然とするライダーに、パーマンは近づいていく。
ライダーは、本能的に危険を察知した。彼から離れなければ――
しかし、動けない。まるで見えない力に押さえつけられているかのように。
何もできないまま、彼はパーマンの接近を許してしまう。
「そしてそのパワーを行使する……
 自分の望みのまま、こんなふうにね!」
ライダーの腹部に、パーマンの拳が打ち込まれた。
パーマンの力は常人の6600倍。
そして、今彼が手につけているスーパー手袋の効果で、さらに2倍。
13200倍の力での全力のパンチは、改造人間である仮面ライダーにも大きなダメージを与えた。
「ゴ……ホッ…!」

「ブービーは死んだ。パー子は普通の人間として生きる道を選んだ。
 パーやんは最後まで僕を思い留まらせようとしたけど……黙らせるのには苦労したよ」
足元の死体の一つに目をやる。
そこに横たわる死体は、緑色のパーマンマスクを被っていた。
「バードマンにだって今の僕を 止める事はできない!
 僕は地球のみんなに見せつけてやるんだ。このパーマンという力を!僕というヒーローを!
 例えばさ……このふざけた殺し合いを始めた主催者を、みんなの見ている前でぶち殺す……
 解り易いと思わない?スーパーヒーローのパフォーマンスにはさ!」
狂ったような笑みを浮かべる。その目は……かつての正義感溢れる少年の瞳ではない。
「……嫌な目をするようになった!少年ッ…!」
「余計なお世話だよ」
ライダーの言葉に、パーマンは拳で返した。
2発、3発。何発も、何発も叩き込む。
やがてライダーの身体の外部装甲は割れ、ベルトは破壊され。人間の、本郷猛の姿へと戻る。
それでもパーマンは殴ることを止めない。
圧倒的力の前に、本郷の意識が遠ざかっていく。
(いかん……もう俺は、これ以上は……)
もうすぐ自分は死ぬ。
だが、その前にこの少年を止めなければ。
自分の力ではもう無理だとしても――死ぬ前に、誰かに彼の危険性を伝えなくては。

(聞こえるか……)
本郷は、誰にともなくテレパシーを送る。
それは、彼と同じ改造人間ならばわかる、信号。
(聞こえるか、この日本に散らばっている、他のライダー達……!)
仮面ライダー達は、どこにいようとも常に電子頭脳で会話することができる。
日本全土を覆うジャミングにより、その機能は大きく低下しているものの……失われているわけではない。
(俺の持っている全情報を、みんなに伝える――
 頼む……彼を、そしてこの殺し合いを止めてくれ――)
彼は、全てを仲間達に託す。
自分の後に続いた、戦士達に。


後は任せたぞ――

2号、一文字隼人。

V3、風見志郎。

ライダーマン、結城丈二。

X、神敬介。

アマゾン、山本大介。

ストロンガー、城茂。

スカイライダー、筑波洋。

スーパー1、沖一也。

ZX、村雨良。



そして――


「――――!?」
「どうした?光太郎」

京都市内。
歌い続ける二人の魔神。
だがその時、南光太郎は、何かに呼ばれたような気がした。
それが何であるかは、はっきりとはわからない。
それでも……ひとつだけわかる。
「すまない、クリリン。俺は四国へ行かなければならない」
「へ?なんで……?」
「わからない。ただ……行かなければならないんだ」
激しい胸騒ぎ。
ゴルゴムの仕業か――?いや、これはきっと違う。
まさか、10人の先輩の誰かの身に何かが起きたのか。
「よくわからないけど……それじゃ、俺が舞空術で送っていこうか」
「いや、クリリンはこのまま歌い続けてくれ。
 あなたは一刻も早く、歌い手達を集めなければならない。
 それがこの殺し合いを止める、鍵なのだから」
クリリンは彼の瞳を見て、感じ取る。彼の意志は強い――
「わかったよ。けど、一つだけ約束しろ」
「?」
「絶対に、死ぬなよ。お前も、カヲルの選んだ歌い手の一人……
 そして、仲間なんだからさ」
「!……ああ……わかった。約束する。
 お互い、必ず生きて逢おう……!」

アクロバッターに跨り、仮面ライダーBLACK RXは四国へ向けて走り出す。
クリリンは、その姿が見えなくなるまで、ずっと眺めていた。
「必ず……戻ってこいよ……!」



息絶えた本郷を足蹴にし、パーマンは嘲笑う。
「ハッ!あんたも所詮その程度の独善家だったってわけだ。
 仮面ライダーってのも底が知れるね……それじゃ、本当のヒーローとはいえないよ」
もはやかつての優しい少年の面影すら感じられない。
そんな彼の背後に、白いポケモンが物陰から姿を現した。
ライダーの動きを止めていたのは、そのポケモンの強力な念によるものだった。
「ご苦労様、ミュウツー。もう戻りなよ」
パーマンはポケモンをモンスターボールへと戻す。
「さて……どうやら、仮面ライダーは他の誰かに連絡したみたいだね……
 もしかしたら、他の仮面ライダー達に会えたりするかな?ははっ」
歪んだ笑みを浮かべる。果たして、彼の身に何が起きたのか。
それは……今となっては、知る由もない。
「まあ、余計な戦いはするつもりはないけど……どうしても邪魔するっていうならさ……
 仮面ライダー達を殺して、直々にヒーローの座を奪うのもありかもね。あはは……」


三日目 愛媛県松山市 0時】

【諏訪ミツ夫(パーマン1号)@スパロボ風に会話イベントを妄想するスレ(ロボゲ板)】
[状態]:健康
[装備]:パーマンセット、スーパー手袋
[道具]:支給品一式、モンスターボール(ミュウツー)
[思考] 主催者を倒しヒーローとして君臨する。
     障害及び悪しき存在(全て本人の独断による)は躊躇なく殺害。

【アメリア・ウィル・テスラ・セイルーン@スレイヤーズ 死亡確認】
【張五飛@新機動戦記ガンダムW 死亡確認】
【リオ・メイロン@スーパーロボット大戦 死亡確認】
【パトリシア・ハックマン@スーパーロボット大戦 死亡確認】
【ジャスピオン@巨獣特捜ジャスピオン 死亡確認】
【大山法善(パーマン4号)@パーマン 死亡確認】

【本郷猛(仮面ライダー1号)@仮面ライダー 死亡確認】


【三日目 京都府京都市 0時】

【クリリン@ドラゴンボール】
〔状態〕健康
〔装備〕魔神のマイク@ドラえもん・ギガゾンビの逆襲
〔道具〕支給品一式
〔思考〕カヲルの遺志を継ぎ、歌の力でゲームを阻止する
   ジャイアン達、及び歌の上手い(主観)者を捜し、味方に引き入れユニットを結成。当面は、日本中で歌いまくる

【南光太郎@仮面ライダーBLACK RX】
〔状態〕健康
〔装備〕魔神のマイク@ドラえもん・ギガゾンビの逆襲、アクロバッター
〔道具〕支給品一式
〔思考〕四国に向かう。そこでの戦いが終わり次第、クリリンのもとに帰る。
〔備考〕黒幕はゴルゴムまたはクライシス帝国であると確信(ただし根拠ゼロ)




最終更新:2007年01月06日 17:38