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 ばしーん、ばしーんと響く音。
 笑点のピンクの平手打ちが、幾度となくあやのの尻を捉えている。
 曲りなりにも、相手はアサシンのサーヴァントだ。
 暗殺者のクラスは直接交戦に適してはいない。それでも、ただの人間が敵う相手ではない。
 たとえ存在感が薄くとも。誰にも名前を覚えてもらえていなくとも。というかマジで誰だっけ、コイツ。
 ともかくもこの状況から、ただの女子高生であるあやのが脱出するのは困難を極めるだろう。
 そしてこの状況を、傍らからじっと見ている者がいた。
「……信じられません……」
 震える声でぼそりと呟く。
 オレンジ色の髪をした、中華風のワンピースの少女。
 歳はかなり幼い。下手をすれば、十歳にも満たないかもしれない。
 しかし、それは所詮ただの見た目だ。長らく封印されてきた彼女にとって、外見年齢は意味をなさない。
 娘の名はイクスヴェリア。通称イクス。
 古代ベルカの時代において、屍兵器マリアージュを生み出すために作られた“冥王”である。
 ドラマCDへの出演という形で現代に蘇り、マリアージュ事件の最中にスバル・ナカジマと遭遇。
 その圧倒的な破壊力を振りかざし、新ジャンル「スバ×イク」を世に知らしめ、
 リリなの市場をSSX一色に染め上げた(後日談ドラマCDなのに!)のは未だ記憶に新しい。
 にもかかわらず、結局はドラマCDでしかないということもあり、純粋なリリなの信者以外には、存在を認知されてすらいない不遇な娘だ。
 なお、彼女だけ奥田絵でなく長谷川絵なのは仕様。だって奥田さんイクス描いたことないんだもん。
「スバルに、あんな……あんな……せ……性癖が、あったなんて……」
 そして今そのイクスが、わなわなと肩を震わせている。
 両手に構えた双眼鏡には、尻を押さえて悶絶するスバルの姿。
 そりゃあショックだろう。
 何せ自分の生き方に、多大な影響を与えてくれて、
 あまつさえ全スバルファンを涙させた感動的な別れまで披露した相手が、スパンキングでハァハァしているのだから。
 彼女とて身体は子供。それ以前に箱入りの王様である。性知識にはあまり明るくない。
 だがあの反応を見せられては、いくらなんでも異常であることくらいは分かる。
 どうして? 何故にホワイ?
 貴方ってそんなキャラだったの? 何でお尻を叩かれて、そんな恍惚な表情を浮かべているの?
 スバルって本当はヤバい人だったのだろうか。
 眩しい笑顔のその裏に、実はとんでもないキチ●イじみた本性を隠していたのだろうか。
 物凄い勢いで、大好きな友人へと幻滅していくイクスだったが、
「――あぁん? 覗き見とはだらしねぇな」
「ひっ!?」
 背後から唐突にかけられる、声。
 低い声に振り返れば、そこには筋骨隆々とした大男。
「ここで会ったのも何かの縁だ、俺がスパンキングを体験させてやるよ」
「い、いや……助けて……」
 パンツ一丁の男の手が伸びる。
 恐怖に震えるイクスの目から、ぽろぽろと流れ落ちる大粒の涙。
 腰など当に抜けていた。
 足はがくがくと震えるばかりで、逃げることなどできはしない。
 もはやここまでか。
 丸太のような左腕が、小さな身体を抱え込み。
 余った右手が、極小ミニの下の下着を下ろし――









「ア゛アアアアアアアアアアアッ―――――――――!!!」

【一日目・午前7時30分/日本・秋葉原 あやの達の近くのビル屋上】

【イクスヴェリア@リリカルなのはシリーズ】
【状態】健康、アッー!
【装備】なし
【道具】支給品一式、双眼鏡@現実、不明支給品
【思考】
1:殺し合いには乗りたくない。スバルに会いたい(ただし物凄い勢いで幻滅中)
2:アッー!

【ビリー・ヘリントン@パンツレスリングシリーズ】
【状態】健康、尻叩き中
【装備】歪みねえ肉体
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:出会った奴らの尻を叩く。女よりも男優先
2:イクスの尻を叩く。
3:すぐ近くで盛大な尻叩きの宴が開催されているらしい。あやの達の元へと向かう
最終更新:2009年06月03日 00:35