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蒼崎橙子は煙草を吸っていた。
ちなみに青子は隣の部屋で睡眠をとっている。
ここはあるビルの一室である。ある程度歩いた二人は近くのビルに入った。
そのビルは橙子が社長をつとめている『伽藍の堂』に似て、廃墟のようなビルだった。

キャスターにはクラス別能力として『陣地作成』が与えられる。
魔術師の『陣地』とは『工房』を指す。
名前だけならたいしたことの無いようだが、魔術師にとっての『工房』とは自分の力を最大限に発揮する為の場所である。
そしてキャスターはこの能力により迅速かつその場所を最大限に利用して『工房』をつくる事ができる。
なので橙子と青子は短時間でこのビルを自分たちの『工房』としてつくり直した。
ちなみにこのビルを工房にすると橙子が言い出したとき、青子は猛烈に反対し、約20分ほどの肉体言語を行い見事なクロスカウンターが決まった。
結局最後はコイントスにより橙子の主張が通ったのだった。
作業中に二人が一言もしゃべらなかったのは言うまでも無い。

青子が睡眠をとっているので橙子は見張りをしながら考えをまとめていた。この聖杯戦争についてだ。
普通、聖杯戦争は日本のとある地方都市「冬木市」に数十年に一度行われる。
7人のマスターは7騎のサーヴァントと契約し、聖杯を巡る戦争に臨む。
聖杯を手にできるのはただ一組、ゆえに彼らは最後の一組となるまで互いに殺し合う。
魔術師達のあいだでも有名な話だ。
しかし今回は明らかにおかしい。
まず橙子と青子の契約場所だ。
二人は橙子が社長をつとめている『伽藍の堂』で契約した。
冬木市でない場所で契約を行っているのだ。
仮に私達をイレギュラーとおいてみる。
しかし橙子と青子は契約して少し時間がたったあとに謎の人物に奇襲された。
この戦いと平行して行われている全世界での殺し合いの参加者の可能性もある。
しかし、あの襲撃者は攻撃する直前まであの距離で完全に気配を消していた。まるで『アサシン』のサーヴァントのように。
つまり断定は出来ないが、他の聖杯戦争の参加者も私達のように冬木市以外の場所で契約を行った可能性がある。
次にサーヴァントの召喚についてだ。
あの時橙子は別に召喚を行う魔法陣を書いていない。むしろあちらから勝手に現れて来たようなものだ。
いくらなんでもサーヴァントを召喚できるほどの魔法陣が自然に出来るだろうか。
答えは否である。
百歩譲って、これもイレギュラーとしよう。
だが出てくるサーヴァント自体がおかしいのだ。
サーヴァントは英霊である。青子が選ばれるわけが無い。
これらのことから言えること、それは
(今回の聖杯戦争は勝利条件が『最後の一組になる』ではない可能性や聖杯そのものがない可能性があるということか。)
だがどちらにしても橙子たちには関係ない。
なぜなら彼女達の目的は『主催者を殺す』ことなのだ。べつに優勝する必要は無い。
(ただ、すこし調べる必要があるな。)
こういうときに黒ずくめの彼がいればいいのにと橙の人形師は思った。
彼がサーヴァントとしてこの戦いに巻き込まれていることも知らずに。

【午前8時00分/日本・工房内】




【蒼崎橙子@空の境界】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式、人形の入ったホイポイカプセル、人形創りの道具、煙草(この二つは支給品ではありません。)
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に青子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:この聖杯戦争について調べる
2:式や幹也たちも一応探す(ただしあくまでついで)






【蒼崎青子@月姫】
【状態】健康 、睡眠中
【装備】不明
【道具】支給品一式 、その他不明
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に橙子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:とりあえず襲ってきたら軽く蹴散らす






※サーヴァントです(クラス:キャスター)。しかし橙子の令呪は効きません(意地)。
最終更新:2009年06月04日 00:25