都内某所、ここにその者はいた。
ある者は相対する存在として登場し、
ある者はちゃっかり聖杯戦争に登場し、
ある者は太平洋の深海の中に漂い、
ある者はマグマの中で休み、
ある者は大気圏の中を泳ぎ、
ある者はブラックホールの中で遊び、
ある者はハルケギニアに召還され、
ある者は巨大な生物の胃の中で暮らし、
ある者は遥かな未来へと飛ばされ、
そして、ある者は普通に死んだ。

しかし、その者は忘れられていた。
いや、誰も知らなかったのかもしれない。

「私も彼らと同じなのか…」
彼の名は10/、9/や11/と同じように作られた存在。
彼の容姿は今は亡き8/と6/氏を足して8/を引いて黒くしたような姿だった。
ちなみに3/は今、宇宙を彷徨っている。
「私も本物を殺して成り代わるべきなのか」
手に握られた黒い万年筆が怪しく光る。

「おい、そこの俺!」
突如、後方から攻撃された。
「何をするんだ!」
いきなり10/を攻撃してきたのはハルケギニアにいるはずの4/だった。
「その動きにその万年筆、やはり本物か!」
「いや、私は10/ですけど」
「問答無用!!!男なら拳で語れ!!!俺が本物だぁぁぁぁっっっっっ!!!!!!」


勝負は一瞬で決した。

「やれやれ」
溜息を吐き、どこぞの主人公のような台詞を吐く10/。
その傍らでは首と胴体が真っ二つになった4/の姿があった。
「本当はこんなことはしたくなかったけど」
彼の手には血に塗られた万年筆が握られていた。
「別に私は本物とか偽者とかそんなことはどうでもいい、とりあえず言いたいのは」
そして、彼は叫んだ。
「6/って誰だよぉぉぉぉぉ!!」
彼は6/氏のことを知らなかった。

【15時20分/東京】

【10/@現実?】
【状態】健康。
【装備】黒いSS用万年筆
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】 1:6/って誰だよ

【4/@現実? 死亡】
死因:万年筆

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最終更新:2009年07月04日 10:09