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時間は少し遡って午後1時30分。
新宿駅の中央線ホームにアナウンスが流れた。
『お客様にご連絡申し上げます。山梨県内の中央本線の線路が破壊されたため
 現在、特急「あずさ」「かいじ」の運転は見合わせています。誠にご迷惑……』
「えーーー?!」
放送を聞いて、ツインテールの小柄な女子高生・中野梓はがっくりとうなだれた。
梓の支給品は13:30新宿発の特急あずさの乗車券だった。戦闘能力が無く、
危険人物の多い東京から一刻も早く離れたい梓にはラッキーアイテムと言える。
しかしその乗車券も単なる紙切れになってしまった。
「糞ッ・・なんで俺はいつもこうなんだっ・・!」
梓と同じくうなだれている男がいた。伊藤カイジである。
支給品を置き忘れ途方に暮れていた彼は武器こそ見つけられなかったが、やがて
道端のゴミ箱から特急かいじの乗車券を見つけると、これ幸いと新宿駅に向かった。
やはりカイジも東京より人の少ない田舎のほうが安全と考えたのである。
「「はあ~~……」」
梓とカイジが同時に溜め息をついたその時、中央線ホームに異変が起きた。
「「「ウィア~ザワァ~ッ♪ ウィア~ザ中ブ連~♪」」」
神輿(みこし)をかついだ八人の屈強な男たちが中央線の線路の上を走ってきた。
彼らはブリーフを一枚つけている他は裸という漢仕様てあった。
彼らのうち代表らしき一人が中央線ホームの客に語りかけた。
「我々は中央ブリーフ連盟! 特急に代わって君達を山梨長野方面に運ぼう!
 やっぱり中ブ連、中央線がストップしても大・丈・夫!」
ざわ・・ ざわ・・
「ただし! 神輿に載せられるのは一人までだ! だから君達にジャンケンを
 してもらい、最後まで勝ち残った者を乗せることにする!」
梓はあまりあの神輿には乗りたくなかったが、
「でも、ここで死ぬよりはマシだよね……、やるしかないか」
一方、カイジは内なるギャンブラーの血が目覚めるのを感じていた。
「こんな所で死んでたまるか・・・勝たなきゃゴミっ・・・!」
かくして、総勢数百名による大ジャンケン大会が幕を開けた。

優勝おめでとう! 目的地はどこかね?」
「遠くへ・・・できるだけ田舎へ頼む・・・!」
地獄の限定ジャンケンを生き延びたカイジにとって、普通のジャンケン大会で
優勝するのは造作も無いことだった。
「あいよ! 野郎ども、気合入れていくぞー!!」
カイジを乗せた中ブ連の神輿は新宿駅を出発し、線路の彼方へ消えていった。

【午後2時00分/東京都・新宿駅ホーム】

【伊藤カイジ@賭博黙示録カイジ】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】特急かいじ乗車券(無効)
【思考】1:とりあえず田舎に逃げる。
2: 人を殺したくはないが、襲われたら反撃する。

【中央ブリーフ連盟×8人@ボキャブラ天国】
【状態】無駄に健康
【装備】ブリーフ
【道具】神輿
【思考】1:ブリーフ命。
2:カイジを希望の場所へ送り届ける。


数時間後、夕刻。
杉下右京(全裸)のパトカーは新宿駅東口に来ていた。
「澪さん、あそこで座り込んでいる女の子はあなたのお友達ではありませんか」
「え……あ、梓! すごい、どうしてわかったの? 写真も無いのに」
「絵柄があなたにそっくりです」
澪は飲んでいた紅茶を吹き出した。
「さ、早く彼女の所に行ってあげましょう。だいぶ疲れているようです」
右京と澪はパトカーを降りた。
「梓!」と澪は声をかけた。
「え……あっ! み、澪先輩!」梓も澪に気付いたようだ。
澪と梓は抱き合い、しばらくの間泣きじゃくっていた。
二人か落ち着きを取り戻す頃合いを見て、右京は語りかける。
「梓さん、初めまして。僕は警s――」
「きゃあああああっ!!!」
梓は思わず絶叫した。
「梓、落ち着いて」なだめる澪。
「何ですか、その人! こんな街中で素っ裸なんて、へ、変態じゃないですか!」
「変態だけどいい人だよ。私に紅茶おごってくれたし」
「澪先輩……その理屈だと、誘拐犯はみんないい人になっちゃいますよ?」
「細かい事はいいのっ」
こうして、澪は梓を強引に説得して右京パーティに引き入れた。

【午後5時45分/東京都・新宿駅東口】

【中野梓@けいおん!】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】特急あずさ乗車券(無効)
【思考】1:仲間を探す

【秋山澪@けいおん!】
【状態】健康
【装備】無し
【道具】支給品一式その他不明
【思考】1:仲間を探す

【杉下右京@相棒】
【状態】健康、全裸
【装備】熱線銃@ドラえもん、ニューナンブ
【道具】支給品一式、警察手帳、メガホン、パトカー
【思考】1:信長を逮捕する
2:澪と梓の仲間を探す
最終更新:2009年07月09日 00:38