ラクーンシティーを脱出したフォルテと滝は、ニューヨークのガンショップで銃を調達していた。
「えーと……。後はこれももらっていくかな」
次々と店頭に並ぶ銃をデイパックに放り込んでいくフォルテを、滝は渋い表情で見つめる。
「なあ、この非常事態だから止めはしねえけど……。事が片づいたらちゃんと返しに来いよ?」
「わかってるって。いちいち細かいことは気にするなよ」
そう答えるフォルテだが、本心ではこの銃を後で返す気など全くなかった。
(ククク、せっかくただでこれだけ銃が手に入ったんだぜ? 返すなんてそんなもったいないことできるかっつうの)
射撃の名手であると同時に無類のガンコレクターであるフォルテは、滝に見えないようにほくそ笑む。
だが、その笑みはすぐに凍り付いた。
「タキ……。あれ……」
「ああ?」
窓越しに、店の外を指さすフォルテ。その先にあるものを見た滝もまた、表情を硬直させる。
二人が見たもの。それは、徘徊するゾンビの大群だった。
「ちっ、あいつらここまで来やがったのかよ……」
「まあいいさ。さっきと違って、今度は十分に弾もある。フォルテさんの実力、とくと拝ませてやるよ!」
「いや、ちょっと待て、フォルテ! 何か様子が変だ!」
勇んで店から飛び出そうとするフォルテを、滝が止める。群れの中のゾンビが、次々と倒れていっているのだ。
やがてゾンビの密度が薄くなったことにより、二人からもその原因が見えるようになる。
ゾンビたちをなぎ倒し、その中心に悠然と立つ男。それはオーガ……
範馬勇次郎であった。
「末期になると、人としての姿すら失うか……。やっかいだな、今回のインフルエンザは」
「いや、これどう考えてもインフルエンザじゃないから! もっとおぞましい何かだから!
謝れ! 本当のインフルエンザの患者さんに謝れ!」
「ああ?」
「いや、すんません! なんでもないです!」
律儀にツッコミを入れる新八だが、勇次郎ににらまれすぐさま土下座を放つ。
そうこうしているうちに、ゾンビは全て勇次郎に殴り殺されてしまった。
「さてと……」
ゾンビの山を踏み砕きながら、勇次郎は店内にいるフォルテと滝に歩み寄っていく。
「貴様らもインフルエンザ撲滅に協力しろ! 拒否は許さん!」
「いや、まあいいけど」
「ええ!?」
勇次郎の脅迫に近い言葉に、あっさりと乗るフォルテ。その即答っぷりに、傍らの滝は思わず取り乱す。
「お、おい! そんな安請け合いしていいのかよ!」
「だって、別に悪事を手伝うわけでもないし。問題ないだろ」
「いや、それはそうだが……」
「というわけで、よろしく!」
「おう、めいっぱい働いてもらうぜ」
なぜか妙にさわやかな笑顔で、フォルテと勇次郎は握手を交わす。
その様子を、新八はげんなりした表情で見つめていた。
「ああ、哀れな犠牲者がまた一人……」
【一日目・18時45分/木星・ニューヨーク】
【範馬勇次郎@範馬刃牙】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:豚インフルエンザの恐ろしさを世間に伝える(聞こうとしない者、真面目に聞いていないとみなした者には拳で教える【殺す】)
2:撲滅運動参加者を募る
【志村新八@銀魂】
【状態】健康
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品
【思考】
1:誰か助けて……
【フォルテ・シュトーレン@ギャラクシーエンジェル】
【状態】健康
【装備】ショットガン
【道具】支給品一式、大量の銃器
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:とりあえず勇次郎に協力しておく
【滝和也@仮面ライダーSPIRITS】
【状態】健康
【装備】猟銃
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:おいおい……
【ゾンビ@バイオハザード 全滅確認】
最終更新:2009年07月14日 08:16