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長宗我部元親が、MEIKOを殺してから半日が過ぎた。

元親はMEIKOを殺した後も、目についた参加者を襲っては刃を交えていたが、
サーヴァントにすら匹敵する彼の剣技に敵う人間がそうそういるはずもなく、
戦っても闘っても本気を出せず、フラストレーションばかりが溜る結果となっていた。

「ったく……最近の若い奴には根性が足りねえ。いっそ、信長に反旗を翻してみた方が骨のある奴と戦れるかもしれねえな」

などと、割合真剣に謀反の計画すら考え始める始末である。
元来、忠誠心など欠片も無く、兵(つわもの)との戦いのみを望んで信長に従っていた元親としては、それは当然の思考なのだが。

「でもまあ、セイバーとはもう一度戦いたいしな。あの女なら信長を倒そうとするだろうし、
 それなら信長の部下でいた方が再戦の機会は増えるだろ。――それに」

元親は、腰の日本刀に手をかけ――

「対主催って奴らとも――闘ってみてえしなあ!」

振り向きざまに――背後から自らに迫っていた銃弾を、その刃で両断した。
本来ならば元親の頭部を直撃していただろうその弾丸は、音も無く地面に落ちる。

「ああ、今のが狙撃ってやつか……この時代の銃を相手取るのは初めてだが、殺気さえ感じられればどうにでもなるな。
 要は銃弾より速く動いて避ければいいってことだろ」

そんな巫山戯た事を言いながら、刃こぼれなどが無いか愛刀を確認する元親。
すでにその顔からは、先程まで浮かべていた退屈そうな表情は消え失せていた。
夏休みを目前に控えた子どものような笑みを代わりに浮かべながら、
元親は何処かから自分の様子を窺っているだろう狙撃手に向けて叫ぶ。

「いい腕してるが、俺を殺したけりゃ正面からきな! そんな遠くからこそこそやってるだけじゃ、何千発撃ったって俺は殺せねえよ!
 いいか、セイバーとの戦いと同じくらい、お前との戦いも楽しみにしてるからな! 俺を失望させんじゃねえぞ!」

狙撃手の耳にその叫びが届いたのかは判らなかったが。
結果として、再び元親に銃弾が放たれることは無く、鬼は一人新たな強者を求めてその場を去っていった。


【一日目午後8時00分/金星・東京】
【長宗我部元親@戦国時代】
【状態】健康
【装備】日本刀
【道具】なし
【思考】
1:戦いを楽しむ
2:気が向いたら信長の指示通り、参加者をひっかきまわす
3:さらに気が向けば、ボーカロイドを探して殺してもいい
4:セイバー、狙撃手、またはまだ見ぬ強者と戦いたい

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『……まさか、この距離からの狙撃を無効化されるとは』

元親から1000m程度離れた、とあるビルの屋上。
狙撃手――パトリシア・マーティンは、そう呟きながらゆっくりと狙撃用のゴーグルを外した。

『流石は歴戦の武将……鬼の名は、伊達ではないようですね』

そう言って、パティはパロロワ名物無限に入るデイパックに自らの得物、スナイパーライフルをしまう。
なお、『』の部分は英語だと思って頂ければありがたい。

『ですが、私は負けません――大切な友人の無念を晴らすために』

単身アメリカから日本へ留学したパトリシアにとって、田村ひよりは数少ない心を許せる友人の一人だった。
そのひよりが死んだという事実を放送で知ったとき――パティは銃を手に取り、反逆を決意した。
自分から親友と平穏な日常を奪った織田信長とその軍勢を、絶対に許すわけにはいかない。
え? なんでただの女子高生のパティがライフルなんて扱えるのかって? アメリカ人なんだから銃の一つ二つ扱えるだろ。

『長宗我部元親――必ず貴方を殺して、私はひよりの仇を討ちます』

元親の叫びは無論1kmも離れているこの場所までは届いていないが、
運よくパティは読唇術を修得していたため、大体の内容は理解できた。
え? ただの女子高生のパティが何故読唇術を修得しているのかって? アメリカ人なんだから読唇術の一つや二つ以下略。
ただひたすらに戦いのみを求める元親に、パティは清々しさすら感じていたが――それでも、元親はひよりを殺した仇である。
狙撃が無理ならば、別の手で殺してみせる。どんな手を使ってでも。

『それが、私がひよりに出来る唯一の恩返しですから』

そして、パティは一人策を練りはじめる。
元親を――そして、全ての元凶たる織田信長を破るための策を。

「待ッテイテくださイ、ヒヨリ……アナタのカタキは、ゼッタイにウちまース」

【一日目午後8時00分/金星・東京】
【パトリシア・マーティン@らき☆すた】
【状態】健康
【装備】
【道具】支給品一式、銃火器多数
【思考】
1:織田信長を殺す
2:元親を殺し、田村ひよりの仇を討つ
最終更新:2009年07月27日 08:14