橙子は自分が張った結界を三人が通ったことを感じた。
「…帰ってきたな。」
橙子達が入り口の方を振り向くと、そこには一人の少年と二人の少女が立ていた。
その様子を見た蒼崎姉妹は
『…なにがあった?』
二人の少女に両腕を組まれて顔が真っ赤になっている少年に対してまったく同じ感想を抱いだ。
「さて、お前達が調べてき事から聞こうか。」
幹也達が橙子達の工房に帰ってきて一段落した後、全員がソファーに腰を掛けた後橙子が幹也に尋ねた。
ちなみに幹也の両隣には式と文が腰を掛けている。
「はい。まずは………」
そして幹也は調べてきたことを全て話した。
地球が消滅したこと。すでに何組かのサーヴァントが脱落したこと。水星が消滅したこと。
そして今何組かのサーヴァントが蒲田に集まり、大規模な戦闘が起きていること。
「やはりか…。」
幹也の話を最後まで聞いた橙子と青子、悟空は自分達の予測が当たっていたことを確信した。
「そうだ。式、お前に聞きたいことがある。」
「何だよ、いきなり。」
「お前、首輪の『綻び』が視えるか?」
本当は橙子は式と会った時すぐに聞くつもりだった。
しかし幹也の事があり聞ける状況ではなかったのだ。
「…いや視えないな。」
「なあ橙子、『綻び』って何のことだ?」
その会話についてこれずに悟空が尋ねた。
「ああ、式にはモノの『綻び』が視える魔眼があるんだ。
この世には完璧な物体なんて無いからみんな壊れて一から作り直されたい願望があるんだ。
話すと長くなるから省くが、早い話は式にはモノの死が視えるんだ。」
そして橙子は煙草を吸った。
「でも視えないって事はこの首輪は相当頑丈ってことね。」
青子が話しを繋げた。
「だけど、この世に存在する限り必ず『綻び』はあるわ。必ずこの首輪のはずし方はある。」
「あの、もし式の魔眼を強化できたら『綻び』は視えるかもしれないんですか。」
幹也が会話にはいる。
「確かにその通りだが、自己の強化はともかく、他者の強化はかなり難しいぞ。私は人形作りが専門だし、青子は破壊することしか能がないじゃじゃ馬だ。」
「…だれがじゃじゃ馬ですって?」
橙子は質問に答えるがその答えに青子が眉を顰める。
「そのとおりだろ、人間ミサイルランチャー。」
「そのじゃじゃ馬に魔法使いの座を盗られたのは誰だったかしら?傷んだ赤。」
「…死にたいようだな。表に出ろ。私を傷んだ赤と呼んだんだ奴は例外なくブチ殺しているのでな。」
「落ち着け二人とも。」
本気で殺し合いを始めようとする二人を悟空が止める。
「…すこし話が逸れたな。とにかく式の魔眼の強化は今は無理だ。それとも何かあてでもあるのか?」
「はい、一つだけあります。」
そして彼は自分の宝具を、最愛の人の名を言いはなった。
「――――――此の者想いし最愛の人(両儀式)!」
そして式の中に亡くした筈の識が流れ込み、その姿を一振りの刀に変えた。
「…なるほどな、それがお前の宝具か。それで式、『綻び』は視えたか?」
「ああ。ところで橙子、この点はなんだ。」
「まさかな、そこまで強化されるのか。式、今お前が視えている点は『綻び』そのものだ。首輪の点を衝いてみろ。」
「わかった。」
そういうと式は刀を納め、ナイフで橙子の首輪の点を衝いた。
そして首輪は跡形も無く消え去った。
「よし、式他の奴の首輪の点も衝け。」
そして式は自分を含め、此処に居る者の全ての首輪の点を衝いた。
「はずれたか。だが、これで孫も動かしやすくなるな。」
だがいきなり動くわけにはいかないが。
もちろんいままで以上に動きやすくなるし、主催者を殺す以上首輪の解除は最低条件だ。
だが、あまりにもあっけなくないだろうか。
もし私が、いや大抵の人間なら自分が主催者なら首輪の解除は阻止する。
解除できそうな奴は殺すなりその能力を制限するなりの対処はする。
だがこの殺し合いでは幹也達の話を聞く限りあまり能力の制限はされていないらしい。
主催者にとって首輪の解除に得はないはずだ。
主催者の目的が殺し合いだけならば。
もちろん幹也の宝具はこの戦いの最中に使えるようになった。
つまり主催者にとってはイレギュラーという可能性もある。
だが何かおかしい気がする。
まさか主催者には他の目的でもあるのか。
すこし、このことも調べなくてはいけないな。
だがまずは
「すこし休むか。サーヴァントには睡眠はいらないが私達には必要だからな。」
「そうですね。幹也さん達は見張りをお願いします。」
橙子と文はそういうと別室に向かっていった。
「俺は結構寝ていたからな。別に眠くないから起きておくぞ。」
式は起きておくのか。
ならば少しいたづらでもしておくか。
「起きておくのは別に構わんが、幹也の魔力供給でもしてやったらどうだ。今さっき宝具使ったしな。」
その時文が凄い勢いで二人の間に割り込んだ。
「…私も起きておきます。式さんを見張らなくてはならないので。マスターとして。」
「…どういう意味だ。」
「そのままの意味ですよ。式さんには負けません。」
「いいだろう、ここでお前を捌いて食料にしてやる。」
「やれるものならやって見てください。その前に貴女を吹き飛ばしてあげます。」
「ちょっと、二人とも?」
「表に出ろ。」
「上等よ。人間風情がいきあがった真似をしたらどうなるか教えてあげます。」
ちなみにこの後二人とも悟空に気絶させられたのは余談である。
【一日目・22時40分/金星・日本・工房内】
【蒼崎橙子@空の境界】(マスター)
【状態】健康、首輪無し、睡眠中
【装備】無し
【道具】支給品一式、人形の入ったホイポイカプセル、人形創りの道具、煙草(この二つは支給品ではありません。)
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に青子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:この聖杯戦争、主催者の意図について調べるがチャンスが来るまで動かない
2:協力者を集める。
3:この状況を鮮花が見たらどうなることやら。
【蒼崎青子@月姫】(マスター) (クラス・キャスター)
【状態】健康、首輪無し
【装備】透明マント
【道具】支給品一式
【思考】
基本: 主催者を殺し、その後に橙子を殺す(それまでは取り合えず協力し合う)
1:この聖杯戦争について調べるがチャンスが来るまで動かない
2:とりあえず襲ってき奴は軽く蹴散らす
3:青春か…少しどろどろだけど
※橙子の令呪は効きません(意地)。
孫悟空のマスターです。
【孫悟空@ドラゴンボールZ】(クラス・ヒーロー)
【状態】健康、首輪無し
【装備】無し
【道具】無し
【思考】
基本: 主催者を倒し、元の世界に戻る。
1:青子と橙子を手伝う。
2:サーヴァントは腹へらねぇのかぁ。
3:こいつらしょっちゅう喧嘩してんな。
※主催者に存在を気づかれていないようです。そのため首輪と支給品はありません。
この世界の人間ではないので宝具は持っておりません。
参戦時期は本編終了後です。
【射命丸文@東方project】(マスター)
【状態】健康、首輪無し、気絶中
【装備】手帳@現実
【道具】不明
【思考】 基本:真実を新聞にして客観的に皆に伝える
1:どうしよう……
2:この聖杯戦争を生き延びる
3:元の世界に皆で帰る方法を探す
4:式には負けない(何についてかは自覚していない)
【黒桐幹也@空の境界】(クラス・サーチャー)
【状態】健康、首輪無し
【装備】エーテライト
【道具】不明
【宝具】此の者想いし最愛の人(両儀式)
【思考】
1:鮮花やその他の知り合いを捜す
2:文を手伝う
3:橙子達も手伝う
4:式に会えて嬉しい
【両儀式@空の境界】
【状態】健康、首輪無し、気絶中
【装備】不明
【道具】支給品一式。
【思考】
1.幹也を許(はな)さない
最終更新:2009年08月06日 00:10