「まさか、ここまでカオスロワの戦禍が拡大するとは思ってもいなかった……。
この宇宙――いや、この世界で何が起きているんだろう」
何者かに操られた鏡音兄妹。
二人を救うため、亞北ネルとともに手がかりを求めて世界各地を飛び回っていた
武藤遊戯だったが、
カオスロワ一日目の終わりを目前に控えた午後十一時、いまだ有力な情報を得ることは出来ていなかった。
その間にもMEIKOは殺され地球は崩壊し、状況は着々と悪化の一途を辿っている。
とある隠れ家の一つにて、パソコンのモニターに映る文字列を眺めながら、遊戯は何度目かのため息をもらす。
ため息でもつかなければ、やっていられないような有り様なのである。
『まだ底が見えない
織田信長の勢力、各地に出没するショッカーを名乗る謎の怪人達、
裏で密かに進行しているらしい聖杯戦争、圧倒的暴力で暴れ回る謎の道化師……。
考えなくちゃならないことが山積みだな、相棒』
「大変だけど、これ以上この世界が破壊されていくのを見過ごすわけにはいかないからね。頑張るよ」
『城之内君や海馬とは、まだ連絡がつかないのか?』
「うん。でも放送で名前が呼ばれて無いから、無事なのは確かだよ。あの二人なら早々やられはしないだろうしね」
『そうか……。なあ、相棒』
「どうかした?」
『一つ、気になることがある』
「気になることって?」
『このバトルロワイアルの主催者……織田信長についてだ』
『信長は、どうして地球を手中に収めることができたと思う?』
「どうしてって……時空振動弾の影響で世界が混乱していたからじゃないのかな。
それに加えて、積極的に異世界のテクノロジーを取り入れていったのが、信長が天下を取った要因だと思うよ」
『ああ。確かにそれはその通りだろう。ただ、おかしいと思わないか?
数多の世界が融合したんだから、信長と同様の野心を抱いて世界征服に乗り出した奴は、信長の他にもたくさんいたはずだ。
その中には、何百年も前の時代の人間である信長とは、比べ物にならないような力を有した連中だっていただろう。
巨大な機動兵器や、魔法や超能力といった異能、ヒトを軽々と凌駕する人外……
そいつらにかかれば、ただの人間でしかない織田信長の軍勢なんて一捻りだろう。
でも、そうはならなかった。実際に天下を取ったのは信長で、こうしてバトルロワイアルが開かれることとなってしまった』
「……でもそれは、信長が自分の軍団に異世界の技術を取り入れたから」
『その程度のことは、他の奴らだってしたはずだ。信長だけがやっていたわけじゃない』
「…………」
『正直に言おう……オレは、織田信長を恐れている。
あの男には、他の奴らには無い何かがあるような気がする。……オレを臆病だと思うか、相棒?』
「……いや、君がそう感じるなら、きっと織田信長には隠された何かがあるんだと思う。
君の直感で何度も窮地を切り抜けてきたんだ、僕は君を信じるよ」
『相棒……』
「でも、恐れているだけじゃだめだ。織田信長を倒さなくちゃ、バトルロワイアルは終わらない。
明日からは、織田信長についても少しずつ探っていこう。そして必ず取り戻すんだ、平和な世界を!」
『……ああ、わかったぜ!』
【23時00分/金星、東京】
【武藤遊戯@遊戯王】
【状態】健康
【装備】千年パズル、デッキ&デュエルディスク
【道具】支給品一式
【思考(表)】
1:織田信長を倒す
2:レン達を操っている相手を見つけ出し、倒す
【思考(アテム)】
1:織田信長に恐怖
2:織田信長を倒す
3:レン達を操っている相手を見つけ出し、倒す
【亞北ネル@ボーカロイド】
【状態】睡眠中
【装備】なし
【道具】支給品一式、携帯電話
【思考】
1:レン達を操っている相手を見つけ出し、倒す
最終更新:2009年08月07日 00:24