「これはひどい」
イナバ物置から出て、彼らが目にしたのは廃墟と化した町であった。
もし、あの攻撃がモロに当たっていたらと考えると命が幾つあっての足りなかっただろう。
「10/達は大丈夫かな、んっ永琳さんどうしたんですか顔が赤いですけど?」
「べ、べつになんでも……」
02を見て永琳は顔を赤らめている。
そして、02は自身の上半身が裸であることにやっと気付いた。
「………………」
「………………」
二人の間に微妙な空気が流れる。
その空気を破ったのは……
「裸で何が悪い!」
蓬莱山輝夜であった。
「姫様、流石にそのネタはもう古いんじゃ……」
「そうだったら、俺が逮捕されますしね……」
気を落とす02だったが
『ドナルド☆マジック』
ペルソナ「愚者」ドナルド・マクドナルドがいきなり現れた。
「こ、これは……」
『驚いた?』
ドナルドは02にマクドナルドの制服を着せた(シャツのみ)
しかも、胸元のボタンが大幅に開いていてワイルドに着こなしている。
マクドナルドの制服のシャツ(ネームプレート付き)にイナバ製作所の作業着のズボンと
傍目からみると、とても不自然な格好だが02はこう感じた。
―――混じり者の俺には丁度いい
「ドナルド、ありがとう」
『もちろんさぁ』
02は二重の意味をこめてドナルドに感謝した。
「何かおかしくない?」
輝夜はある異変に気が付いた。
「俺の服装がですか?」
「違うの。空がおかしい」
「空がですか?」
輝夜に指摘され空を見上げる02。
「何がおかしいんですか、姫様?」
だが、何がおかしいか分からない02。
「月が見当たらないのよ」
「月が見当たらない?」
そう言われると、02はもう一度、夜空を見上げた。
本当に月らしいものが見当たらなかった。
「本当ですね、月がありませんね、これは一体?」
「つまり02、ここは地球じゃないのよ!」
「へぇー」
いきなり、そんなこと言われたら普通は誰だって驚く。
が、02は色んなことが起こりすぎてもう慣れてしまった。
だから、もうここが地球じゃない程度じゃ驚かない。
「……あまり、驚かないのね」
「ええ」
―――このカオスロワでは常識に囚われてはいけないのですね!
どことなくフルーツ(笑)的な考えにいたる02であった。
「姫様、いいですかこの世にはありえないことなんて何一つないんですよ!」
「そうなの?」
「そうですよ、人間その気になれば四国を持ち上げられるし、
宇宙空間だって破壊できるし、化け物の精神内でだって生きていけるんですよ!」
「それはないわ、特に最後のは絶対に」
◇ ◆ ◇ ◆
ここは蒲田郊外のビルの一室である。
ここで02と永琳が情報交換をしようとしていたが。
「そういえば貴方、首輪は?」
「えっ!?」
02は首の辺りを触ってみたが首輪らしきものは無かった。
恐らく、アーカードナルドの融合に巻き込まれた時に外れたようである。
「ないですね」
「どうやって首輪をはずしたの?」
永琳は02に問いただすと。
「いつの間にか無くなってました」
02は即答する。
「永琳さん、首輪のサンプルとかありませんよね?」
「あるわよ」
永琳は自身のデイバックから首輪を取り出した。
いつ、永琳は首輪を手に入れたかというとあの時である。
あの時、6/は11/を倒した。その瞬間、11/の肉体は消滅したが首輪は残っていた。
そう。この首輪は6/レプリカの1人、11/のものである。
永琳は6/とミクに近づいたときにそれを発見し、回収したのである。
「で、これをどうするの?」
「ちょっと貸してください」
すると、02は永琳から首輪を受け取ると
「―――解析、開始(トレース、オン)」
02は自身の能力、マクドナルド力を通して首輪を解析し始めた。
能力をもろにパクってるとかは気にしたら負けですよ。
02もアーカードナルドと同じようにハンバーガーとか投影魔術的なことしてたからいいんじゃね?
この首輪は起爆剤が入っているが、盗聴機や発信機がついてない。
さらに、能力を制限させるような機能がない。
主催者は本当に殺し合いをさせる気はあるのか?
―――んっ!?これは……
「この首輪は結構頑丈に出来てますが、脆い部分が一箇所ありますね」
「本当に?」
「ええ、そこをなんとかすればどうにかなりそうですね」
02には視えていた、首輪の『綻び』までもが。
吸血鬼の魔眼の能力にマ力を加え、強化された眼力が全てを見抜いた。
先程の永琳との戦いで、輝夜を助けた時もそうだった。
何故だか分からないがなんとなく視えていた、崩れる前の瓦礫の『綻び』が。
その『綻び』が消えそうになっていたのも。
そして、その『綻び』が消えると瓦礫が崩れたのだ。
―――今だったら150Km/hで飛んでくるボールに書かれた数字だって読み取れるな
仮面ライダーにでもなりたいのかおのれは?
「それで外せそうなの」
「多分、外すことは出来ると思いますけど…」
「けど?」
「俺には無理そうです」
02は不安になった。
もし、失敗したら首輪が爆発して………
そうしたら………
震えが止まらなくなった。
ギュッ!
不意に手を握られた。
「永琳さん?」
「大丈夫、貴方なら出来る!」
永琳は02の手を強く握り、目を見つめながら言葉を発した
その根拠の無い自信は一体、どこから来るんだ?
「じゃあ、試しに私の首輪を外してくれる?」
「……………分かりました」
02は遂に覚悟を決めた。俗に言う
覚 悟 完 了 !
という奴である。
「いきますよ!」
「いつでもいいわ」
そして、02は永琳の首輪の『綻び』を素手で突いた。
(賭けは俺の――――――――――――――――――――――――
勝ちだ)
永琳の首輪は跡形も無く消え去った。
「出来た……成功だ……」
「貴方、すごいじゃない!」
一気に緊張が解けその場に崩れる02。
そして、同様に輝夜の首輪も外した。すると
「じゃあ、私はあっちで漫画読んでるから」
そういうと、自身のデイバックから漫画を取り出し読み始めた。
気絶しているかがみの首輪も外そうとしたが、
「あれ、かがみの首輪がない」
そう、かがみの首輪は無かった
恐らく、体型が急激に太ったり痩せたりしたのでその時取れたのだろう
◇ ◆ ◇ ◆
「じゃあ、始めますか?」
「ええ」
二人は情報交換を始めた。
「まずは現在、残っている聖杯戦争の参加者ね」
「はい」
「残っているのは剣士、書手、騎乗手、槍兵、魔術師、狂戦士、
探求者、釣人、高速兵、復讐者それに私たちの12組ね」
「いや、永琳さんあと2組いるんです。」
「えっ?」
02は永琳の知らない聖杯戦争の参加者について語り始めた。
「まず、打者(バッター)のクラスのサーヴァントがいるんです」
「それは本当なの?」
「ええ」
「そのサーヴァントの真名は
イチロー、マスターは主催者の
織田信長です」
「探求者の情報にはそんなことはなかったけど本当なのね」
「事実です」
何故、02は探求者も知らない情報をどうして知っているのか?
それは1850話『
とある書き手の考察』において
イチローのマスターは織田信長だ。
と自ら語っている。だから知っている。
「なんで、貴方はそんなことを知っているの?」
「それを言えませんが、信じてください!」
永琳は探求者も知らない情報を知っている02に若干の不信感を覚えたが…
「………わかったわ、貴方が嘘をつくような性格ではないと思うし」
02の言うことを信じようと思った。
「永琳さん……ありがとう」
02は永琳に感謝した。
「話を戻します、それともう一組、こっちはクラス名はわからないんですがサーヴァントはアーカードナルド
マスターは
柊かがみ、あっ、こっちのかがみじゃなくて違う世界のかがみですよ」
「そのことについては貴方の体の秘密にも関係してるんじゃない?」
「そうですね、俺もまあ俺もあいつと似たようなものですからね」
「あら、まるで自分が人間じゃない
みたいな口ぶりね」
「ええ、俺はただの人の形をした化け物ですから」
さらりととんでもないことを言った02。
そして、今度は02は自身について語り始めた。
「永琳さん、第1回の主催者の放送を覚えていますか?」
「覚えているわ」
「その放送で『
◆02GOODMe2.が2回』と信長が言っていたことを覚えていますか?」
「ええ、特徴的な名前で二回死んだってことで覚えているわ……って、あれ、貴方生きてるじゃない」
永琳はなんだかとんでもないことに気付いた。
「そうなんですよ、生きてるんですよ。そこで出てくるのがアーカードナルドですよ」
それでも、02は話を続ける。
「なぜ、そこでアーカードナルドが出てくるの?」
「あの時、午前11時に秋葉原にはほとんどの参加者が避難してましたよね」
「たしか、その時に秋葉原が崩壊するって放送している人がいたから私も姫達と避難しましたからね」
永琳はKAITOの放送があったことを思い出していた。
「その時にいたんですよ、俺が秋葉原に」
「ということはまさか……」
02はありのまま、あの場で起こったことを話した。
「嘘のようなことかも知れませんが、その融合に巻き込まれて、
アーカードナルドの精神内で生きていたんですよ!」
「なんですって――!!そんな馬鹿なことあるはずないじゃない!」
いくら、永琳が天才でも流石にこの嘘のような話は理解が出来ない。
「じゃあ、今ここにいる俺は一体何なんでしょうね?」
「あっ……」
永琳は言葉を発したあとに後悔する。
「
ごめんなさい」
「いえ、いきなりこんな突拍子もない話をした俺も悪かった」
互いに謝る二人。
「話を続けてもいいですか?」
「ええ」
話を続ける02。
「そのあとに、午後5時頃ぐらいですかね、巨大化したかがみがアーカードナルドを食べたのは
それはもうあっさりと食べられましたよ。そこで俺はアーカードナルドの精神内から
かがみの精神内に移動して生き延びたんですよ」
「もう、その時点で貴方は人間じゃないわね……」
02の話に必死ついていこうとする永琳。
「まあ所謂、『┌┤´д`├┐<俺の執念を甘く見るな!』って奴ですよ」
「もしかして、貴方がさっき姫様に言ってた話全部、実話なの?」
「さぁ、どうでしょうかね?」
うまく、永琳をはぐらかす02。
「話を続けますよ、そのあと、かがみはアーカードナルドの力を制御できなくて
アーカードナルドと別世界のかがみ、そして俺を吐き出したんですよ」
「もうなんだか無茶苦茶ね」
02の話にもう無茶苦茶の一言で済まそうとする永琳であった。
「そこで俺はなんだかよく分からないんですけど受肉したんですよ
その時、見たんですよ。アーカードナルドが別世界のかがみと契約するところを」
「それで知っているのね、でもおかしいことが幾つかあるわね」
「何がですが?」
永琳はここまで大きな疑問が二つあった。
「なぜ、貴方は二回死んでいるのかということと飽食者のマスターになっているということよ」
「前者の質問は俺が二人いたんです」
真実を語り続ける02。
「なんとなく分かったわ、つまり今ここにいる貴方と別世界の貴方ってわけね」
「理解が早くて助かります」
永琳は02が言いたいことが大体、わかった。
「柊かがみがこの世界に二人いるってことも証明できるからね。
でも貴方はどうしてそのことが分かったの?」
「この体はアーカードナルドとかがみと別世界の俺で出来ているんです」
「つまり、貴方の体は混ざり物の体なのね。
なんだかもうなんでもありね」
「………そうですね、それで後者の質問なんですけど話すのが恥ずかしいっていうかなんと言うか…」
「大丈夫、別に笑ったりしないわよ」
「絶対、笑いませんよね」
念には念を押す02。
「笑わないわよ、いいから話して………………貴方のことがもっと知りたいから(ぼそっ)」
「えっ……」
後半の方は小声で呟いた永琳であるが02にははっきり聞こえていた。
「分かりました。では話させてもらいます。
その後、別世界のかがみを助けようとしてアーカードナルドを…」
「倒そうとしたのね!」
「いえ、不意打ちで目を潰して、別世界のかがみを連れ出して逃げようとしたんですが」
「……………」
「間違えてこっちのかがみを連れ出してきてしまったんですよ。
そうしたら、流れ的に契約してしまいまして」
「貴方って意外にうっかりなのね」
「はい……」
「でも、そのおかげで私たちは出会えた」
「永琳さん……」
二人の間に何とも言えない空気が流れる。
その後、二人は何をしたかって?お察しください。
数十分後……
「一つ、聞いてもいいですか?」
「なにかしら?」
「その探求者って誰ですか?」
唐突に02は永琳に問いかけた。
「私が知っているのはマスターの方の烏天狗なんですけどね」
「烏天狗というと……射命丸文さんのことですか?」
「あら、よく知ってるね、もしかして貴方、別世界の幻想郷から来たの?」
「いいえ、違いますが知っているだけです」
02は一応、書き手である。
カオスロワであろうと原作の把握は欠かさない。
そして、何より永琳のスペルカードを避けるときに安置まで知っていた。
ということは東方についてはかなり把握していたというわけである。
―――コレっていわゆるメタ知識って奴か
自分が書き手であるという事を再認識する02。
今まで、ありえないことが多く続きすぎてすっかり忘れていたようである。
「話をまとめると、接触しても安全そうなのは、騎乗手、魔術師、探求者、釣人、高速兵ですね」
「逆に危険なのは槍兵、復讐者、打者、それと何のサーヴァントか分からないけどアーカードナルドね」
彼らはごくナチュラルに暗殺者のことを忘れていた。
だが、それを全く気付いていない
「じゃあ、確認しますよ」
「ええ」
彼らはすべきことを確認した。
それは以下のとおりである。
- セイバー、ライター、バーサーカー、10/との早期合流
- その後、協力できる戦力(聖杯戦争参加者以外でも)と交渉・協力を要請する。
- アーカードナルドもしくは織田信長の撃破
以上三点がすべきことである。
「じゃあ、そろそろ出ますか」
「そうしましょう」
二人の情報交換が終わった。
「ねぇ、えーりん?」
「何ですか、姫様?」
二人の情報交換をしている間、ずっと漫画喫茶から持ってきた漫画を読んでいた輝夜が永琳に話しかけた。
「知ってた?関西のほうではマクドナルドをマクドって略すけど、
マックシェイクのことはマクドシェイクとは言わないそうよ」
「知ってますよ、姫様」
まあそんなことは常識なんだけどね。
んっ?どうしたんだ02?
―――危ねぇ、間違えるところだった。姫様は博識だな!
おい!
◇ ◆ ◇ ◆
「二手に分かれてみんなを探しますか?」
この提案をしたのは02である。
「確かにその方が効率的ね」
その時
「………んっ」
「どうしたの?」
輝夜が何かを気付いた02に話かける。
「姫様、ここから見える工房が見えるじゃないですか?」
「見えないわよ」
「あっ、すみません。永琳さんは見えますか?」
「ええ、見えるわ」
「そこが何かおかしいんですよ」
なんとなくだが工房の方面に何か違和感を感じた02であった。
「おかしいって何が?」
「わかりませんが、なんとなくおかしいと思ったんです」
02が感じた違和感の正体、それは結界である。
覚醒したことによって感覚が異常に強化されたのである。
その超感覚が結界があるということをなんとなく感じ取ったのである。
「まさか02、貴方は五感を極限まで研ぎ澄ましていて
脳を100%使っているつもりになっているのね!」
「姫様、使っているつもりってなんですか?」
◇ ◆ ◇ ◆
「じゃあ、私と姫様が工房の方を探索しに行く」
「俺とかがみがみんなを探しに行くってこと決定ですね」
話し合いの結果、永琳と輝夜は工房に向かい。
02とかがみは蒲田中を駆け巡ることにした。
「じゃあ、俺たちは行きます」
02はかがみを背中に背負っている。
「待って」
永琳が02に声をかけた。
「なんですか?」
「……またね」
「はい」
そして02は駆け出し、永琳たちは工房方面に向かった。
【一日目・23時20分/金星 蒲田】
【八意永琳@東方project】 (クラス・アーチャー)
【状態】健康 首輪なし
【装備】無し
【道具】支給品一式、不明支給品
【宝具】不明
【思考】 基本::マスター(輝夜)に絶対の忠誠
1:工房方面に向かう
2:02のことが……
3:ライダーとも再会したい
4:アーチャー(エミヤ)に助けた理由を聞く
※02と情報交換をしました。よって打者の存在を知りました
※ここが地球ではないことを知りました
【蓬莱山輝夜@東方project】 (マスター)
【状態】健康 、首輪なし
【装備】ジャージ@現実
【道具】支給品一式、不明支給品 漫画たくさん
【思考】
1:カオスロワ、聖杯戦争の優勝を目指す。
※ここが地球ではないことを知りました
◇ ◆ ◇ ◆
蒲田の町をかがみを背負って猛スピードで駆け回る02。
「10/や先輩、ミクさん達は無事かな」
そして、走ってる最中にふとあることを思った。
―――このバトル・ロワイヤルが終わったら、俺に帰る場所はあるのだろうか?
その思いは切実だった。
もう人間ではなく化け物である自分を受けていれる世界はあるのだろうか。
―――もし、その世界が無かったら…………
足音が町に響き、夜はふけていく。
【一日目・23時30分/金星 蒲田】
【◆02GOODMe2.@書き手】 (マスター)
【状態】健康、柊かがみ(イーター)と契約、令呪残り三画
悲しみの王子◆02GOODMe2.、怒りの王子◆02GOODMe2.に変身可
英霊化? ペルソナ「愚者」ドナルド・マクドナルド解放 首輪なし
【装備】マクドナルドの制服(シャツのみ)、イナバ製作所の作業着(ズボン部分のみ)
【道具】なし
【思考】 基本:柊かがみを救う
1:6/、ミク、赤鬼、浦島、10/を探しに行く
2:10/が心配
3:さっきの記憶はいったい?
4:全てが終わったら………
※平行世界の◆02GOODMe2.と会話しました。
※固有結界“無限の物置(アンリミテッド・イナバ・ワークス)”使用不可。
※「ドナルド」の記憶の一部を見ました。
※「ドナルド・マクドナルド」の解放に伴いマクドナルド力適性が生じました。
※ここが地球ではないことを知りました。
※永琳と情報交換をしました。
【柊かがみ@らき☆すた】 (クラス・イーター)
【状態】肥満の呪い解除、気絶中、◆02GOODMe2.と契約、魔力全快、
02に背負われている 首輪なし
【装備】無し
【道具】無し
【宝具】変態的性欲
【思考】基本:いつも通り、本能に従う。
1:◆02GOODMe2.、素敵!
2:◆02GOODMe2.との約束を守る
最終更新:2009年10月06日 08:02