アットウィキロゴ
殺し合いが始まって、三日目の夕方になった。
太陽はすでに山の向こうに隠れ、辺りは薄暗い。
街灯も民家も少ないここ雛見沢村では、夜の訪れは都会よりも早い。
もっとも、今はその電気すらも安定供給はされていなかったのだが。
「さて、そろそろか」
古手神社の境内に(勝手に)野宿していた富竹ジロウは、時計の針を見て唇を引き結んだ。
バトルロワイアル法施行から三日目の午後七時十三分。それが、富竹ジロウの死亡時刻だった。
「梨花ちゃんなら、『もう決まっていることなのです』とでも言うんだろうなあ」
無論、今はまだ富竹は死んでいない。それでも、彼は今日自分が死ぬことを「知って」いる。
ここではない、ここと良く似た別の世界の記憶が富竹にはあった。
(そう、あの時僕は・・・・・・何の抵抗も出来ず・・・・・・)
なぜ、別の世界の記憶が自分にあるのか等は知る由も無い。だが、同じ現象は自分以外の雛見沢の住人にも起こっているようだ。
すでに北条鉄平は死んだ。
そして、自分の次には園崎詩音が死に、北条沙都子が死に、竜宮レナ、大石刑事、赤坂衛、園崎魅音、入江先生と続き、前原圭一
と古手梨花が同時に死んで、そしてその日の晩にここ雛見沢の住人は全滅する。
それが、みんなの『記憶』を総合して得られる、『運命』。
「いや、運命には抗える。定められた死さえも変えていける」
そう、自分たちは思い出すことが出来た。ならば、同じ過ちを明かすはずが無い。
そのためにも・・・…自分が死ぬわけにはいかない。
自分の死は、他の雛見沢の住人の死を引き起こす『時報』となってしまうから。
「もう・・・・・・時報は嫌だ!! 」
富竹は、自らの支給品である注射器を手にした。そして、古手神社の石段へと向かった。






石段の中ほどには、雛見沢の住人ではない誰かの人影があった。
富竹は、それを石段の最上段から見下ろす。
「そこにいるんだろ? わかってるよ」
その人影が、にわかに揺れた。
「相手してあげる。おいで、大根おばさん」


そして、富竹は死んだ。
喉を、おばさんに食い破られて。
「甘い男だねえ。大根が支給品だったら、大根で殴る以外の攻撃方法が無いとでも思ったのかい? 」
口の周りを富竹の血で真っ赤にしながら、おばさんは喉を裂かれて死んだ男を見下ろした。
「悪いけど、あんたの武器はもらうよ。でも、こんな注射器じゃちょっと頼りないけどねえ」
その注射器の中には薬品が入っていた。毒薬か、覚醒剤か。
「武、本当にこの村にいるんだろうね・・・・・・? 」
彼女は、息子を探していた。
東京で、雛見沢村に息子の武と良く似た男が潜伏しているという断片的な情報を聞きつけ、
それだけを頼りにここまでやってきたのだ。
「武、お前は母ちゃんが助けてやる。この村の連中なんか、今から母ちゃんが皆殺しだよ」
大事な息子を殺す可能性がある者たちを、放っておくわけにはいかなかった。
この村のどこかにいる息子を探すために、この村の住人全員を殺す。
まさに異常としか言いようの無い思考回路。
例えば、これがいわゆる「パロロワ」といわれるものだったら、こんなご都合主義的な展開が
認められるはずも無くNGになるだろう。
しかし、彼女は狂気に染まることを選んだ。
「武・・・・・・武・・・・・・」
殺した男の血は、錆びた鉄の味がした。



その四時間後、前原家に一本の電話がかかってきた。かけてきたのは大石蔵人だった。
「富竹ジロウさんですが・・・・・・お亡くなりになりました」
「ちょwwwwwww記憶持ち越してるのにwwwwwwwwww」


【三日目 石川県雛見沢村 午後11時】

【ジャイアンの母@ドラえもん
[状態]:健康
[装備]:大根、注射器@ひぐらしのなく頃に
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:息子の武(ジャイアン)を見つける
2:雛見沢の住人を手当たりしだい殺す

【前原圭一@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:富竹お前アホだろ
2:みんなで協力し惨劇を回避する。少なくとも、部活の仲間達は守る

【大石蔵人@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式
[思考]:
1:富竹お前アホだろ
2:みんなで協力し、惨劇を回避する。少なくとも赤坂と警察仲間は守りたい

【富竹ジロウ@ひぐらしのなく頃に 死亡確認】

※「ひぐらしがなく頃に」のキャラクターは、全員前回のバトルロワイアルの記憶を
 持ち越しています。その時は七日で全員が死にました。

※富竹の支給品(現在はジャイアンの母が所持)の注射器の中身はあの薬品です。

※ジャイアンの母は、富竹の血を食らったことにより雛見沢症候群に感染した可能性が極めて高いです。




最終更新:2007年01月14日 22:08