さて。
突如にしてテラカオスバトルロワイアルの舞台に登場して消えた、39/。
人間と、人型を模して築き上げられた幻想の混血である彼らは、しかし、人間とはかけ離れた生物だった。
ここで一つの疑問が浮かび上がる。
「未来」における、万物の霊長を名乗る生物から進化した39/と、その時代の人類の関係である。
結論から言うと、その「未来」の人類は滅亡していた。
人類だけではない。39/以外の、細菌微生物を含むあらゆる全生物が宇宙から消滅した。
あらゆる生物を模し、あらゆる生物を殺し、爆発的なスピードで増え続けた39/達は結果として、宇宙を崩壊させたのだ。
喩えではなく、正真正銘、宇宙に存在する生命、星々、物質から存在に至るまでの全てが39/に食い潰された。
そして彼らはありとあらゆる世界、時間に、自らのテリトリーを求めて同朋を送り込んだ。
これが、第七期テラカオスバトルロワイアルに流れ着いた39/達である。
「別の世界の話をしようか」
男は語る。
無限に分岐する未来のどこか。
6/と
初音ミクの子孫である39/は生物であり、そしてデータであった。
電子の世界にその存在を置く39/はありとあらゆる情報を掌握し、ありとあらゆる場所に存在した。
39/は、人類の為にその技術を使い、全世界に平和をもたらす人口知能による管理システムを構築した。
そして来たる日。
宇宙は、暴走した管理システム「39ちゃんねる」によって滅亡した。
また別の世界。
人口爆発の為、39/達は太陽系の外にテラフォーミングする事になった。
彼らは頭脳的にも肉体的にも人間より勝っていたため、宇宙開拓の徒として英雄視されていた。
気が遠くなる程の失敗と成功を重ね、いつか、39/達の生み出した文明の一つがある実験に失敗したために滅亡した。
そこに滅亡と引き換えに残された兵器「ミクオン」は、いつしか他の文明の手に渡り。
そして39エネルギーの暴走によりその宇宙は滅亡した。
ある世界では39/の開けた「扉」のせいで宇宙と宇宙が衝突し、消滅した。
ある世界では39/の歌で宇宙が加速し、消滅した。
ある世界では39/のあまりのネギ臭さに宇宙が消滅した。
ある世界では39/が躓いて転んだら宇宙が消滅した。
ある世界では39/の鶴の一声で宇宙が消滅した。
ある世界では39/がくしゃみをしたら宇宙が……
「もういいわ」
膨れっ面で男の話を遮ったのは、ショートカットの金髪に大きな白いリボンを飾り付けた少女。
重音テトによって逃がされた少女、鏡音リンだ。
「突然現れたと思ったら、長々と訳の分からない話して。何がしたいの?」
リンがテトの指を指した方向に真っ直ぐと移動している最中に男は突如として現れた。
まだ青年といった年頃で、どこかで見たような深い緑色の髪が特徴的な男だ。
「つまり、39/という生物は、存在するだけで宇宙を滅ぼすんだ。どういう訳かね」
「な~に訳の分かんない事言ってんのよ」
初対面の素性も分からない男が、突然未来の話を始める。
誰だってそんな話は信じりれないだろうし、できればその男には関わりたくないだろう。
しかし、リンはその男の話を聞かざるを得なかった。
なぜなら、今、リンは縛られていたからだ。
両手両足をネギで。
しかも全裸で。
「話半分で聞いててくれればいいよ。とりあえず君に危害を加える気は無いから」
男は、リンの荷物を没収し、そのまま彼女を担ぎ上げる。
「ちょっと、触んないでよ、このペド! この縄ほどきなさいよ!」
男の肩の上でリンが暴れるが、男は微動だにしない。
体格的にはそんなに恵まれては見えないが、肉体的な強さは低くないのだろう。
「ペド、ね。おとなしくしてないと、本当に犯すよ?」
「う……せ、せめて服……」
「駄☆目♪」
男の笑顔とは裏腹の冷たい声に気圧され、リンは大人しくなった。
今までの
テラカオス七期の展開を考えると結構笑えない話だったりするし。
(「39/」を殺すために世界にこの身を売った俺だが……まさかこんなおあつらえ向きの世界があるとはね)
男の名前は◆39/WWxs9O1s。
「英霊」◆39/WWxs9O1s。
滅び行く自らの宇宙の果てに、自らを犠牲に世界を願った39/。
あらゆる世界の39/を滅ぼし、宇宙の滅亡を止める39/。
不安定な世界に不安定な聖杯。
この世界に現れた別の「39/」
多重に存在する6/。
いくつか偶然が重なり、リンの持っていた「39/の血液」が霊媒となり彼は呼び出された。
(始祖たる◆6/WWxs9O1sに初音ミク。願望機たる聖なる杯。39/を「因果」ごと消滅させるにはこれ以上ないね)
39/は笑う。ただ、「39/」の消滅を望んで。
己を含む、ありとあらゆる「39/」の消滅を望んで。
「とりあえずそのデコについてるキショい物体取っていい?」
「ちょ、何言ってるのよ、そんなのあるわけ……いえ、どうぞ」
「うわっ、マジキショ! 何、君今までこんなの頭に付けて歩いてたの?」
「痛! イタタタ! やめ、あ、頭、割れ、割れ、割れるるるるるるるるる」
「仕方ないな、秘伝妙技、書き手アポストロフィー!」
「ひゃ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!?」
ついでにリンの肉の芽がなんとなく取れた。
テレレーテーレーレーテッテテー!
【◆39/WWxs9O1s@未来】
【状態】健康
【装備】万葱筆
【道具】支給品一式×2、デリンジャー、ノートパソコン
【思考】基本:「39/」の存在をありとあらゆる世界から消滅させる
1:◆6/WWxs9O1s、初音ミクのどちらか、できれば両方の抹殺
【鏡音リン@ボーカロイド】
【状態】気絶、尻に鞭の跡多数、縛りプレイ、全裸
【装備】なし
【道具】なし
【思考】
1:???
※39/の血液は◆39/WWxs9O1sの霊媒になった際に消滅しました
最終更新:2009年10月16日 00:22