「悲しい、悲しい話をしましょう。
私は運命に従い、道を真っ直ぐ進んでいるのに、一向にイナバ製作所に着かないのよ。
一体、どういうことなのよ。あれかしらこれも制限ってやつなのかしら?
ああ、忌ま忌ましいったら、忌ま忌ましい。なんであのスキマの制限は緩くて、私の制限はこんなに重いのよ!
あれですか、お年寄りは大事にしましょうって奴か! ふざけんじゃないわよ! 私だって500年以上生きてるのよ!
……はぁ、何だか馬鹿馬鹿しくなってきた……」
レミリアは先程からずっと歩いているのだが、イナバ製作所に着く気配が全くない。
それどころか、逆に遠ざかっているのはお嬢様には内緒だ。
レミリアの能力は「運命を操る程度の能力」。
この能力が明確に使われた事はまだ無いため、イマイチどんなものなのか具体的に不明。
このバトルロワイアルにても能力を発動させているのだが、全く効果が発揮されない。
「この世界の因果律の番人は厳しいのね」
レミリアがそんなことをぼやいていると……
ぴんぽんぱんぽ~ん
放送が始まった。
『……ボロ、十六夜咲夜、イナバ君(仮)、神威……』
(咲夜……イナバ君(仮)……)
自分の従者と上司の名前が呼ばれた。
二人の遺体も確認したので、放送の内容に嘘偽りがないことを知った。
さらには……
『……シ×5、博麗霊夢、北の……』
(えっ、霊夢?)
何故か先程の放送で呼ばれたはずの博麗霊夢の名前が呼ばれた。
レミリアは先程の
マーラ様の人の言っていた事を思い出す。
『この七期世界には、平行世界を生きる博麗霊夢も居るはずだ』
だが、死んだ。
(ははは……ざまあみろね! ってあれ?)
自分の頬を涙が伝う。
その心境とは裏腹にレミリアは涙を流した。
(ああ、私は少なからず、アイツに期待していたのかもしれないわね……)
放送が終わり、やり場のない悔しさと悲しみだけが残った。
今回の禁止行為『笑うことの禁止』は今のレミリアに何の苦もなかった。
(こんな状況で笑えるわけ……ないじゃない)
そこでレミリアは力尽きた。
◇ ◇ ◇
「大丈夫かい、お嬢さん?」
私が目を覚まして体を起こすと、横に男が一人。
何だか、前にも似たことがあったような気がするけど……まあいいわ。
「あれ、私の服……元に戻っている?」
「ボロボロだったんでね、僕のスタンドで治した」
スタンド? 一体何なの?
うーん、分からないけど、この男、何だか社長に似ている。
あっ、姿とかじゃなくて雰囲気がってことね。
「いやあ、驚いたのは僕の方だよ、君の着ていた服はこの物置と似ている」
「これって、うちの会社で作っている物置じゃない?」
「知っているのかい?」
「ええ、何を隠そう、私はイナバ製作所の社員よ」
私は胸を張り、自慢げに告げた。
そのことを聞き、男は非常に驚いた素振りを見せた。
やっぱりイナバ、一流企業ね。
「ちょうどいい、僕は今からそこに行くところだったんだよ」
「えっ、それは本当?」
「それで出来れば、社長さんに取材させて貰いたいんだが?」
「ええ、社長ならOKすると思うわ」
こうして、私はイナバ製作所に帰る術が手に入った。
どうやら、さっきの木の枝はこの男に会うための運命を示したものだったのね。
「そういえば、まだ名前を聞いていなかったわね、私はレミリア・スカーレット。あなたは?」
「僕かい? 僕の名は荒木飛呂〇、ただの漫画家だ、気軽に荒木先生とでも呼んでくれると助かる」
【レミリア・スカーレット@東方Project】
【状態】激しい怒りと深い悲しみ、ダメージ(小)、カリスマ全開より少し下
【装備】普段着withイナバ製作所、社長が投影した咲夜さんのPAD
【道具】
【思考】
1:荒木先生と一緒にイナバ製作所向かう。
2:マーラ様の人、八雲紫を探し、殺して咲夜の仇をとる
3:
イナバ製作所社長に従う
4:妹紅と社長が若干心配
【荒木飛呂〇@現……実……?】
【状態】波紋使い、吸血鬼
【装備】なし
【道具】支給品一式、イナバ物置、漫画家に必要なもの全て
【思考】
1:イナバ製作所へ取材しに行く。
2:締め切りまでに原稿を仕上げる
3:バトロワに関しては割とどうでもいい
最終更新:2010年01月05日 12:34