深夜の東京都をゆっくりと歩く男……
彼の名はオルテガ。決して夜のパンツマスクではない。
ロワ最中、キングヒドラに殺されたかに思われていた彼だが、殺されたのは『オルテガ』で、
こっちは『勇者オルテガ』なので平然としている。
いや、厳密には平然としていない。
「誰も私に近寄らない……」
そう、オルテガは悩んでいたのだ。誰も近寄らないことに。
ちょっと前に、一組の男女と出会いはした。
なので、友好的に片手をあげて『やあ!』と言ってみた。
結果、凄い勢いで逃げられた。
まあ相手が比較的一般人だったのがまずかった。
だって、灰色パンツマスクに肌色の斧を掲げるマッスルオヤジ……
どうみても変態か殺人鬼にしかみえない。というか実際殺人鬼の色違いだし。
しかし彼は伝説の勇者。この格好にもちゃんと意味はあるのだ。
彼はある戦いで火山に転落してその体を焼かれている。まず、ここで金属鎧などは溶ける。
次に、闇の世界で記憶を失い彷徨うが、勇者魂で大魔王を倒さなくてはと思い至る。
しかし、大魔王の城は孤島にある。橋も無しにどうやって行くのか?
ANSWER・男なら怪我をしてても泳いで渡る!
さて、海での長距離水泳となると問題なのは水の抵抗。
服が水を吸い、思うように動けず体力を消耗して、やがて魔物に食われる……自明の理だ。
それを回避するとなると、これはもう極限まで服を脱ぐしかない。
それ故にオルテガは、魔物を倒すための斧と、頭部を守るマスクと……
社会的に死なないように良心としてパンツだけを装備したわけだ。
非常に理にかなった装備なのだが、やはり事情を知らない人間がみたら危ない人でしかない。
オルテガも、記憶を失ってこの地にやってきたので、自分の格好を疑問に思っていた。
「どうして私はパンツマスクなのだろうか……」
勇者は考える。自分は誰で、今何をすべきなのか?
「…!そうだ、私の名前はオルテガだ!」
そして、自分の名前を取り戻す。
「それに…この格好は……!」
勇者は、自分の体をまじまじとみつめる。
覆面、鍛えられた大胸筋、パンツ、鍛えられた美脚、靴……
「思い出した…!私は、私は……!
踊り子だったはずだっ!!!」
駄目だった。
「こんな露出の高い衣装、踊り子以外考えられぬ!
よし、少し踊ってみよう!もっと何か思い出すかもしれない!」
そ~れ!ハッスルハッスル!
ムキッ!ムキッ!マッスルマッスル!
オルテガは 踊り子 に転職した▽
【
三日目0時03分/新惑星・東京都】
【勇者オルテガ@ドラクエ3(FC版)】
【状態】健康、名前以外記憶喪失、ハッスルダンスとマッスルダンスを習得
【装備】灰色のパンツ、灰色の覆面マント、肌色の斧、勇者の肉体
【道具】基本支給品一式、不明支給品
【思考】1:誰か人を探す
2:とりあえず踊りを誰かに見せる
【
ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険】死亡確認
オルテガの凄いマッスルダンスを目の当たりにしてそのまま昇天
最終更新:2010年02月02日 08:49